パソコンを買う費用は、補助金で出るのか。この制度では出ません。パソコンやプリンター、タブレットのような汎用品は対象外です。一方で、寮の改修や取得まで含めれば、上限は30万円から100万円に上がります。
福井県の外国人労働者受入環境整備事業補助金は、外国人労働者の就業・生活・住宅の環境を整える費用の1/3を、県が補助する制度です。申請の前に、パートナーシップ構築宣言などの登録のうち、どれか1つが済んでいることが条件に入っています。
外国人労働者受入環境整備事業補助金の要点まとめ
正式名:外国人労働者受入環境整備事業補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(福井県内に本社機能を有する法人・個人事業主)
- 対象業種
- 業種の指定なし
- 利用目的
- 外国人労働者の就業・生活・住宅環境の整備
- 対象地域
- 福井県内に本社機能と事業所がある事業者
- 従業員数
- 公式ページに記載なし(事務局へお問い合わせください)
いくら
- 補助上限額
- 最大100万円(住宅環境整備を含む場合。含まない場合は30万円)
- 補助率
- 1/3以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 令和8年4月1日〜令和9年2月26日17時必着(予算の上限に達し次第終了)
- 事業の完了
- 交付決定日から令和9年3月31日(支払いまで)
自社は対象になるか
次のすべてに当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 6
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 5種類以外の在留資格の人だけを雇う
- ✕ 同年度に同様の補助金を受ける見込み
- ✕ 過去3年以内に助成金の不正受給がある
対象になる在留資格は、特定技能、技能実習、技術・人文知識・国際業務、高度専門職、特定活動(告示第46号に該当するものだけ)の5つです。今は雇っていなくても、新たに雇う具体的な計画があれば要件を満たします。
宣言か登録は、次の3つのどれか1つで足ります。
- 「パートナーシップ構築宣言」のポータルサイトで登録し、登録企業リストに載る
- 福井県労働政策課の「社員ファースト企業宣言」で、「賃金の引き上げ」を含む取組を宣言する
- 福井県女性活躍課の「ふくい女性活躍推進企業」に登録する(申請中でもよく、実績報告までに登録されていれば足ります)
同じ年度に国や他の自治体の同様の補助金を受けた、または受ける見込みの事業者は、補助対象者になりません。
経費の線引き:対象外のものと対象のもの
線引きの基準は、外国人労働者の就業・生活の環境を改善する経費かどうかです。パソコンのような汎用品は目的外に使えてしまうため外れます。
| 対象にならないもの | 対象になるもの |
|---|---|
| パソコン・プリンター・タブレットなど汎用品の購入費 | 母国語の作業マニュアルの作成費(委託料) |
| 社用車のガソリン代・電話代など、事業と区分できない経費 | 講師への謝金・交通費、会場・機材の借上げ料 |
| 税抜き単価1,000円未満の消耗品 | 寮の冷暖房など、生活環境の備品の購入費 |
| 備品の配送料、振込手数料 | 普通自動車運転免許の取得費 |
| 申請者や同一企業の社員への謝礼 | 寮の増改築などの工事費、寮用物件の取得費 |
| 公租公課 | 知事が特に必要と認める経費 |
| 自社が所有していない物件の改修費(生活環境整備は例外) | 交付決定日以降に着手し、期間内に支払いまで終えた経費 |
交付決定の前に契約・発注・納入・支払いをしたものは、対象になりません。他の補助金と同じ経費も、対象経費から外れます。
寮の整備は、2つの区分に分かれます。冷暖房の設置は「生活環境整備」で、増改築や寮用物件の取得は「住宅環境整備」です。上限が100万円になるのは、住宅環境整備を含む場合だけです。賃貸の寮の改修は、所有権がないため原則対象外ですが、生活環境整備の範囲では対象になります。
いくらもらえるか
補助率は1/3で、上限は1事業者あたり30万円です。住宅環境整備を含む場合は100万円になります。経費の区分ごとに1/3を掛けて合計し、1,000円未満は切り捨てます。
