この事業は、ガソリンの当分の間税率(旧暫定税率)の廃止で影響を受ける小規模なSS(ガソリンスタンド)の経営を下支えするために設けられました。2026年9月30日で受付は終わっています。全石連のページに、次の募集の予定は書かれていません。
対象は従業員がおおむね5人以下のSSだけです。アルバイトやパートを数えて6人以上になるSSは申請できません。 募集に備えるなら、まず従業員数の数え方から確かめてください。
経営再建支援事業(小規模事業者申請用)の要点まとめ
正式名:経営再建支援事業(小規模事業者申請用)令和7年度補正
だれが
- 申請者
- 事業者(経済産業大臣の登録を受けた揮発油販売業者)
- 対象業種
- 揮発油販売業(ガソリンスタンドの運営)
- 利用目的
- 安全検査・業務安全対策・安全対策等研修の経費
- 対象地域
- 全国
- 従業員数
- 5人以下(アルバイト・パート含む。常勤役員は除く)
いくら
- 補助上限額
- 最大80万円(SS過疎地等。通常地域は約73万円)
- 補助率
- 2/3(SS過疎地等は3/4)。研修費は定額
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年3月31日〜2026年9月30日(受付終了)
- 事業の完了
- 代金の支払いは2027年1月31日まで
「補助上限額」の欄は、補助金そのものの上限です。公式の「100万円」は補助の対象にできる経費の上限で、補助金額ではありません。手引書にもその注記があります。
うちのSSは対象になる?
次の3つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 3
「登録」は、品質確保法(揮発油等の品質の確保等に関する法律)の第3条にもとづくものです。「5人以下」は、中小企業基本法で商業・サービス業の小規模事業者とされる水準です。公式には「おおむね」と書かれており、常勤役員は数えません。
次のどちらかに当たると対象外です。
- ✕ 従業員が6人以上いる
- ✕ 暴力団排除の誓約に反する
複数のSSを運営している場合は、SSごとに申請します。1申請が1SSです。
従業員数は書類で示します。直近の法人事業概況説明書や、青色申告決算書・白色申告用収支内訳書の写しが使えます。給与所得等の所得税領収書の写しでも構いません。いずれも税務署の受付が確認できるものに限ります。
いくら戻ってくる?
補助の対象は3区分です。①②は経費の2/3(SS過疎地等は3/4)、③の研修は費用の全額が補助されます。対象にできる経費の合計は、1SSあたり100万円までです。
SS過疎地等とは、SSが3か所以下の市町村や、最寄りのSSまで道路距離で15km以上かかる地域のある市町村を指します。該当するかは、資源エネルギー庁のページか手引書の一覧で確かめます。
通常地域のSSで、手引書の事例をもとに計算します。
- 計量機の検定60万円 × 2/3 = 40万円、業務安全対策40万円 × 2/3 = 約26.6万円 → 合計約66.6万円
- 検定40万円と業務安全対策40万円に、研修20万円を足す:約26.6万円 + 約26.6万円 + 20万円 = 約73万円
- 検定のみ30万円:30万円 × 2/3 = 20万円
補助金が最も大きくなるのは、研修20万円を含めて対象経費を100万円にそろえたときです。通常地域で約73万円、SS過疎地等で80万円になります。研修は全額が戻るので、同じ金額の設備より補助額が多くなります。
申請は1SSにつき3回までです。1〜3回の対象経費の合計が100万円に収まる範囲で使います。同じ区分を複数回申請しても構いません。
何に使える?
