長期の研究開発と大規模な資金が必要な技術に、NEDOが最大30億円まで支援する制度です。「ディープテック・スタートアップ支援基金/ディープテック・スタートアップ支援事業(DTSU)」は、補助率2/3以内、最大6年間で30億円まで支援を受けられます。第10回公募の締切は2026年9月8日正午です。
対象は、技術の確立や事業化・社会実装までに長期の研究開発を要し、リスクは高いものの経済社会課題の解決に資する革新的な技術に取り組む「ディープテック・スタートアップ」。STS・PCA・DMPの3フェーズで、VC等との協調やステージゲート審査を通じて長期的に支援します。
ディープテック・スタートアップ支援基金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(企業・団体等を含む、ディープテック・スタートアップ) |
| 制度名 | ディープテック・スタートアップ支援基金/ディープテック・スタートアップ支援事業(DTSU)第10回公募 |
| 対象業種 | 業種指定なし(革新的な技術の研究開発に取り組むスタートアップ) |
| 利用目的 | 研究開発・実証事業 |
| 対象地域 | 全国 |
| 従業員数 | 規定なし(企業・団体等を含む) |
| 補助上限額 | 最大6年間・30億円(フェーズ別に3億〜25億円) |
| 補助率 | 2/3以内(DMPフェーズは2/3以内または1/2以内) |
| 申請受付 | 2026年7月21日〜2026年9月8日正午 |
| 公式サイト | https://www.jgrants-portal.go.jp/subsidy/a0WJ200000CDaMfMAL |

自分が対象かどうかを確かめる
対象になるのは、技術の確立・事業化・社会実装までに長期の研究開発と大規模な資金を要する革新的な技術に取り組むスタートアップです。
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GX分野に特化した技術は、この記事とは別枠の「GX分野のディープテック・スタートアップに対する実用化研究開発・量産化実証支援事業(GX)」(第7回公募)で申請します。自社の技術がGX分野に該当するかで、応募する制度が変わります。
いくらもらえるか
補助率は原則2/3以内(DMPフェーズは2/3以内または1/2以内)。上限額はフェーズごとに異なり、最大6年間・30億円が上限です。
| フェーズ | 補助率 | 上限額(事業期間) |
|---|---|---|
| STS | 2/3以内 | 3億〜5億円 |
| PCA | 2/3以内 | 5億〜10億円 |
| DMP | 2/3以内または1/2以内 | 25億円 |
STSフェーズで、革新的な素材技術のフィージビリティ検証に4億円かけた場合 補助率2/3を掛けると約2.67億円。上限3億〜5億円の範囲内なので、約2.67億円が補助されます。自己負担は約1.33億円です。
DMPフェーズで、量産化実証に20億円かけた場合 補助率2/3を掛けると約13.3億円。上限25億円の範囲内なので、約13.3億円が補助されます。DMPフェーズは補助率が2/3以内または1/2以内のどちらになるかで、自己負担額が大きく変わります。
対象になる経費・ならない経費
対象経費は、研究開発・量産化実証の各フェーズに応じて公募要領で定められています。
対象になりやすいもの
- 研究開発・実証にかかる直接人件費
- 試作・実証設備の設計・製作・設置費
- 外部委託費(研究開発の一部を委託する場合)
- 知的財産権の取得・維持にかかる費用
対象外になりやすいもの
- 交付決定前に発注・契約した費用
- 本格的な量産販売段階の設備投資(DMPフェーズでも量産化実証の範囲を超えるものは対象外)
- ディープテックに該当しない一般的な事業費用
申請の流れと期限
- 自社の技術・研究開発計画がSTS・PCA・DMPのどのフェーズに該当するか判断する
- 公募要領・NEDOの提案書式に沿って事業計画を作成する
- GビズIDプライムを取得する(Jグランツでの電子申請に必要。未取得の場合は2〜3週間程度かかる)
- Jグランツで提案書を提出する(受付期間: 2026年9月3日10時〜9月8日正午)
- NEDOによる審査(ステージゲート審査を含む)
- 採択・交付決定通知の受領
- 研究開発・実証を実施し、進捗報告・実績報告を提出する
提案の受付期間は2026年9月3日10時〜9月8日正午とごく短い期間に設定されています。公募自体は2026年7月21日から始まっているため、事業計画の作成はそれより前倒しで進め、受付開始と同時に提出できる状態にしておく必要があります。
落ちる・返還になる要因
- 交付決定前の発注・契約・研究開始: 通知前に着手した部分は補助対象になりません
- ステージゲート審査を通過できない: フェーズ移行時の審査で計画の進捗・妥当性が認められないと、その後の支援が継続されません
- VC等との連携体制が不明確: 長期の資金計画・出口戦略が曖昧な提案は評価が下がります
- 進捗報告・実績報告の遅れ: 事業期間中の報告義務を果たさないと、交付決定の取り消しや返還の対象になる可能性があります
よくある質問
スタートアップ企業とはどこまでの規模を指しますか?
公募要領上、対象者は「企業(団体等を含む)」と定義されています。具体的な設立年数・規模の基準は公募要領で確認してください。
STS・PCA・DMPのどのフェーズから応募すればよいですか?
研究開発の進捗段階に応じて選びます。フィージビリティ検証の段階ならSTS、概念実証まで進んでいればPCA、量産化実証の段階まで来ていればDMPが目安です。
GX分野の技術はこの制度に応募できますか?
GX分野(脱炭素成長型経済構造移行推進戦略に基づくカーボンニュートラル関連技術)は、別枠の「GX分野のディープテック・スタートアップに対する実用化研究開発・量産化実証支援事業(GX)」第7回公募で申請します。
ステージゲート審査とは何ですか?
フェーズが進む際に、それまでの研究開発の進捗・妥当性を審査する仕組みです。審査を通過できないと、その後のフェーズへの支援が継続されません。
提案の受付期間が短いのはなぜですか?
公募要領上、公募自体は2026年7月21日から始まっていますが、提案書の受付システムが開くのは2026年9月3日10時〜9月8日正午です。事業計画の準備は公募開始時点から進めておく必要があります。
30億円は1社あたりの上限ですか?
公募要領上、DTSU事業の支援額は「最大6年間・30億円」とされています。フェーズごとの上限額の合計が30億円を超えない範囲で計画することになります。
