備蓄品をカートに入れる前に、区へメールを1通。この順番を飛ばして先に買ってしまうと、その分の助成は出ません。
千代田区の「事業所における備蓄物資購入の費用助成」は、区内の従業員5人以上300人未満の事業者が、災害用の水・食料・携帯トイレなどを買う費用を助けてくれる制度です。町会の推薦があれば3分の2、なければ3分の1で、上限は10万円。区から交付決定通知書が届く前に買った分は、助成の対象外です。
事業所における備蓄物資購入の費用助成の要点まとめ
正式名:事業所における備蓄物資購入の費用助成
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- 業種指定なし(学校法人・医療法人・NPO法人も含む)
- 利用目的
- 災害時用の水・食料・携帯トイレなどの備蓄物資の購入
- 対象地域
- 東京都千代田区(区内の事業所)
- 従業員数
- 5人以上300人未満
いくら
- 補助上限額
- 10万円
- 補助率
- 町会に加入し推薦がある事業所は3分の2、それ以外は3分の1
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年4月1日〜2026年12月28日必着(予算の上限に達したら終了)
- 事業の完了
- 申請した年度内に実績報告書まで提出
うちの事業所は対象になる?
次の4つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
次のどちらかに当たると対象外です。
- ✕ 従業員が4人以下、または300人以上
- ✕ 備蓄品を先に買ってしまった
従業員の数え方には決まりがあります。非正規の従業員も役員も数え、本社が区外にあれば区外の人数も合計に入れます。たとえば千代田区の支社5人と中央区の本社50人なら、合計55人で対象です。一方、千代田区の本社200人と中央区の支社100人だと合計300人になり、対象外です。
ただし助成の対象になるのは、区内に勤務する人の分だけです。上の例なら、買えるのは千代田区の支社5人分の備蓄品です。
個人事業主は、法人事業税・法人都民税の代わりに、個人事業税と特別区民税・都民税(均等割分)を完納している必要があります。同じ法人が区内に複数の事業所を持つ場合は、町会の区域ごとに申請できます。ただし、その事業所の分の物資だけが対象です。
いくら戻ってくる?
補助率は町会との関わりで決まります。町会に加入してその活動に参加していて、さらに町会の推薦がある事業所は3分の2。それ以外は3分の1です。上限はどちらも10万円。千円未満は切り捨てになります。
- 町会の推薦あり、対象経費9万円:9万円 × 2/3 = 6万円
- 町会の推薦あり、対象経費18万円:18万円 × 2/3 = 12万円 → 上限の10万円
- 町会の推薦なし、対象経費18万円:18万円 × 1/3 = 6万円
- 町会の推薦なし、対象経費30万円:30万円 × 1/3 = 10万円(上限ちょうど)
- 町会の推薦あり、対象経費11万5,000円:11万5,000円 × 2/3 = 7万6,666円 → 7万6,000円
金額は計算のための例です。同じ購入額でも、町会の推薦があるかどうかで助成額は2倍になることがあります。上限に届くのは、3分の2の事業所で対象経費が15万円以上、3分の1の事業所で30万円以上のときです。
町会の推薦は、決定から3か月以内に取り消されると助成額が下がります。この場合は、3分の1の区分を超えた部分の助成が取り消され、返還を求められます。
何に買える?
先に、対象にならないものです。
- 18品目に入っていない物資
- 送料
- 助成数量基準を超えた分の数量
- 交付決定通知書が届く前に買ったもの
- 領収書を発行してもらえない販売店で買ったもの
割引やクーポンを使った場合は、割引後の価格が助成の基準になります。
対象になるのは、次の18品目です。
- 水、食料(賞味期限が交付決定日から3年以上のもの)
- 携帯トイレ
- 毛布、アルミブランケット、寝袋
- ヘルメット
- 携帯ラジオ
- 懐中電灯、ランタン
- 蓄電池、乾電池、充電器、ソーラーパネル
- 発電機
- 救急セット
- おむつ(乳幼児用、大人用)
- 女性用衛生用品
- マスク、フェイスシールド
- ウェットティッシュ
- 使い捨てゴム手袋、医療用ガウン
- 体温計
- 簡易テント
- その他、区長が必要と認めるもの
買える数量には基準があります。基本は「従業員数+来訪者数」の人数分で、来訪者分は従業員が100人未満なら10人分まで、100人を超えるなら従業員数の10%(小数点以下切り上げ)です。水は1人3リットル×3日分、携帯トイレは1人7回×3日分が目安です。
たとえば従業員20人の事業所なら、水は(20人+来訪者10人)× 3リットル × 3日 = 270リットル、携帯トイレは30人 × 7回 × 3日 = 630回分までです。基準を超える申請は受け付けてもらえません。貸会議室のように来客が日常的に多い事業所は、この限りではありません。
申請の流れは?