- 母国語マニュアルの作成を委託して36万円:36万円 × 1/3 = 12万円
- 運転免許の取得費と寮のエアコン設置で150万円:150万円 × 1/3 = 50万円 → 上限の30万円
- 寮の改修工事を含めて240万円:240万円 × 1/3 = 80万円(上限100万円の範囲)
上限に届くのは、住宅環境整備を含まない場合で経費90万円、含む場合で経費300万円です。住宅環境整備を含めないと、経費が90万円を超えた分は自己負担になります。
申請の流れ
- 宣言か登録を済ませる(事業者→各宣言の窓口。申請の前に)
- 見積書を取る(事業者→業者。10万円以上の支出は、原則として複数社から取る)
- 交付申請書と書類を出す(事業者→事務局。令和9年2月26日17時必着)
- 交付決定を受けてから、事業に着手する(県→事業者。決定の前に契約・支払いをしない)
- 令和9年3月31日までに、事業と支払いを終える(事業者)
- 実績報告書を出す(事業者→県。事業完了から1か月後か、令和9年4月10日のいずれか早い日まで。4月9日までなら確実)
- 額の確定を受け、請求書を出す(県→事業者。請求から30日以内に交付)
実績報告の期限は、交付要領が4月10日、交付事務マニュアルの検査の項が4月9日と、資料の間で1日ずれています。どちらの記載でも間に合うよう、4月9日までに出すのが安全です。
交付決定のあとに事業の内容や経費の配分を変えるときは、事前に変更承認の申請が要ります。経費総額の20%未満の変更など、軽微なものは不要です。補助金は、県が必要と認めれば概算払(前払い)になる場合もあります。
必要な書類
準備できた 0 / 9
企業概要のわかる書類は、パンフレット、商業登記簿謄本の写し、定款などです。納税証明書は、申請日から2か月以内に発行されたものが必要です。県税は、証明書の代わりに納税状況確認の同意書でも足ります。消費税は「その3の3」か「その3の2」です。実績報告では、補助期間終了後の外国人労働者の処遇が分かる雇用契約書などを出します。住宅環境整備をした場合は、不動産登記事項証明書も要ります。
もらえなくなるとき
- 交付決定の前に動いた:契約・発注・納入・検収・支払いのどれかを先にすると、その経費は対象外です。
- 宣言・登録が間に合わない:パートナーシップ構築宣言などの登録のどれも済んでいないと、申請の要件を満たしません。
- 予算が先に尽きた:2月26日より前でも、予算の上限に達し次第、受付は終わります。
- 経費を区分していない:事業に使った分と他の経費を分けて経理していないと、対象経費として認められないことがあります。
- 証拠書類がない:領収書や見積書などが揃っていないと、対象の基準を満たす経費でも認められないことがあります。
よく誤解されるポイント
「上限は100万円」という見出しだけを見て、全員が100万円まで出ると考えるのは誤りです。寮の増改築や物件の取得を含まない申請の上限は30万円です。
「外国人を雇っていれば対象」でもありません。在留資格が5種類のどれかである必要があります。5種類以外の在留資格の人だけを雇っている場合、要件を満たしません。
「申請を出したら事業を始めてよい」という理解も誤りです。始めてよいのは、交付決定の通知を受けたあとです。
よくある質問
パソコンやタブレットは対象になりますか?
対象になりません。パソコン、プリンター、タブレット端末のように、汎用性があって目的外に使えてしまう備品は、購入費が対象外と交付要領に明記されています。外国人労働者の就業・生活環境を改善する備品でも、汎用品に当たれば外れます。母国語の作業マニュアルの作成費や、寮の冷暖房の設置費のように、使い道が限られる経費で組み立てるのが基本です。
どの在留資格の外国人を雇っていれば対象ですか?
特定技能、技能実習、技術・人文知識・国際業務、高度専門職、特定活動(告示第46号に該当するものだけ)のいずれかです。県内の事業所で現に雇用して今後も継続する予定の場合のほか、新たに雇う具体的な計画がある場合も要件を満たします。これら以外の在留資格の人だけを雇っている場合は、要件に当てはまりません。
パートナーシップ構築宣言などの登録は、申請の前に必要ですか?
