請求書も顧客リストも紙とエクセルで回していて、会計ソフトに替えたいけれど見積を取ったら思ったより高かったという場面で、候補に入るのが阿南市のデジタル化・DX化メニューです。
会計や顧客管理のクラウドサービスとRPA(パソコン上の定型作業を自動で行うソフト)の導入費と専門家への謝金の2分の1以内を、上限20万円まで補助します。阿南市内に住所か本店がある中小企業者が対象です。2026年7月1日から随時受け付けていて、予算の上限に達した時点で終わります。交付決定の前に発注や支払いをした経費は、1円も対象になりません。
この記事は、阿南市中小企業等振興支援補助金10メニューのうち、デジタル化・DX化の話です。求人や採用の費用を探すなら「人材確保」のメニューになります。
阿南市中小企業等振興支援補助金(DX化)の要点まとめ
正式名:阿南市中小企業等振興支援補助金(デジタル化・DX化メニュー)
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- 徳島県信用保証協会の保証対象業種
- 利用目的
- クラウドサービス・RPAの導入、専門家謝金
- 対象地域
- 徳島県阿南市(市内に住所、または本店)
- 従業員数
- 中小企業者の基準内(業種で異なる)
いくら
- 補助上限額
- 20万円
- 補助率
- 1/2以内(1,000円未満切り捨て)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 7月1日から随時。予算の上限に達し次第終了
- 事業の完了
- 2027年3月31日まで(支払いも完了)
- 公式サイト
- 阿南市「中小企業等振興支援補助金」
うちの会社は対象になる?
次のすべてに当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
中小企業の基準は業種ごとに資本金と従業員数の上限があり、どちらか一方を満たせば該当します。製造業・建設業・運輸業などは資本金3億円以下か従業員300人以下で、卸売業は1億円以下か100人以下です。サービス業は5,000万円以下か100人以下で、小売業は5,000万円以下か50人以下です。個人は市内に住所があり、税務署へ開業届を出していることが条件です。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 一般社団法人・NPO法人・医療法人
- ✕ 農林漁業・士業・金融・医療福祉が本業
- ✕ 前年度にDX化メニューで交付を受けた
- ✕ 大企業の子会社に当たる(みなし大企業)
「みなし大企業」は中小企業の基準を満たしていても、同じ大企業が株式の2分の1以上を持つなどで対象から外れる会社です。保証協会の保証対象外の業種には、農林漁業・金融・保険業・風俗営業・パチンコホール・宗教法人や学校法人などの非営利団体があります。
いくら戻ってくる?
かかった費用(税抜)の半分です。1,000円未満は切り捨てられます。上限の20万円に届くのは、税抜の費用が40万円以上のときです。
- 会計ソフトのクラウド導入と初期設定:30万円 × 1/2 = 15万円
- 顧客管理システムの導入:40万円 × 1/2 = 20万円(ちょうど上限)
- 受発注を自動化するRPAの開発を外注する:60万円 × 1/2 = 30万円 → 上限の20万円
補助金は後払いです。費用はいったん全額を自分で払い、実績報告と交付額の確定のあとに請求します。振込はおおむね1か月後です。
何に使える?
対象にならないもの
- 事務用パソコン・タブレット・プリンターなどの汎用品
- 導入済みシステムの更新・買い替え
- 会社紹介だけのホームページの作成・改修
- 人件費・家賃・光熱水費・通信費
- 消費税・振込手数料
対象になるもの
- 会計・顧客管理・生産管理などのクラウドサービスやRPAの開発・導入費
- ECサイトの新規構築
- DXの専門家・講師への謝金
月額制のクラウドサービスは、初期費用と補助事業の期間中の利用料が対象です。交付決定の日から事業完了までに利用と支払いが終わった分に限られ、翌年度の分を前払いしても対象になりません。
専門家への謝金には線引きがあります。代表者・役員・従業員とその3親等以内の親族は対象外です。顧問契約を結んでいる専門家から通常の顧問業務の範囲で受ける指導も対象になりません。販売会社が自社製品を入れる前提で行う「導入指導」は、製品代金の一部とみなされて謝金にはなりません。
申請から入金までの流れ
- 事前に相談する(事業者→商工戦略課。任意。電話0884-22-3290、平日8時30分〜17時15分)
- 見積書を取る(事業者→ベンダーや専門家。見積と打ち合わせは交付決定の前でも構いません)
- 交付申請書と書類を出す(事業者→商工戦略課。郵送か持参。実施期間の始期は申請日の1か月後以降にします)
- 交付決定通知が届くまで、契約も発注も支払いもしない(市→事業者。審査は10営業日ほどです)
- 導入して支払う(事業者→ベンダー。2027年3月31日までに支払いも終えます)
- 実績報告書を出す(事業者→商工戦略課。完了から30日以内か3月末日の、早い方まで)
- 交付額の確定通知を受け、請求書を出す(事業者→商工戦略課。振込はおおむね1か月後)
審査の日数と年度末の終期を考えて、年内に申請を終える進め方が市の案内に書かれています。
必要な書類
準備できた 0 / 10
住民票と開業届出書の写しは個人が付け、定款と登記事項証明書の写しは法人が付けます。営業許可証等は許認可が必要な業種だけです。完納証明書は1通350円で、納税証明書は使えません。登記事項証明書は、申請日前3か月以内に発行されたものの写しを付けます。添付書類に不備があると受け付けてもらえません。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に動いた:発注・契約・購入・支払いが交付決定の通知より前なら対象外です。見積の取得だけは着手に当たりません。
- 予算がなくなった:受付は随時ですが、申請額の累計が予算の上限に達すると終わります。
- 汎用品を混ぜた:パソコンやタブレットは対象外です。費用の内訳に入れると、その分は補助されません。
- 連続した年度で同じメニューを申請した:前の年度に交付決定を受けたメニューは、翌年度に続けて申請できません。
- 国や県の補助金と同じ経費にした:同じ経費に国や県などの補助金、または市の他の補助金を受ける予定があると、補助の対象外になります。
- 支払い方法が認められない:電子マネーやポイント、商品券、手形などでの支払いは対象外です。
ほかのメニューや補助金との関係
同じ年度に使えるメニューは1事業者につき1つで、申請も1回だけです。DXと採用を同じ年度に両方申請することはできません。複数のシステムを入れたい場合は、1回の申請にまとめます。
国や県などの補助金や市の他の補助金を同じ経費に使う予定がある場合は、この補助の対象外です。IT導入補助金などとの併用を考えるなら、申請の前に商工戦略課へ聞いてください。
よくある質問
個人事業主でも申請できますか?
