「原油・原材料の値上がりで利益が圧迫されている。うちの会社は対象になるのか?」——答えは、2つの条件を両方満たせば対象になります。①最近1か月の粗利益が前年同期比5%以上減少している、②原油・原材料の仕入価格の割合が前年同期を上回っている。この2つです。
これは補助金ではなく融資(お金を借りる制度)です。ただし、市が利子の一部を負担するため、通常より低い金利で借りられます。令和8年5月1日から、中東情勢の変化を踏まえた要件緩和枠の受付が始まりました。
この補助金の概要(早見表)
| 検索項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主) |
| 制度名 | 富士市 経済変動対策貸付資金融資制度(中東情勢対応枠) |
| 対象業種 | 業種指定なし(原油・原材料の仕入れがある中小企業者) |
| 利用目的 | 原油・原材料価格高騰に対応する運転資金・設備資金の調達 |
| 対象地域 | 静岡県富士市(市内に主たる店舗・工場・事業場を有する事業者) |
| 従業員数 | 中小企業基本法に定める中小企業者の規模 |
| 補助上限額 | 融資限度額5,000万円 |
| 補助率 | 事業者負担は年1.3%(基準金利との差額を県・市が利子補給) |
| 申請受付 | 令和8年5月1日から新規受付開始(終了日の記載なし) |
| 公式サイト | https://www.city.fuji.shizuoka.jp/sangyo/c0302/fmervo000000cugk.html |
※この表の項目(対象業種・利用目的・対象地域・従業員数)は、GRANTOSの補助金診断の検索軸に対応しています。
対象になる会社、ならない会社
「うちの会社は対象になるのか?」を分けるのは、次の2条件です。両方を満たす必要があります。
- 対象になる:最近1か月の粗利益が、前年同期比で5%以上減少している
- 対象になる:最近1か月の売上高に占める原油・原材料の仕入価格の割合が、前年同期を上回っている
裏を返すと、次のケースは対象外です。
- 対象外:売上や利益は落ちているが、原因が原油・原材料の高騰以外にある
- 対象外:申請日以前に1年以上継続して同一事業を営んでいない(創業間もない事業者)
- 対象外:市税を滞納している
「利益が減っている」だけでは足りません。原油・原材料費の割合が上がっていることまで、あわせて説明できる必要があります。
融資限度額5,000万円——補助金と何が違うか
これは補助金ではなく、返済が必要な融資です。もらえるお金ではなく、借りるお金という点が、他の補助金・助成金と根本的に違います。
融資限度額は5,000万円。返済期間は10年以内(据置期間は設備資金3年以内、運転資金2年以内)。信用保証協会の保証が付きます。
補助されるのは、元本ではなく利息の一部です。基準金利は年2.07%(一部の保証種類では1.97%)ですが、事業者の実質負担は年1.3%に固定されます。差額分(0.47%〜0.77%程度)を、静岡県と富士市が利子補給という形で肩代わりする仕組みです。
利子補給で総額いくら軽くなるか——3,000万円借りた場合の試算
たとえば、3,000万円を10年・元金均等で返済するケースで試算します(毎年1回返済・単純平均残高方式の概算)。
| 条件 | 10年間の利息総額(概算) |
|---|---|
| 利子補給なし(基準金利年2.07%) | 約342万円 |
| 利子補給あり(事業者負担年1.3%) | 約215万円 |
| 軽減される利息の総額 | 約127万円 |
借入額が大きく、借入期間が長いほど、軽減される総額は大きくなります。限度額いっぱいの5,000万円を借りた場合、この試算の約1.7倍の軽減効果が見込める計算です。
融資は「先に金融機関へ相談」——申請の起点が補助金と違う
一般的な補助金は、市の窓口へ直接申請するケースが多いですが、この制度融資は、まず取扱金融機関に相談するところから始まります。
- 市内の取扱金融機関に相談する
- 金融機関が、市税完納証明・申込書・売上減少報告書等を市へ提出する
- 市が要件を確認する
- 金融機関から融資が実行される
市に直接申請する制度ではないという点が、この融資の最大の特徴です。補助金と同じ感覚で「市役所に行けばいい」と考えていると、手続きの入り口を間違えます。
「先に融資を受けて、あとから利子相当額の助成を申請する」という2段階型の利子補給制度も他の自治体にはありますが、この富士市の制度は、借りる段階からすでに軽減された金利が適用されるという違いがあります。追加の助成申請は不要です。この「利子補給の型の違い」については、GRANTOS公式LINEの登録者限定ページで他の自治体の例とあわせて解説しています。
問い合わせ先は富士市産業支援課DX・中小企業支援担当(0545-52-6783)です。
原油・原材料高騰の影響を受けている場合、富士市以外にも国・県レベルの資金繰り支援策があります。3分でできる補助金診断で、他に使える制度がないか確認してみてください。
自社が2つの要件を満たすかどうかの判断や、金融機関への相談の進め方に迷う場合は、専門家に相談するのも一つの手です。
よくある質問
この制度は返済不要の給付金ですか?
いいえ。返済が必要な融資(お金を借りる制度)です。市や県が負担するのは利息の一部(利子補給)であり、借りた元本は返済する必要があります。
市役所に直接申請すればいいですか?
いいえ。まず市内の取扱金融機関に相談するのが最初のステップです。金融機関を通じて必要書類が市に提出される流れになっており、市への直接申請ではありません。
受付はいつまでですか?
公式ページには、終了日の記載がありません。 令和8年5月1日から新規受付を開始したことのみが確認できています。最新の受付状況は富士市産業支援課DX・中小企業支援担当(0545-52-6783)へ確認することをおすすめします。
免責事項: 本記事の内容は2026年7月時点で確認できた情報にもとづきます。融資要件・限度額・利率・受付状況は変更される場合があるため、申請前に必ず富士市の公式ページおよび取扱金融機関で最新の内容をご確認ください。
出典:
補助金の概要早見表(暫定・subsidiesマスタ未登録)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象地域 | 静岡県富士市 |
| 対象業種 | 業種指定なし |
| 利用目的 | 原油・原材料価格高騰に対応する運転資金・設備資金の調達 |
| 対象者規模 | 中小企業基本法に定める中小企業者の規模 |
| 補助上限額 | 融資限度額5,000万円 |
| 補助率 | 事業者負担年1.3%(差額を県・市が利子補給) |
| 申請受付期間 | 令和8年5月1日から新規受付開始(終了日の記載なし) |
| 公式サイト | https://www.city.fuji.shizuoka.jp/sangyo/c0302/fmervo000000cugk.html |
自社が対象要件を満たすかの判断に迷う場合は、専門家に相談するのも一つの手です。