- 下書きをメールで送る(事業者→災害対策・危機管理課。件名は「【事業所名】企業備蓄について」)
- 区の確認を受けた原本を郵送する(事業者→災害対策・危機管理課。12月28日必着)
- 交付決定通知書が届くのを待つ(区→事業者。この通知が届くまで購入の手続きに入らない)
- 備蓄物資を買う(事業者→領収書を出せる販売店。購入予定の物資から変えたいときは、買う前に区へ連絡)
- 実績報告書を出す(事業者→災害対策・危機管理課。下書きをメールで確認してもらい、原本を郵送。申請した年度内)
- 確定通知書を受け取り、請求書を出す(区→事業者→区。請求書に確定通知書の金額を書く)
購入した物資を事業所内で配るのは、確定通知書が手元に届いてからにします。区の防災用品あっせん事業を使うなら、必ずメールで申し込みます。実績報告のときに、発注日を確かめるメールの送信画面が要るためです。ハガキやファクスだと、助成を受けられない場合があります。
必要な書類
準備できた 0 / 10
購入物資が分かる書類は、商品写真・金額・保存期限(保存水と保存食料だけ)が載ったカタログやネット画面です。見積書は、その書類の金額と購入予定額が違うときに添えます。納税証明書は、申請時点で最新の内容が載った法人事業税・法人住民税のもので、納税時の領収書では代わりになりません。個人事業主は、千代田区の住所で納めた個人事業税と、特別区民税・都民税(事業所課税分の均等割)の証明書を出します。納品書には、購入品目・数量・単価・発注日が書かれている必要があります。計画書の単価と金額は税込で書き、想定備蓄者数のほか、おむつや女性用衛生用品を買うときは使う人数も書きます。納税証明書の発行日は、申請日より前の日付にします。ネット通販でも領収書が要るので、買う前に発行してもらえるかを確かめておきます。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に買った:交付決定通知書が届く前の購入手続きは、助成の対象外です。見積を取るのは構いませんが、発注はあとにします。
- 水・食料の賞味期限が短い:交付決定日から3年以上もつものに限られます。期限が足りない商品を計画書に入れると、対象から外れます。
- 計画と違うものを買った:物資等購入計画書に書いた物資と違うものを買うと、助成金の返還が生じる場合があります。変更するときは買う前に区へ連絡します。
- 年度内に報告が終わらなかった:交付決定の年度が終わるまでに実績報告の書類がそろわないと、交付決定が取り消されることがあります。
- 町会の推薦が取り消された:3分の2の区分で決定を受けたあと、3か月以内に推薦が取り消されると、3分の1の区分を超えた部分が取り消されます。
- 予算がなくなった:申請が多く、予算の上限に達した時点で受付は終わります。終了したときは区の案内ページでお知らせされます。
よくある質問
先に備蓄品を買ってしまいました。あとから申請できますか?
できません。この助成は事前承認制で、備蓄物資を買ったあとの申請は対象外と区の案内ページに書かれています。交付決定通知書が届く前に購入手続きをした分も、助成の対象になりません。まだ買っていない物資があるなら、その分から下書きの提出を始める手があります。なお、購入前に見積やカタログで金額を調べておくこと自体は問題なく、申請書類にもその資料が要ります。
賞味期限が2年の食料は対象になりますか?
対象になりません。水と食料は、賞味期限が交付決定日から3年以上あるものに限られています。申請の時点ではなく、交付決定日を基準に数えるため、期限ぎりぎりの商品は避けたほうが安全です。購入予定の物資が分かる書類には、保存期限の記載が必要です。保存水や保存食料は、期限が書かれたカタログやネット画面の該当部分を添えると確認が進みます。
従業員が4人の事業所は申請できますか?
