人材募集も送迎も研修も1つの法人だけで回そうとすると限界があります。青森県のこの補助金は複数の法人がグループを組んで進める協働化の取組に、対象経費の4/5を出します。基準額は法人1つにつき120万円で、訪問介護事業所を経営する法人は30万円が加算され、グループ全体の上限は1,200万円です。
令和8年度分の申請は2026年10月15日(木)必着で締め切られました。当初の8月31日から延長された日付です。次年度の実施は、県のQ&Aで「国庫補助事業のため未定」とされています。関連する法人だけで組んだグループは対象外なので、来年度に備えるなら、まず組む相手から考えることになります。
青森県 小規模介護事業所等職場環境改善補助金の要点まとめ
正式名:青森県小規模介護事業所等職場環境改善事業費補助金
だれが
- 申請者
- 事業者グループ(代表は介護事業所等を運営する法人)
- 対象業種
- 介護(小規模介護事業所・施設を含むグループ)
- 利用目的
- 協働化・大規模化による職場環境の改善
- 対象地域
- 青森県内に事業所を持つ事業者
- 従業員数
- 規定なし(小規模法人を1つ以上含む複数法人)
いくら
- 補助上限額
- 最大1,200万円(法人1つ120万円、訪問介護は+30万円)
- 補助率
- 対象経費の4/5(80%)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 令和8年10月15日(木)必着(8月31日から延長)
うちのグループは対象になる?
次の4つに当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
小規模法人は1法人で1つの施設・事業所だけを運営する法人などです。「など」にどこまで入るかは、県が法人の予算状況や事業目的を見て総合的に判断します。個別に県へ相談します。小規模法人以外の法人は、規模を問いません。
グループには、介護保険サービスのほかに、障害福祉サービスや児童福祉サービスなど介護以外の福祉サービスだけを提供する法人が運営する事業者も入れられます。みなし事業所を運営する法人も対象です。新たに法人格を取ったり、グループとして登記したりする必要はありません。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 関連法人だけで組んだグループ
- ✕ 他の補助金で助成済みの取組
- ✕ 連携推進法人の設立補助を受けた
他の補助金は地域医療介護総合確保基金の介護テクノロジー導入支援事業、経済産業省のIT導入補助金などです。社会福祉連携推進法人の設立に向けた他の国庫補助を受けているグループも対象外です。
いくら出る?グループの計算
補助額は、次の3つのうち、いちばん少ない額です。
- 補助対象経費の実支出額 × 4/5
- 総事業費から寄附金などの収入を引いた額
- 補助基準額(法人1つにつき120万円。訪問介護事業所を経営する法人は+30万円)
千円未満の端数は切り捨てです。法人数に制限はありませんが、1グループの上限は1,200万円です。法人が10になると、120万円 × 10 = 1,200万円で上限に届きます。
- 2法人のグループが、経費300万円の取組をする:300万円 × 4/5 = 240万円(基準額は120万円 × 2 = 240万円で、ちょうど届く例)
- 3法人(うち1つが訪問介護)が、経費400万円の取組をする:400万円 × 4/5 = 320万円(基準額は120万円 × 3 + 30万円 = 390万円。届かない例)
- 同じ3法人が、経費600万円の取組をする:600万円 × 4/5 = 480万円 → 基準額の390万円(上限に当たる例)
何に使える?
対象にならないもの
- 通信費(ICTインフラ整備の一部として払うものも含む)
- 事業所の車輌の購入費
- 共同発注で買った消耗品や備品の品代そのもの
- 他の補助金で助成されているもの
対象になるもの
- 合同での人材募集や一括採用、共同での職場の魅力発信
- 共同送迎の実施に向けた調査
- 共同発注による福利厚生の充実や、職場環境の改善
- 合同研修や人事交流など、共同での人材育成
- 人事管理・給与制度・福利厚生のシステムや制度の共通化
- 加算の取得事務を含む、業務の集約や共同での外部化
- 各種委員会の共同設置や、各種指針の共同策定
- 協働化にあわせたICTインフラの整備、老朽設備・備品の更新
- 経営や職場環境の改善についての専門家による支援
共同発注は線引きに気をつける取組です。共同発注でコストダウンする仕組みづくりに必要な経費は対象ですが、買った物品の品代そのものは対象外です。
申請の流れ
- 県へ事前に連絡する(申請を希望するグループ→高齢福祉保険課。メールで。個別の問い合わせは質問票をメールかFAXで送る)
- グループを組み、代表の法人を決める(法人どうしで協議。代表は書類のとりまとめと県への提出を担う)
- 申請書を県へメールで出す(代表→高齢福祉保険課。令和8年度は10月15日必着。件名は「【法人名】小規模介護事業所職場環境改善補助金交付申請について」)
- 事業を実施して、実績報告を出す(代表→県。完了から30日以内か、令和9年4月15日のうち早いほうまで)
- 補助を受けた翌年度に、効果を報告する(代表→県。報告の方法は県が別に通知)
必要な書類
準備できた 0 / 5
歳入歳出予算書は、この事業に関する見込みのものです。事業計画書は別紙2-1と2-2の2種類で、①(別紙2-1)には、グループを組む法人ごとの法人番号・法人名・事業所数・職員数を書きます。様式は第1号様式がWord、別紙がExcelです。
実績報告のときは、第9号様式に精算書(別紙1)と実績報告書(別紙2)を付けます。そのほかに、領収書など支払いが分かる書類の写し、委託契約書の写し、導入した機器・備品の写真、歳入歳出決算(見込)の抄本が要ります。補助金は概算払いで、請求は第8号様式です。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 単独や関連法人だけで申請した:複数の法人で、関連する法人だけにならない構成が前提です。
- 小規模法人が入っていない:1つ以上含むことが条件です。
- ほかの補助金で助成された取組を載せた:IT導入補助金などで助成されたものは対象になりません。
- 対象外の経費を入れた:通信費、事業所の車輌の購入費、共同発注した物品の品代は出ません。
- 事前連絡をしなかった:申請を希望するときは、事前の連絡が求められています。
よくある質問
令和8年度の受付は終わっていますか?次年度もありますか?
