別府市がこの補助金で求めるのは、温泉の効能を「市が示す研究結果」に結び付けた事業です。根拠を自社で探して用意する制度ではありません。
令和8年度の受付は令和8年7月31日17時で終わりました。次の募集があるかは公式ページに書かれていません。過去にこの補助金の交付を受けた事業者は、交付要綱で対象外とされています。
別府市 新湯治・ウェルネス産業創出支援事業補助金の要点まとめ
正式名:別府市新湯治・ウェルネス産業創出支援事業補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- 業種の指定なし(風俗営業などは対象外)
- 利用目的
- 温泉効能の科学的根拠を活用した産業の創出
- 対象地域
- 大分県別府市
- 従業員数
- 中小企業者の範囲(業種ごとに資本金・人数の上限あり)
いくら
- 補助上限額
- 300万円
- 補助率
- 対象経費の2/3以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年6月1日〜2026年7月31日17時(受付終了)
- 事業の完了
- 2027年1月31日まで
うちの会社は対象になる?
次の5つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ NPO法人・一般社団法人
- ✕ 市外に本店があり市内は支店
- ✕ 過去に交付を受けた事業者
個人事業主は、市内に住所があれば対象です。法人の場合は、法人と代表者の両方に市税の滞納がないことが求められます。
中小企業者は、中小企業基本法で業種ごとに決まった規模の会社や個人です。資本金か常時使用する従業員数の、どちらか一方が上限以内であれば当たります。
| 業種 | 資本金 | 従業員 |
|---|---|---|
| 製造業、建設業、運輸業、その他 | 3億円以下 | 300人以下 |
| 卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
| サービス業 | 5,000万円以下 | 100人以下 |
| 小売業 | 5,000万円以下 | 50人以下 |
本店が市外にある会社は、市内に支店があっても対象外です。連携先が県外の企業でも、申請者が要件を満たしていれば申請できます。風俗営業の許可や届出が要る事業、暴力団やその関係者も対象外です。同一者の応募は1件までです。
「科学的根拠」は何を指す?
この補助金で言う科学的根拠は、別府市が提示する温泉入浴効果の研究結果です。募集要項は、それを根拠にした入浴で期待できる効果と定めています。自社で論文を集めて示す形ではありません。
研究結果の使い方には、市が決めた使用注意事項があります。たとえば1週間連続して20分前後入浴する方法で得た結果です。事業でその方法が取れない場合は、体験版であることを利用者に説明します。
対象の事業は、次の3つにすべて当てはまるものです。
- 温泉効能の科学的根拠を活用した事業
- 新湯治・ウェルネスの産業化につながる事業
- 事業計画に妥当性があり、継続性と将来の成長性が期待できる事業
新湯治・ウェルネスとは、医療・美容・健康をテーマに温泉効能の根拠を示し地域資源と組み合わせる取組です。心身の健康増進と長期滞在型観光の確立を目指しています。
審査基準には、事業の必要性と実現可能性と地域への貢献に加えて、根拠を活用した産業創出につながるかが入っています。研究結果との結び付きは、審査でも見られます。
いくら補助される?
対象経費の2/3以内です。1,000円未満は切り捨てます。上限の300万円に届くのは、対象経費が450万円以上のときです。
- 展示会出展費とパンフレット印刷費で150万円:150万円 × 2/3 = 100万円
- 内装工事とホームページ制作で300万円:300万円 × 2/3 = 200万円
- 設備と開発費で450万円:450万円 × 2/3 = 300万円(上限に届く)
- 設備と人件費で600万円:600万円 × 2/3 = 400万円 → 上限の300万円
上限を超えた分は自己負担です。交付決定額は、申請額より減る場合があります。決定後に増やすことはできません。
補助金が入るのは、事業が終わって実績報告をしたあとです。事前の交付はありません。その間の支払いは、自己資金や借入でまかなう必要があります。
何に使える?
