市民農園を開くには、整地や区画割、給排水、看板まで、先に用意するものがいくつもあります。安城市は、その費用の1/2以内を、1農園あたり上限80万円まで補助しています。
公式ページに受付期間の記載はなく、補助金は予算の範囲内で交付されます。整備に入るのは交付決定の通知を受けた後で、動き出す前に農務課農政係へ相談する順番です。対象は農家など農園を開く開設者で、農園は概ね500平方メートル以上、5年以上続けて開園する必要があります。
安城市市民ふれあい農園開設等支援事業の要点まとめ
正式名:安城市市民ふれあい農園開設等支援事業
だれが
- 申請者
- 事業者(農園を開く開設者。個人・法人とも)
- 対象業種
- 農業(市民農園の開設者)
- 利用目的
- 市民農園の新規開設・改修(整備費・施設費・広報費)
- 対象地域
- 愛知県安城市
- 従業員数
- 規定なし
いくら
- 補助上限額
- 80万円(1農園あたり)
- 補助率
- 対象経費の1/2以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 締切日の記載なし(予算の範囲内。着手前に農務課へ相談)
- 事業の完了
- 開設後20日以内か年度の3月31日の早い方(実績報告)
- 公式サイト
- 安城市「市民ふれあい農園開設等支援事業」
うちの農園は対象になる?
次の5つにすべて当てはまると、対象になる見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
開設の方法にも決まりがあります。市民農園整備促進法・特定農地貸付法・都市農地貸借法(特定都市農地貸付け)のどれかに基づく開設です。3つとも、農地を区画に分けて市民に貸すための法律で、どれを使うかで市の認定か農業委員会の承認かが変わります。農家が自分で開設する場合は、農園利用契約を結ぶ「農園利用方式」も対象です。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 500㎡に届かない小さな畑
- ✕ 周りの農業や暮らしに支障が出る場所
- ✕ 同じ整備費に他の公的支援がある
補足です。500㎡は「概ね」とされていて、細かい許容範囲は公式ページに書かれていません。ぎりぎりの広さなら、測量の前に農務課へ聞く手があります。手引きでは、1区画の面積は原則20〜30㎡です。栽培指導や講習会を定期的に行い、交流イベントの開催にも努めることが、管理運営の基準に挙がっています。
いくら戻ってくる?
対象経費の1/2以内で、上限は1農園あたり80万円です。対象経費が160万円を超えても、補助は80万円で止まります。
- 合計110万円の整備をした:110万円 × 1/2 = 55万円
- 合計160万円の整備をした:160万円 × 1/2 = 80万円(上限ちょうど)
- 合計260万円の整備をした:260万円 × 1/2 = 130万円 → 上限の80万円
既存の農園を改修する場合は、開設した年度の翌年度末までに1回に限り、上限と実績額の差額を限度に追加で補助してもらえます(要綱の別表)。
同じ開設者への補助は、1年に1か所までです。2か所目以降は、すでに開いた農園の実績を見たうえで、次年度以降に出すかどうかが決まります。
何に使える?
対象にならないものを先に挙げます。
- 他の公的支援を受けている整備費
- 経費の種別(整備費・施設費・広報費)に当てはまらないもの
- 見積書の金額と事業計画書の金額が合わないもの
対象になるのは、次の3種類です。
- 農園整備費:農地改良、造成、整地、区画割、駐車場整備
- 施設整備費:給水・排水施設、看板(農園・区画割)、便所、休憩施設、農機具収納施設、農機具の購入
- 広報費:PRちらしの印刷費、広告宣伝費
事業計画書の事業費は、見積書の金額と必ず一致させる決まりです。実績報告でも、支出額は請求書明細の金額と一致させます。
申請の流れはどうなる?
公式ページに受付期間はありません。いつでも動き出せる反面、順番を間違えると取り返せません。
- 農務課農政係に事前相談する(開設者→安城市 農務課農政係。着手の前に)
- 開設の法的な手続きを進める(開設者→市・農業委員会。認定や承認、または農園利用契約)
- 交付申請を出す(開設者→農務課。開設予定日の30日前まで)
- 交付決定の通知を受ける(市→開設者。補助の対象として正式に決まる通知。整備はこの後)
- 整備して開園し、実績報告を出す(開設者→農務課。開設後20日以内か、年度の3月31日の早い方)
- 交付請求を出す(開設者→農務課。市が実績報告を確認した後)
- 開設から5年間、運営状況報告書を出す(開設者→農務課。毎年度末。様式は任意)
交付決定の前に着手できる例外が、要綱で決まっている事業があります。ただし、この市民ふれあい農園はその一覧に入っていません。法的な手続き(認定・承認)が済んでから交付申請をする順番なので、整備工事や看板の発注は後回しにします。
必要な書類
準備できた 0 / 10
事業計画書には、栽培指導・講習の計画、交流イベントの計画、管理運営の方法も書きます。計画地が複数の筆にまたがる場合は、土地明細書を別紙で添えます。位置図は1/2500の図です。登記事項証明書は全部事項証明書を出します。法人は、登記事項証明書と定款に加えて、申請の意思決定を確認できる会議録なども要ります。認定通知の写しは市民農園整備促進法の場合、承認通知の写しは特定農地貸付法か都市農地貸借法の場合です。実績報告では、写真と、請求書・領収書の写しを出します。広報のちらしは実物の提出が必要です。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に着手した:整備や発注を先に進めると、対象外になるおそれがあります。
- 補助金を別の用途に使った:交付決定の取消しと返還を命じられます。受け取った日からの日数に応じて、年10.95%の加算金も払います。
- 報告書を出さなかった:実績報告などの書類を出さないと、交付決定が取り消されることがあります。開設から5年間は、毎年度末に運営状況報告書も出します。
- 補助基準に反した:5年以上の開園や定期的な栽培指導などの基準に違反すると、補助金の返還を求められます。
- 整備した財産を勝手に転用した:単価50万円以上の財産を、市長の承認なく目的に反して使う、譲る、貸す、担保にするのは禁止です。耐用年数の期間が過ぎるまで続きます。
よくある質問
個人の農家でも申請できますか?