申請できます。阿南市内に住所があり、開業届を税務署へ出していて市税の滞納がなければ対象です。申請には住民票の写しと開業届出書の写しが要ります。保証協会の保証対象業種を主たる事業としていることも条件なので、農林漁業や医療・福祉が本業の場合は先に商工戦略課へ聞いてください。
パソコンやタブレットの購入費は対象になりますか?
対象外です。パソコン・タブレット・スマートフォン・プリンター・机・椅子など、他の用途にも使える汎用性の高い備品は補助されません。会計ソフトの導入に合わせてパソコンも買い替える場合は、見積書でソフトの費用とパソコンの費用を分けておくと、対象の経費を示しやすくなります。
月額制のクラウドサービスの利用料は対象ですか?
対象になります。ただし導入の初期費用と、補助事業の実施期間中の利用料に限られます。交付決定の日から事業完了までに発生して、その期間内に利用と支払いが終わった分だけです。翌年度以降の利用料をまとめて前払いしても対象になりません。契約の時期は、交付決定の通知より後にしてください。
導入済みの会計ソフトを入れ替える費用は対象ですか?
既存システムの更新や買い替えは対象外です。新しい業務の効率化や、ビジネスモデルの変革に直接つながる投資であることが必要です。たとえば紙で行っていた請求書の発行や顧客管理を、クラウドサービスに新しく移す場合は対象になります。使っているソフトの上位プランへの切り替えなどは、事前に商工戦略課へ聞いてください。
会社紹介のホームページを作り直す費用は対象ですか?
企業概要や事業内容を載せるだけの会社紹介用ホームページの作成・改修は対象外です。ECサイトを新しく構築する費用は対象になります。ホームページを作る場合は、ネットで商品を売る機能を持たせるなど、業務やビジネスの変革につながる内容かどうかを、事業計画書に具体的に書く必要があります。
交付決定の前に見積を取ったり、業者と打ち合わせたりしてもよいですか?
見積の取得と打ち合わせは、交付決定の前にしても構いません。ただし契約・発注・支払いは、交付決定通知書が届いてからにしてください。通知の日より前に発生した経費は、補助の対象外になります。ベンダーに「納期が埋まる前に契約を」と求められても、通知を待ってから契約する流れを伝えておきましょう。
同じ年度に2つのメニューを申請できますか?
できません。同じ年度に使えるメニューは1事業者につき1つで、申請も1回だけです。前の年度に交付決定を受けたメニューは、翌年度に続けて申請できません。DXで交付決定を受けた翌年度は、DXのメニューは使えず、別のメニューなら申請できます。複数のシステムを入れたいなら、1回にまとめて申請してください。
審査にはどのくらいかかりますか?
書類が市役所に届いてから、およそ2週間(10営業日)です。審査では事業の必要性と内容の具体性、期待できる効果が見られます。必ず交付されるとは限らず、計画の中身を見て決まります。事業の終期が3月末なので年内の申請を目安に進めると、導入と支払いの時間を確保できます。
補助金はいつ振り込まれますか?
実績報告書と請求書が市に届いて、不備がないと確かめられてから、おおむね1か月で指定の口座に振り込まれます。順番は事業の完了・実績報告・交付額の確定通知・請求書の提出・振込です。費用は先に全額を支払う必要があるため、資金繰りは後払いを前提に組んでください。
実績報告では何を出しますか?
実績報告書・事業実施報告書・収支精算書のほか、支払いが分かる請求書と領収書の写し、導入内容が分かる画面の写しなどです。DXの事業実施報告書には、システムの本稼働の開始日・操作できる従業員の数・作業時間の削減見込み(月に何時間減るか)を書きます。書類は、事業が完了した年度の終了後5年間、保存します。
クレジットカードで支払ってもよいですか?
支払えます。実績報告では、店舗が出した領収書と、カード会社の利用明細書を出します。分割払いやリボ払いは原則として認められません。事業の完了期限までに全額の引き落としが終わる必要があります。引き落としが年度をまたぐと、補助金は支払われません。電子マネーやポイントでの支払いは認められません。
問い合わせ先はどこですか?
阿南市 産業部 商工戦略課(阿南市役所2階)です。電話は0884-22-3290で、受付は平日の8時30分から17時15分までです。対象になるかの確認や、書類の書き方の相談は、申請の前に受け付けています。申請書は郵送か持参で出します。