対象にならないもの
- 不動産と車両の購入費
- 消費税と地方消費税
- 慶弔費、懇親会費、食糧費
- 租税公課、公共料金、振込手数料
- 国・県・市などの別の補助金を受けている経費
- 申請より前に発注・契約・購入・支払いした経費
- 代表者、役員、同一世帯の親族の人件費
- 市外に住む従業員の人件費
対象になるもの
- 人件費(事業に直接従事する従業員の分)
- 商品やサービスの開発・改良費(マーケティング調査費、開発費)
- 販路開拓・広報費(展示会出展費、旅費、パンフレット印刷費、広告費、ホームページ制作費)
- ウェブサイトなどの開発費(システム構築費)
- 設備費・工事費(内外装工事費、機械設置費、備品購入費)
PCやタブレットなど汎用性の高い備品は、補助金額の1割以内です。人件費は、基本給と各種手当から社会保険料と所得税などを引いた額です。外部に発注した費用は、人件費でなく委託料になります。
申請の流れ
令和8年度の予定は次のとおりでした。次の募集があれば、同じ型になる可能性があります。
- 説明会に参加する(事業者→別府市役所。令和8年度は6月9日か7月2日。13時30分から)
- 申請書類をそろえる(事業者。申請書と事業計画書は正本1部、副本5部)
- 産業政策課に出す(事業者→別府市役所4階。7月31日17時まで)
- プレゼン審査を受ける(事業者→外部審査員など。8月6日の予定。発表5分、質疑10分)
- 交付決定を受けて事業を進める(市→事業者。結果通知は8月中旬の予定。事業は令和9年1月31日まで)
- 実績報告を出す(事業者→市。補助対象期間の満了日から30日以内)
- 請求して受け取る(事業者→市。請求から1か月程度で支払い。交付は3月中旬の予定)
必要な書類
準備できた 0 / 11
誓約書は、暴力団などに当たらないことを誓う書類です。履歴事項全部証明書と決算書と定款・規約は法人だけです。確定申告書の控えと開業届の写しは個人事業だけです。許認可の写しは許認可が要る業種だけです。
住民票は法人の場合は代表者のものです。履歴事項全部証明書と住民票と納税証明書は3か月以内に取得したものを使います。納税証明書は、法人と代表者の両方が必要です。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 申請より前に発注・支払いをした:申請前に発注、契約、購入、支払い(前払いを含む)をした経費は対象外です。
- 書類に不備があった:提出書類に不備があると、受付されません。
- 偽りの記載や不正があった:交付決定の取消しや、補助金の全部または一部の返還を命じられることがあります。
- 設備を5年以内に処分した:新設・増設した設備は、交付決定年度の翌年度から5年間、処分できません。
- 事業の変更や中止を無断でした:変更や中止の前に、市の承認が必要です。
- 審査で選ばれなかった:募集は数件です。審査結果への質問は受け付けていません。
過去に交付を受けた事業者と、併用のルール
交付要綱の第3条には、過去に補助金の交付を受けた者は交付の対象としないとあります。募集要項や市のよくあるお問い合わせには、この条件が出てきません。要綱でだけ確認できます。
理由は書かれていません。募集が数件に限られるため、新しい事業者に機会を回す設計と読めますが、これは推測です。過去に交付を受けた事業者は、申請の前に産業政策課へ確かめてください。
併用は、同じ経費について他の補助金を受けていなければ可能です。受けている経費は、補助対象から外れます。
交付を受けたあとも義務は続きます。市は、交付決定年度の翌年度から5年間、進捗の報告を求めることができます。帳簿や領収書も、同じ期間は保管します。企業名や事業計画の概要が公表されることもあります。
よくある質問
今から申請できますか?
令和8年度の受付は令和8年7月31日17時で終わっています。令和9年度以降の募集は公式ページに載っていません。市の補助金ページは、募集のたびに更新されています。次の募集の有無は、産業政策課(電話0977-21-1132)に確かめてください。この記事は、次の募集に備える資料として使えます。
個人事業主でも申請できますか?