対象にならないもの
- 交付決定の日より前に発注・契約した経費
- 1台(1つ)が1万円未満、または50万円以上の業務安全対策の備品(税抜、設置工事費込み)
- パソコン・スマートフォン・タブレット・プリンター・FAX・複合機・電話機
- 研修の入学金・交通費・滞在費
- 消費税
- 手形での支払い
対象になるもの
- ①安全検査対応:計量機の検定、地下タンクや地下埋設配管の漏洩検査、ローリーのタンク圧力検査、揮発油の分析委託(年36回実施する1年分析のみ)
- ②業務安全対策(1台1万円以上50万円未満):エアコン、スポットクーラー、防爆空調服、冷蔵庫、扇風機、融雪マット、電熱ベスト、洗濯機、除雪機、AED、LED照明、消火設備、無停電電源装置など
- ③安全対策等研修:乙種危険物取扱者(第4類)の研修費と受験料、危険物取扱者の保安講習、自動車整備やタイヤ整備に関する安全研修(対象にできるのは20万円まで)
②の「50万円未満」は、機器の台数で割った1台あたりで見ます。エアコン2台を機器と工事費で合わせて80万円で入れるなら、1台あたり40万円です。対象になり、80万円 × 2/3 = 約53.3万円が補助されます。1台あたり50万円以上になると、その機器は対象外です。1万円未満のものも対象になりません。
①②の経費には、機器代や検定料のほかに、設置工事費・処分費・運搬費・検査結果報告書の作成費なども含まれます。中古品を買うときも見積書は2業者分が要ります。同じ条件の見積書が取れない場合は、価格の相場が分かる書類で代えられます。
申請の流れ
以下は、令和7年度補正の募集での流れです。
- 見積書を2業者以上から取る(申請者→業者。分析委託料と研修は見積書が不要)
- 交付申請書を出す(申請者→石油組合経由で全石連。1次は2026年5月29日、2次は9月30日必着)
- 交付決定通知書を待つ(全石連→申請者。通知の日付より前に発注しない)
- 発注・実施・代金の支払いをする(申請者→業者。支払いは2027年1月31日まで)
- 実績報告書を出す(申請者→全石連。事業の完了後30日以内で、期限は2027年2月10日必着)
- 補助金額の確定通知を受け、支払請求書を出す(申請者→全石連。そのあと補助金が振り込まれる)
組合員は、石油組合を通じて書類を出します。組合を通さない場合の出し方は、手引書に記載がありません。全石連に確かめてください。
交付決定の時期は区分で違います。①安全検査対応は、1次申請の期間は申請のたびに交付決定が出ます。②③と、2次申請の①は、申請期間が終わってからまとめて交付決定されます。
必要な書類
準備できた 0 / 8
事業継続計画書は、ガソリンの販売数量や売上への影響と、今後の課題や取組を答える様式です。法人は、国税庁の法人番号公表サイトで調べた検索結果も、申請書に添付します。
法人のときは、「みなし大企業」でないことを示す書類が要ります。みなし大企業とは、大企業が株式を一定の割合で持つなどして、中小企業でも対象外になる会社のことです。直近3か年分の別表1と、直近の別表2を出します。
添付書類は区分で変わります。計量機の検定は検定証印の写真、地下タンクの検査は前回の結果報告書の写し(初回の検査は完成検査済証の写し)、業務安全対策は購入品のパンフレットなどです。揮発油の分析は、委託契約申込書と、委託期間が書かれた請求書を出します。委託期間が2026年3月31日以降に始まる契約で、交付決定日から2027年1月31日までに実施する分が対象です。
実績報告では、納品書や完了証明書、振込の控え、SS全景の写真などを出します。支払いは申請者名義で、金融機関の窓口での振込が原則です。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に発注した:通知書の日付より前の発注・契約は、補助の対象になりません。見積書を取るところまでは事前で構いません。
- 代金の支払いが間に合わなかった:支払いは2027年1月31日までです。過ぎた分は対象になりません。
- 資格を満たさなくなった:従業員が増えて6人以上になるなど、実施期間中に要件を外れると、交付決定が取り消されることがあります。受け取った補助金は返還になる場合があります。
- 虚偽の申請や重複受給:交付決定の取消し、返還、加算金の納付のほか、事業者名の公表もあります。
- 帳簿と書類を残さなかった:補助金の経理は他の経理と分けます。帳簿と証拠書類は、事業を終えた会計年度の翌年度から5年間保存します。
よくある質問
アルバイトだけで回しているSSでも申請できますか?
申請できます。ただし、正社員・アルバイト・パートを合わせた人数が5人以下であることが条件です。常勤役員は数えません。アルバイトが何人いるかで、対象かどうかが決まります。シフトに入る人を一度すべて書き出して、人数を確かめてください。証明は、確定申告書や法人事業概況説明書などの書類で行います。
従業員が6人以上のSSは対象になりませんか?