申請できません。従業員数の要件は5人以上300人未満です。数えるのは非正規の従業員や役員も含めた人数で、本社が区外にある場合は区外の従業員も合計に入ります。たとえば区内の支社が3人でも、区外の本社と合わせて5人以上300人未満なら、要件を満たします。ただし助成の対象になるのは、区内に勤務する従業員の分の物資だけです。
本社が区外にあります。千代田区内の支社の分だけ申請できますか?
申請できます。区内で事業を営んでいれば対象で、助成の対象になるのは区内に勤務する従業員の分です。従業員数の要件(5人以上300人未満)は、区外の従業員も含めた合計で判断します。区内の支社5人・区外の本社50人なら合計55人で要件を満たし、買える物資は支社5人分と来訪者分の基準までです。買う数量は、助成数量基準の式で計算します。
町会に入っていないと使えませんか?
使えます。町会に加入して活動に参加し、町会の推薦がある事業所は補助率3分の2、それ以外は3分の1というだけで、上限は同じ10万円です。町会に入っていなくても、対象経費が30万円あれば上限の10万円まで受け取れます。推薦を受けるには、申請書(第1号様式)に所属する町会名と町会長名を書きます。区の記入例には、推薦を希望するときは所属する町会長の承認をもらうよう注意書きがあります。町会への加入の窓口は、公式ページに書かれていません。災害対策・危機管理課(03-5211-4187)に確かめてください。
同じ法人で複数の事業所があります。まとめて申請できますか?
まとめてはできません。同じ法人が区内に複数の事業所や営業所を持つ場合は、町会の区域ごとに申請します。その事業所の分の物資だけが対象で、別の事業所の分は認められません。物資等購入計画書の物資も、申請する事業所ごとに分けて書きます。事業所ごとの従業員数の考え方や、前回の交付決定からの3年の数え方は、課に問い合わせると確実です。
ネット通販で買っても大丈夫ですか?
買えます。ただし領収書の提出が必須で、ネット通販でも例外はありません。購入前に、領収書を発行してもらえる販売店かどうかを確かめておきます。納品書も要り、購入品目・数量・単価・発注日が書かれている必要があります。商品ページは申請のときの「購入物資が分かる書類」にもなるので、写真・金額・保存期限の載った画面を保存しておくと進めやすくなります。
送料やクーポンはどう扱われますか?
送料は助成の対象外です。クーポンなどで割引を受けた場合は、割引後の価格に対して助成されます。たとえば定価12万円の物資を10%引きで買ったなら、助成の基準になるのは10万8,000円で、そこに補助率をかけます。購入予定額と、カタログやネット画面に出ている金額が違うときは、見積書も添える決まりです。送料込みの見積書は金額を分けてもらいます。
一度もらったら、また申請できますか?
3年あけると再び申請できます。前回の交付決定の日から過去3年間にこの助成を受けていないことが、要件のひとつです。次の申請を考えるなら、前回の交付決定日をひかえておくと数えやすくなります。水や食料は賞味期限が3年以上のものが対象なので、入れ替えの時期と合わせて、次に申請できる時期を見ておく手があります。
助成金はいつ振り込まれますか?
振込の時期は公式ページに書かれていません。流れとしては、備蓄物資を買って実績報告書を出し、区の審査で助成金額が確定すると、助成金額確定通知書が届きます。その金額を書いた請求書(第7号様式)を出すと交付されます。実績報告書の提出は申請した年度内に終える必要があります。余裕のある日程を組んでください。振込時期は災害対策・危機管理課で確かめられます。
受付はいつまでですか?
交付申請の受付は令和8年4月1日から12月28日必着です。ただし、申請が多くて予算の上限に達すると、その前に受付が終わります。受付を終えるときは、区の案内ページでお知らせされます。下書きの確認を受けてから原本を郵送する二段階の手続きなので、締切ぎりぎりでは間に合わないことがあります。年度内に実績報告まで終えられる日程かどうかも見ておきます。
問い合わせ先はどこですか?
政策経営部の災害対策・危機管理課(電話03-5211-4187、メールsaigaitaisaku@city.chiyoda.lg.jp)です。購入予定の物資が対象か、町会の推薦をどう得るか、助成数量基準の当てはめなど、迷ったときは申請書の下書きを送る前に聞いておくと、書類の出し直しを減らせます。電話は区のコールセンター(03-3264-3910)ではなく、この課の番号です。