申請できます。市内に主たる事業所を置く個人事業主は対象で、個人の場合は市内に住所があることが条件です。提出書類には税務署に出した開業等届出書の写しと確定申告書の控え(直近1年分)が入ります。法人と違い、履歴事項全部証明書や決算書は要りません。ほかの要件は法人と同じです。
一般社団法人やNPO法人は対象になりますか?
対象外です。対象は中小企業基本法の中小企業者と中小企業等協同組合法の中小企業等協同組合と個人です。社会福祉法人やNPO法人や一般社団法人や学校法人などは当たりません。法人の形をどう選ぶかは、事業の目的との兼ね合いで決まります。迷う場合は産業政策課に確かめてください。
別府市内に支店があるだけでも対象になりますか?
対象外です。本店または主たる事業所が、別府市内にあることが条件です。本店が市外にある会社は、市内に支店があっても当たりません。一方で、申請者が要件を満たしていれば、県外の企業と連携した事業で申請することはできます。連携先の所在地は、要件に入りません。
去年交付を受けた事業者は、また申請できますか?
交付要綱の第3条第2項に、過去に補助金の交付を受けた者は対象としない、とあります。募集要項やよくあるお問い合わせには書かれていないため見落としやすい条件です。同じ補助金を一度受けた事業者は、原則として申請できないと読めます。例外の扱いは公開されていないので、産業政策課に確認してください。
科学的根拠は、どこで確認できますか?
別府市が提示する温泉入浴効果の研究結果です。市の補助金ページに案内のあるBEPPUバーチャルラボで確認できます。市のよくあるお問い合わせには「温泉効能の科学的根拠(令和7年5月26日時点)」という資料名も出ていますが、市のページからは開けませんでした。表記や口頭で説明するときは、資料の使用注意事項を守る必要があります。研究と違う入浴方法になる事業は、体験版であることを利用者に伝えます。
申請前に払った経費も補助されますか?
補助されません。申請前に発注や契約や購入や支払い(前払いを含む)をした経費は対象外です。補助対象期間は、申請日から令和9年1月31日までと決まっています。この期間に支払いが終わった経費だけが対象です。見積書の取得は問題ありませんが、契約や発注は申請のあとにしてください。
パソコンやタブレットは補助されますか?
補助されますが、上限があります。PCやタブレットなど汎用性の高い備品は、補助金額の1割以内です。たとえば補助金が200万円なら、汎用備品の分は20万円までです。事業にしか使わない専用の機械や設備は、この制限の対象外です。不動産と車両の購入費は、対象になりません。
他の補助金との併用はできますか?
同じ経費について、他の補助金や助成金を受けていなければ併用できます。国や県や市などから交付を受けている経費は補助対象経費から外れます。たとえば同じ設備費を国の補助金と二重に申請することはできません。経費を事業ごとに分けて、帳簿で区別できる状態にしておく必要があります。
補助金はいつ支払われますか?
事業が終わり、実績報告を出して確定の通知を受けたあとです。そこから交付請求書を出し請求から1か月程度で支払われます。令和8年度の予定では、実績報告が令和9年2月中旬、交付が3月中旬でした。事前の交付はないので、事業中の支払いは自己資金か借入でまかなうことになります。
採択される件数は決まっていますか?
募集件数は、数件と書かれています。外部審査員などによる審査会で、申請者が5分間のプレゼンをし、10分間の質疑を受けます。審査結果に関する質問は、一切受け付けられません。交付が決まっても、交付決定額が申請額より減ることがあります。決定のあとに増額することはできません。
補助を受けたあと、守ることはありますか?
あります。新設・増設した設備は、交付決定年度の翌年度から5年間、処分できません。帳簿や領収書も、同じ期間は保管します。市は、その期間に進捗の報告を求めることができます。企業名や事業計画の概要が、公表されることもあります。事業の変更や中止は、事前に市の承認が必要です。
問い合わせ先はどこですか?
補助金については、別府市の産業政策課(電話0977-21-1132、市庁舎4階)です。新湯治・ウェルネスの取組そのものは、新湯治・ウェルネス推進室(電話0977-21-1222、市庁舎2階)が窓口です。温泉効能の根拠の使い方に迷ったときは、推進室に相談する流れになります。
