試作品を作って評価を重ね、実用化にこぎつける。航空宇宙分野の技術開発は、この繰り返しに時間もお金もかかります。福島県内で航空宇宙関連の事業に取り組む企業にとって、開発費や設備費の負担をどう軽くするかは現場の切実な課題です。
福島県は、県内に本社・試験評価センター・生産拠点を持つ企業を対象に、研究開発(A枠)と設備導入(B枠)の2枠で補助する「航空宇宙関連産業基盤強化事業費補助金」を実施しています。A枠は中小企業なら補助率3/4(上限750万円)、B枠は1/2以内(上限1,000万円)です。受付期間は令和8年5月19日から令和9年1月29日17時(必着)までと長めに取られています。
航空宇宙関連産業基盤強化補助金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主) |
| 制度名 | 令和8年度航空宇宙関連産業基盤強化事業費補助金 |
| 対象業種 | 航空宇宙関連産業 |
| 利用目的 | 試作品開発・要素技術開発・実用化に向けた研究開発、設備導入 |
| 対象地域 | 福島県内に本社・試験評価センター・生産拠点を有する企業 |
| 従業員数 | 規定なし(中小企業か大企業かで補助率が変わる) |
| 補助上限額 | A枠(研究開発):中小企業750万円・大企業等666.6万円/B枠(設備導入):1,000万円/両枠申請時1,500万円 |
| 補助率 | A枠:中小企業3/4以内、大企業・みなし大企業2/3以内/B枠:1/2以内(イノベーション・コースト構想に貢献する場合2/3以内) |
| 申請受付 | 令和8年5月19日~令和9年1月29日17時00分必着 |
| 公式サイト | 福島県「令和8年度航空宇宙関連産業基盤強化事業費補助金の募集について」 |

A枠とB枠、どちらが自社に合うか
この補助金には2つの枠があり、対象経費も補助率も異なります。
A枠(研究開発事業) は、旅費、消耗品費、機械設備費、外注費、人件費、開発費など幅広い経費が対象です。試作品の開発段階、要素技術の検証段階の企業が使いやすい枠です。
- 中小企業: 補助率3/4以内、上限750万円
- 大企業・みなし大企業: 補助率2/3以内、上限666.6万円
B枠(設備導入補助) は、設備導入費のみが対象です。実用化・量産化に向けて設備投資が必要な段階の企業に向いています。
- 補助率1/2以内(福島イノベーション・コースト構想に貢献する事業は2/3以内に引き上げ)
- 上限1,000万円
両方の枠を同時に申請することもでき、その場合の上限は合計1,500万円です。ただしA枠・B枠のいずれも、県内に本社・試験評価センター・生産拠点のいずれかを有する企業でなければ申請できません。県外企業が福島県内に拠点を新設する計画段階では対象にならないため、拠点の設置が完了してからの申請になります。
補助金額のイメージ
中小企業がA枠で500万円の研究開発(試作機の設計・製作、要素技術の検証実験)を行う場合、補助率3/4なら375万円の補助が受けられます。B枠で1,200万円の生産設備を導入する場合は、補助率1/2で600万円、イノベーション・コースト構想への貢献が認められれば2/3の800万円まで補助額が上がります。
申請の窓口
福島県商工労働部次世代産業課が窓口です。書類は郵送または来庁で提出します。事前相談はメール・電話・Zoomにも対応しているので、A枠とB枠のどちらで申請すべきか迷う場合は先に相談しておくと計画が立てやすくなります。
よくある質問
A枠とB枠を同時に申請できますか?
できます。その場合の補助上限額は合計1,500万円です。研究開発と設備導入を同じ年度に進める計画がある企業は、両枠での申請を検討する価値があります。
みなし大企業とは何ですか?
親会社や大企業が株式の一定割合を保有しているなど、資本関係により中小企業向けの優遇(この場合はA枠の補助率3/4)が適用されない会社のことです。自社が該当するか不明な場合は、次世代産業課に確認してください。
福島イノベーション・コースト構想とは何ですか?
東日本大震災後の浜通り地域を中心に、ロボット・航空宇宙・エネルギーなど新産業の集積を目指す福島県の振興構想です。B枠ではこの構想への貢献が認められると補助率が2/3まで引き上がります。自社の事業が該当するかは次世代産業課への確認が必要です。
