愛知県の再エネ設備補助金は、令和8年度の受付初日に終わりました。公式ページは「6月8日をもって受付を終了」と告げています。受付期間は7月31日までの予定でした。
終わった理由は、交付申請の総額が予算枠の9,175万4千円に達したからです。受付日が来る前に、見積もりと書類をそろえておけた事業者だけが間に合う制度でした。次の募集に備える方は、この記事で条件と準備を確かめてください。
愛知県 再生可能エネルギー設備導入支援事業費補助金の要点まとめ
正式名:再生可能エネルギー設備導入支援事業費補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- 業種の指定なし(大企業は水素製造の関連設備だけ)
- 利用目的
- 自家消費の太陽光・蓄電池・地中熱などの導入
- 対象地域
- 愛知県内
- 従業員数
- 規定なし(中小企業等と大企業で上限額が違う)
いくら
- 補助上限額
- 中小企業等1,000万円・大企業750万円(太陽光は1kWあたり4万円)
- 補助率
- 太陽光は定額、蓄電池は1/3(大企業1/4)、その他は2/3(大企業1/2)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年6月8日に予算枠に達し受付終了(期間は7月31日まで)
- 事業の完了
- 実績報告は完了の30日後か2027年2月15日の早い日まで
うちの会社は対象になる?
次の4つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
大企業は、低炭素水素の製造に関わる設備を置く場合だけ申請できます。中小企業等とは、中小企業信用保険法でいう中小企業者(みなし大企業を除く)か、従業員300人以下で知事が認める者です。みなし大企業とは、大企業が株式を多く持つなどして、中小企業でも対象外になる会社のことです。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 売電目的で再エネ特措法の認定を受ける
- ✕ 中古の設備を入れる
- ✕ 他の補助金にも採択された事業
再エネ特措法の認定とは、FIT・FIP(国が電気を買い取る固定価格買取制度と、市場価格に上乗せする制度)の認定のことです。
自家消費の割合にも決まりがあります。手引きの申請時チェックリストでは、次のどちらかを示します。
- 発電した電力の50%以上を自社で使う
- 30%以上を自社で使い、需要家(電気を使う側)の消費分を含めて50%以上を県内で使う
太陽光は出力10kW以上が条件です。蓄電池は、太陽光などの発電設備とセットで入れる場合に限ります。
いくら戻ってくる?
補助額は、次の2つを比べて少ないほうです。1万円未満は切り捨てます。
- 対象経費 × 補助率
- 上限額(中小企業等は1,000万円、大企業は750万円)
太陽光だけは計算が違います。出力1kWあたり4万円を掛けた額と、上限額を比べます。
- 工場の屋根に50kWの太陽光:50kW × 4万円 = 200万円
- 250kWの太陽光(中小企業等):250kW × 4万円 = 1,000万円 → 上限の1,000万円
- 300kWの太陽光(中小企業等):300kW × 4万円 = 1,200万円 → 上限の1,000万円
- 地中熱の設備に900万円かかった場合:900万円 × 2/3 = 600万円
蓄電池は、容量にも単価の上限があります。業務用(20kWh超)は1kWhあたり16万円、家庭用(20kWh以下)は14.1万円です。
- 30kWhの業務用蓄電池に600万円かかった場合:30kWh × 16万円 × 1/3 = 160万円。経費の1/3は200万円なので、少ない160万円になります。
蓄電システムそのものの価格にも目安があります。工事費込み・税抜きで、業務用は1kWhあたり11.9万円、家庭用は12.5万円以下にするよう努めます。上回る場合は、その価格以下の商品の取り扱いが無いことを販売事業者に確かめた書類を添えます。
消費税と地方消費税は、補助の対象外です。上限額は1事業者あたり単年度の額です。
何に使える?