令和8年度分の申請は2026年10月15日(木)必着で締め切られました。当初は8月31日でしたが延長されています。次年度の実施は、県のQ&Aで「国庫補助事業のため、現時点で未定」とされています。今年度に補助を受けたグループでも、次年度事業の対象外にする規定は設けない予定です。実施されるかは、県の公式ページで確かめてください。
何法人からグループを組めますか?
法人数の上限はありません。ただし複数の法人で構成する必要があり、小規模法人を1つ以上含むことが条件なので最低でも2法人が必要です。公式ページに、法人数の下限を直接示す記載はありません。小規模法人以外の法人は規模を問わず、グループの基準額は法人数1つにつき120万円です。1グループの上限は1,200万円で、10法人で上限に届きます。
関連会社だけでグループを組めますか?
組めません。県のQ&Aに関連する法人のみつまりグループ企業内の法人どうしだけで事業者グループを組んだ場合は補助対象外とあります。グループには、関連のない法人を含める必要があります。具体的にどこまでを関連する法人とみなすかは公式ページに書かれていないので、相手の候補が決まっている段階で、質問票を使って県へ確認してください。
小規模法人の「等」には、どこまで入りますか?
公式ページは小規模法人を「1法人当たり1の施設又は事業所のみを運営するような法人等」としています。「等」の範囲は、県が法人の予算状況や事業目的を踏まえて総合的に判断するので、個別の相談が必要です。相談するときは、県のページに載っている質問票をメールかFAXで送ります。送信先は、メールが kaigo_todokede@pref.aomori.lg.jp、FAXが017-734-8090です。
グループとして新しく法人を作る必要はありますか?
必要ありません。県のQ&Aでは事業者グループが新たに法人格を取得する必要はなく、共同体を名乗るための登録や登記も不要とされています。既存の法人どうしが集まって、代表の法人を決めれば足ります。代表の役割は、交付申請や実績報告などの書類をとりまとめて県に出すことです。複数の法人が介護事業所を運営している場合は、法人間で協議して決めます。
代表になる法人は、いちばん大きい法人でなければいけませんか?
決まりはありません。代表は「介護事業所・介護施設等を運営する法人」とされていて、複数の法人が運営している場合は、法人間で話し合って決めます。規模の大小は条件になっていません。代表は、交付申請・実績報告などの書類のとりまとめと県への提出を担います。事務の負担が代表に集まるため、誰が書類を作れるかで決めるグループもあるでしょう。
共同で買った備品の代金は補助されますか?
物品の品代そのものは対象外です。県のQ&Aでは複数の法人が組織的な連携体制をつくり、共同発注でコストを下げる仕組みづくりに必要な経費は対象になりますが、買った消耗品や備品の代金自体は対象にならないとされています。同じ物を安く買う体制づくりの調査や調整の費用と、物そのものの代金は分けて考えます。判断に迷う経費は、事前の連絡のときに県へ確認します。
訪問介護の事業所は、補助額が増えますか?
増えます。基準額は法人数1つにつき120万円で訪問介護事業所を経営する法人については、その法人分に30万円が加算されます。たとえば訪問介護を営む法人が1つ含まれる3法人のグループなら、120万円 × 3 + 30万円 = 390万円が基準額です。ただし補助額は、対象経費の4/5と基準額を比べて少ないほうで決まります。1グループの上限は1,200万円です。
IT導入補助金など、ほかの補助金と併用できますか?
同じ取組には使えません。地域医療介護総合確保基金の介護テクノロジー導入支援事業や、経済産業省のIT導入補助金など、他の補助金で助成されているものは、この補助金の対象外です。他の国庫補助による社会福祉連携推進法人の設立に向けた補助金を受けているグループも、対象になりません。同じ経費を二重に載せない整理が要ります。
通信費や車の購入費は対象になりますか?
どちらも対象外です。協働化にあわせて行うICTインフラの整備は対象ですが、通信費は含まれません。老朽設備・備品の更新・整備も対象ですが、事業所車輌の購入費は除かれます。共同送迎を考えているグループは、車の購入費ではなく、共同送迎の実施に向けた調査などの費用を対象にします。対象外の経費を混ぜないよう、見積の段階で分けておくと整理しやすくなります。
補助を受けたあとに、守ることはありますか?
補助を受けた事業所は、厚生労働省などが実施する調査研究事業などに、可能な限り協力することとされています。厚生労働省などから直接、協力の依頼が来る場合があります。補助を受けた翌年度には、事業計画に対する効果を県へ報告します。収支の帳簿と証拠書類は、令和9年4月1日から5年間の保管が必要です。1件30万円以上の機械や備品は、耐用年数が過ぎるまで、県の承認なしに目的外の使用や譲渡をしてはいけません。
問い合わせはどこにすればいいですか?
県の健康医療福祉部高齢福祉保険課介護事業者グループです。電話は017-734-9299、FAXは017-734-8090です。ただし公式ページには、問い合わせは質問票を使ってFAXまたはメールですると書かれています。メールの送信先は kaigo_todokede@pref.aomori.lg.jp です。グループの組み方や小規模法人の範囲など、個別の事情は質問票に書いて送ります。