補助対象者の要件として、次のどれか1つを満たす必要があります。パートナーシップ構築宣言のポータルサイトへの登録と登録企業リストへの掲載、社員ファースト企業宣言での「賃金の引き上げ」を含む取組の宣言、ふくい女性活躍推進企業への登録です。女性活躍推進企業だけは、申請中でも認められ、実績報告までに登録されていれば足ります。ほかの2つは、申請の前に済ませておくのが安全です。
上限100万円になるのはどんな場合ですか?
住宅環境整備を含む場合です。住宅環境整備とは、外国人労働者の住宅環境を改善するために、不動産物件の改修や取得をする取組を指します。寮の増改築や、寮用物件の取得が当たります。含まない場合の上限は30万円です。上限の100万円に届くのは、補助率が1/3なので、経費が300万円のときです。
賃貸の寮の改修は対象になりますか?
原則、対象になりません。補助事業者が所有権を持たない物件の改修費は対象外だからです。ただし、生活環境整備の範囲では対象になります。寮の冷暖房の設置のような備品は、生活環境整備に当たります。賃貸の寮でどこまでが対象かは、迷う部分が出やすいので、申請の前に事務局へ確かめてください。
運転免許の取得費は補助されますか?
補助されます。対象経費に、普通自動車運転免許の取得にかかる費用が挙がっています。募集案内チラシでは、生活環境整備の例として紹介されています。誰の免許取得費かは、外国人労働者の就業・生活の環境を改善する目的に合うものが前提です。免許取得費も、交付決定の前に支払ったものは対象外になります。
交付決定の前に購入や契約をしてもよいですか?
避けてください。交付決定の前に着手(契約、発注、納入、検収、支払など)したものは、補助対象外です。申請書を出した日ではなく、交付決定の通知を受けた日以降に動きます。業者の都合で急ぎたい場合でも、契約や発注の時期は決定のあとにするよう、見積もりの段階で相談しておくのが安全です。
国や他の補助金と一緒に使えますか?
同じ年度に、国や他の地方公共団体が所管する同様の目的の補助金を受けている、または受ける見込みがある事業者は、補助対象者になりません。同じ経費に別の補助金が出ている場合も、その経費は対象経費から除かれます。別の補助金を検討しているときは、経費が重ならないか、労働政策課に事前に相談してください。
見積書は何社から取りますか?
10万円以上の支出では、原則として複数の業者から見積書を取る必要があります。特定の相手でなければならない理由があるときは、1社でも認められますが、理由を書面に残します。「日頃からの付き合い」は理由になりません。1社しか取っていないと、全額が対象にならないことがあります。
申請はいつまで受け付けていますか?
令和8年4月1日から令和9年2月26日の17時必着です。ただし予算の上限に達し次第、受付は終わります。事業と支払いは、令和9年3月31日までに終える必要があります。交付決定までに時間がかかると、その分だけ事業に使える期間が短くなります。早めに申請し、業者の日程も押さえておくのが安全です。
実績報告はいつ、何を出しますか?
事業が完了した日から1か月を経過した日か、令和9年4月10日のいずれか早い日までに、実績報告書を出します。交付事務マニュアルには4月9日という記載もあるため、4月9日までに出すのが確実です。事業実施報告書、収支決算書、雇用契約書など外国人労働者の処遇を証明する書類、領収書などの支払書類が必要です。住宅環境整備をした場合は、不動産登記事項証明書も出します。
問い合わせ先はどこですか?
申請先と問い合わせ先は、福井県労働政策課の働く環境整備補助金・奨励金事務局(電話0776-36-9303、メールinfo@fukui-working-seibi.jp)です。県庁内の窓口は労働政策課産業人材室(電話0776-20-0390。月〜金曜日8時30分〜17時15分、祝日・年末年始を除く)です。経費の可否に疑問があるときは、事前の協議が求められています。