対象にならないものを先に見ます。
- 将来用や予備の設備
- 中古品
- 知事が過剰と判断した装備品
- 消費税と地方消費税
対象になる設備は次のとおりです。
- 太陽光発電(10kW以上)
- 風力発電(1kW以上7,500kW未満)
- 水力発電(1kW以上1,000kW未満)
- バイオマス発電(10kW以上)
- 蓄電池(上の発電設備とセットのもの)
- 水素関連設備、エネルギーマネジメントシステム
- 太陽熱利用(集熱器5㎡以上)、地中熱利用
バイオマスとは、動植物から生まれた生物資源のことです。エネルギーマネジメントシステムは、電力の使用量を見える化して機器を制御するしくみです。対象経費は、国の交付金実施要領が定める工事費や設備費などです。
蓄電池は、停電時だけ使う非常用では対象になりません。ふだんから充電と放電を繰り返す使い方が前提です。
申請の流れ
- 見積もりを原則2者から取る(事業者→施工業者。発行から3か月以内のもの)
- 申請書類を事務局へ送る(事業者→愛知県再エネ省エネ補助金事務局。書留で郵送か持参。2026年度は6月8日から7月31日必着)
- 交付決定を待つ(県→事業者。決定の通知が着いてから工事を始める)
- 工事をして完了させる(施工業者)
- 実績報告を出す(事業者→事務局。完了の30日後か、2027年2月15日の早い日まで)
- 額の確定を受けて請求する(県→事業者。請求書を送ると補助金が支払われる)
受付期間の前に着いた書類と、期間のあとに着いた書類は、受理されません。
予算額に届いた日に受理された申請は、抽選で決まります。抽選に外れた申請は補欠になります。先に決まった人が取り下げたときに、補助対象者になる仕組みです。受付初日に着いたかどうかが、結果を左右します。
必要な書類
準備できた 0 / 9
見積書は発行から3か月以内です。登記事項証明書も3か月以内のものを出します。借りている建物に設備を置く場合は、事業計画書に建物の所有者の承諾書を添えます。個人事業主は、営業実態が分かる公的機関の書類で代えます。決算報告書と確定申告書は直近1年分で、確定申告書は別表一と別表四です。
リース契約で入れる場合は、リース事業者との連名で申請します。補助金がリース料から差し引かれることを示す書類も要ります。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に着手した:着手は決定のあとです。例外の早期着手は、事前に協議書を出して承認を受けた場合だけです。承認を受けても、補助金が出なければ費用は全額自己負担になります。
- 自家消費の割合が足りない:発電した電力を自社で使う割合が要件を下回ると、対象になりません。売電が中心の計画も同じです。
- 実績報告が期限を過ぎた:期限後に着いた書類は受理されません。交付決定した設備でも、補助金は支払われません。
- 設備を勝手に処分した:知事の承認なしに、目的外の使用や譲渡、貸し付けをしてはいけません。法定耐用年数の期間内なら、補助金の返還を求められることがあります。
そのほか、J-クレジットへの登録も禁じられています。耐用年数が終わるまで、この設備で得た排出削減の効果は登録できません。
同じページにある省エネ補助金との違い
県の同じ案内ページには、省エネルギー設備等導入支援事業費補助金も載っています。対象が違います。
| 区分 | 再エネ設備 | 省エネ設備 |
|---|---|---|
| 対象 | 太陽光、蓄電池、地中熱など | 空調、照明、給湯、換気など |
| 補助率 | 太陽光は定額、ほかは1/3〜2/3 | 1/3 |
| 上限額 | 1,000万円(中小企業等) | 700万円 |
省エネ設備の受付も、6月8日に予算枠に達して終了しています。建築物のZEB化は7月31日で受付を終えました。エアコンやLED照明の入れ替えを考える方は、省エネ補助金の条件を確かめてください。
よくある質問
次の募集はいつですか?
公式ページに、次回の予定は書かれていません。交付要綱の附則には、2022年8月の施行のあと、2023年から2026年まで毎年6月に施行された記録が並びます。令和8年度の受付開始も6月8日でした。ただし来年度も同じ時期になるとは限りません。実施の有無と時期は、事務局か県の案内ページで確かめてください。
受付初日に予算がなくなるなら、準備のしかたは変わりますか?