申請できます。対象は農園を開く開設者で、個人でも法人でも構いません。農家が自分の農地で開く場合は、農園利用方式も選べます。法人の場合は、事業計画書に添えて、登記事項証明書や定款、申請の意思決定がわかる会議録を出します。申請の前に農務課農政係(0566-71-2233)へ相談すると、必要な書類を確認できます。
500㎡に足りない土地では申請できませんか?
要件は「概ね500平方メートル以上」です。交流の場としての機能を確保するために、ある程度の規模が必要とされています。「概ね」の幅は公式ページに書かれていないため、足りない場合は、測量や設計を進める前に農務課へ聞くのが確実です。隣の土地を借りて合わせる方法を考えるときも、先に相談します。
「農園利用方式」とは何ですか?
農家(農地の所有者)が開設するときに選べる方式です。農園利用契約を利用者と結び、農家が栽培の指導などをしながら農園を運営します。3つの法律による開設とは別の選択肢で、農家が開設する場合だけ補助の対象です。農地を借りて開設する場合は、特定農地貸付法か都市農地貸借法の手続きになります。
申請はいつまでにすればよいですか?
公式ページに締切日の記載はありません。補助は予算の範囲内で出るため、使い切ると受付が終わる可能性があります。手引きでは、交付申請書を開設予定日の30日前までに出す決まりです。法的な手続き(認定・承認)の後に申請するので、開設の日から逆算して、早めに事前相談へ行くと間に合わせやすくなります。
補助金はいつ振り込まれますか?
整備と開園が終わり、実績報告を出した後です。市が報告の内容を確認してから、交付請求書を出し、補助金が交付されます。実績報告は、開設後20日以内か、その年度の3月31日の早い方までです。振込の時期は公式ページに書かれていません。それまでの整備費は、いったん自分で払う形になります。
農機具の購入費も補助されますか?
施設整備費として対象です。公式ページと手引きに「農機具購入」と書かれています。農機具収納施設の設置費も対象です。ただし、単価50万円以上の財産は、耐用年数の期間が過ぎるまで、市長の承認なく別の目的に使ったり譲ったりできません。見積書の金額は、事業計画書の金額と一致させます。
2つ目の農園も続けて補助してもらえますか?
続けてはもらえません。同じ開設者への補助は、1年に1か所までです。2か所目以降は、すでに開いた農園の事業実績を考慮して、次年度以降に補助するかどうかを決めます。複数の農園を計画している場合は、年度を分けて進める計画が前提になります。具体的な進め方は、農務課に聞けます。
他の補助金と併用できますか?
同じ農園の整備費に、別の公的支援を受けている場合は、この補助金は交付されません。別の経費であれば重ならないかもしれませんが、公式ページには併用の細かい扱いが書かれていません。国や県の事業を使う予定があるなら、申請の前に農務課へ伝えて、どの経費をどちらに充てるか確かめておきます。
5年たたずに農園をやめたらどうなりますか?
補助基準の違反になるため、補助金の返還を求められる可能性があります。補助の要件は、5年以上継続して開園することです。開設から5年間は、毎年度末に運営状況報告書も出します。事情があってやめざるを得ないときは、手続きの前に農務課へ連絡して、返還の範囲を相談します。
広告やちらしの費用も対象ですか?
広報費として対象です。PRちらしの印刷費と、広告宣伝費が入ります。利用者を集めるための費用が、農園の整備費と並んで補助の対象になります。実績報告では、ちらしなどの印刷物は実物を提出します。写真も、補助対象の施設がすべて確認できるように複数枚出します。経費は見積書や請求書の金額と一致させる決まりです。
問い合わせ先はどこですか?
安城市 産業部 農務課 農政係です。電話は0566-71-2233、ファクスは0566-76-1112です。対象になるか、法的な手続きをどれで進めるか、申請の時期をどうするかで迷うときは、着手の前に相談します。公式ページにも「着手前に農務課農政係にご相談ください」と書かれています。