この「小規模事業者申請用」の対象にはなりません。公式には「おおむね」5人以下と書かれていますが、6人以上の場合に例外を認める記載はありません。手引書によると、同じ補正予算には「中小企業の油外収益確保等の取組」という別の区分があります。ただし、その区分の条件はこの記事の範囲外です。どちらに当たるかは石油組合か全石連に確かめてください。
複数のSSを運営しています。まとめて申請できますか?
まとめられません。申請は1申請が1SSです。店舗の数だけ、交付申請書と添付書類を作ります。SS過疎地等に当たるかどうかはSSの所在地で決まるため、補助率もSSごとに変わる場合があります。計算例を作るときは、SSごとに通常地域か過疎地等かを先に確かめてください。1SSの上限は100万円で、他のSSとは合算しません。
何回まで申請できますか?
1SSにつき最大3回です。ただし、1〜3回の対象経費の合計が100万円に収まる範囲に限られます。同じ区分を3回申請しても構いません。たとえば1回目に安全検査と業務安全対策、2回目に安全検査と研修、3回目に研修という組み合わせもできます。回数を使い切る前に、100万円に達していないかを確かめてください。
設備を先に買ってしまいました。あとから申請できますか?
できません。交付決定通知書の日付より前に発注・契約した経費は、対象になりません。検査を交付決定の日より前に実施した場合も同じです。揮発油の分析は例外的に、委託契約が交付決定日より前でも、交付決定日から2027年1月31日までに実施する分は対象になります。迷ったら、発注の前に全石連へ問い合わせてください。
業務安全対策の「1万円以上50万円未満」は、何を基準に見ますか?
設置工事費や諸経費を含めた、機器1台(1つ)あたりの金額で見ます。税抜です。工事費が一式で見積もられているときは、台数で割って、1台あたり1万円以上50万円未満になれば対象です。50万円以上の機器も、1万円に満たない機器も対象外です。同じ機器を複数台買うのは構いません。台数で割った額で判断します。
見積書は何社分が要りますか?
2業者以上の見積書が要ります。中古品でも同じです。同じ条件で複数の見積書が取れないときは、インターネットなどで価格の相場が分かる書類を代わりに出せます。揮発油の分析委託料と、安全対策等研修は見積書が不要です。見積書は申請前に取るものなので、業者への依頼は早めにしておくと動きやすくなります。
研修はどんなものが対象ですか?
乙種危険物取扱者(第4類)の資格取得研修と受験料、危険物取扱者の保安講習が代表です。対地電圧が50Vを超える蓄電池を内蔵する自動車の整備や、タイヤの空気充てんに関する安全研修も含まれます。対象にできるのは20万円までで、補助率は全額です。入学金や交通費、滞在費は対象外です。
補助金はいつ振り込まれますか?
すべての手続きが終わってから、2〜3か月以内に交付されます。流れは、実績報告書の提出のあと、補助金額の確定通知が届き、支払請求書を出す順番です。実績報告書は事業の完了後30日以内で、期限は2027年2月10日必着でした。請求書は確定通知に同封されているので、届いたら早めに出してください。
申請が予算を超えたらどうなりますか?
募集期間ごとに申請をまとめ、予算の範囲を超えたときは、必要に応じて按分で交付額を決めます。このため、計算どおりの額にならないことがあります。①安全検査対応は1次申請の期間なら申請のたびに交付決定が出ますが、②③と2次申請の①は期間が終わってから決まります。見込み額は、計算例より少なめに見ておくと資金繰りが楽です。
補助金をもらったあと、帳簿はどのくらい残しますか?
補助金の経理は、他の経理と分けて会計帳簿に記録します。帳簿と証拠書類は、事業を終えた会計年度(4月1日〜3月31日)の終了後5年間保存します。申請の書類もこれに含まれます。国や全石連から求められたら、いつでも見せられる状態にしておくことが条件です。合併や名称変更があったときは、計画変更の承認申請も要ります。
問い合わせ先はどこですか?
SSのある県の石油商業組合か、全石連の政策グループ環境・安全対策チーム(電話 03-3593-5834)です。各県の組合の連絡先は、手引書の最終ページにまとまっています。申請の書類は、組合員であれば組合を通して出します。対象かどうか迷う場合や、次の募集の予定を知りたい場合は、まず電話で確かめるのが早い方法です。