変わります。受付期間の前に着いた書類は受理されないので、期間の初日に着くよう発送日を逆算します。見積もりは原則2者から、発行3か月以内のものを取ります。事業計画書とCO2削減量の算出シートも、先に作っておきます。初日に予算額へ届いた場合、その日に受理された申請の間で抽選になります。
個人事業主でも申請できますか?
申請できます。県内で事業を営む法人と個人事業主が対象です。個人事業主は、登記事項証明書の代わりに、公的機関が発行した営業実態の分かる書類を出します。決算報告書と確定申告書は、事業実績が確認できる直近1年分が必要です。対象設備や自家消費の条件は、法人と変わりません。
大企業は対象になりますか?
対象になるのは、低炭素水素サプライチェーン(水素の製造から使うまでの流れ)の一環として、水素製造の関連設備に再エネ設備を置く場合だけです。上限は750万円です。補助率は設備で分かれ、太陽光は1kWあたり4万円の定額、蓄電池は1/4、その他は1/2です。通常の自社工場への太陽光導入は、大企業の対象になりません。
太陽光は何kWから対象ですか?
出力10kW以上が条件です。20kW以上の場合は、発電設備を囲う柵や塀を置き、外側の見やすい場所に標識を掲げることも求められます。標識には、事業者名や連絡先、保守点検の責任者、運転開始日、この補助金で設置した旨を書きます。設備を複数に分割して見かけの出力を下げる申請は認められません。
蓄電池だけを入れる場合も対象ですか?
蓄電池だけの導入は対象外です。補助事業で入れる太陽光、風力、バイオマス、水力のどれかの付帯設備であることが条件です。停電時だけ使う非常用では対象になりません。ふだんから充放電を繰り返す使い方が前提です。補助額は容量に応じた単価の上限もあり、業務用は1kWhあたり16万円、家庭用は14.1万円で計算します。
発電した電気を売ってもいいですか?
再エネ特措法の認定を受けた発電事業に使う設備は対象外です。売電が中心の計画は、この補助金に合いません。作った電気や熱は、設備を置いた工場や事業場で自社が使うのが原則です。手引きのチェックリストは、発電量の50%以上を自家消費する計画か、30%以上の自家消費と県内の需要家の消費を合わせて50%以上とする計画を示しています。
交付決定の前に契約や工事を始めてもいいですか?
始めてはいけません。事業の着手は交付決定のあとです。やむを得ず前倒しする場合は、早期着手協議書を出して承認を受けます。対象は、緊急に実施が必要なものや、季節的に早く始める必要があるものです。承認を受けても、補助金を出すと約束されたわけではありません。交付されなければ、費用は全額が自己負担です。
リース契約で導入できますか?
できます。リース事業者が共同事業者になり、事業者と連名で申請します。補助金はリース事業者に交付され、同額がリース料金から差し引かれる必要があります。リース期間が法定耐用年数より短い場合は、所有権移転ファイナンス・リースか再リースで、耐用年数の終わりまで使い続けられるようにします。登記事項証明書などは両者分を出します。
実績報告はいつまでに出しますか?
事業の完了日から30日たった日か、2027年2月15日の、早いほうが期限です。期限のあとに着いた書類は受理されません。その場合、交付決定した設備でも補助金は支払われません。報告には、契約書や請書の写し、請求書や領収書、納品書、システム系統図、工事前後と銘板のカラー写真を添えます。
補助金は何に使えますか?消費税は含まれますか?
対象経費は、国の交付金実施要領が定める工事費や設備費などです。消費税と地方消費税は補助の対象外です。補助金の額は、対象経費に補助率を掛けた額と上限額を比べて、少ないほうで決まります。太陽光は1kWあたり4万円を掛けた額と上限額を比べます。1万円未満は切り捨てます。
問い合わせ先はどこですか?
県から業務を委託された、愛知県再エネ省エネ補助金事務局(しゃちほこ合同会社)です。再エネ設備の補助金は電話052-766-7501で受け付けています。対応時間は平日の9時から17時で、2027年3月12日までです。土日祝日と年末年始は休みです。申請書類の提出先も、同じ事務局になります。
