従業員の人間ドックを会社が補助している場合、その費用は対象になるのか。胃・肺・大腸のがん検診の費用だけを、他の検査項目と切り分けられれば対象で、切り分けられなければ対象外です。福島県は、従業員ががん検診を受けやすい職場づくりにかかる経費を、全額・1事業所あたり4万円まで補助します。
職場のがん検診受診促進事業補助金の要点まとめ
正式名:令和8年度福島県職場のがん検診受診促進事業補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(県内に本社・本店がある事業所・法人等)
- 対象業種
- 指定なし
- 利用目的
- 従業員のがん検診を受けやすくする環境づくり
- 対象地域
- 福島県内に本社・本店がある事業所・法人等
- 従業員数
- 規定なし
いくら
- 補助上限額
- 1事業所につき4万円(4つの取組の合計)
- 補助率
- 10/10(全額。上限額未満に限る)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2027年1月29日まで(予算上限に達したら早期終了)
- 事業の完了
- 2027年3月31日まで(対象期間は2026年4月1日から)
うちの事業所は対象になる?
次の3つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 3
「5つのがん検診」とは、国の指針で定められた胃がん・子宮頸がん・肺がん・乳がん・大腸がんの検診です。前立腺がんなど、この5つ以外の検診は補助の対象になりません。
次のどちらかに当たると対象外です。
- ✕ 国や自治体、公的資金が中心の法人
- ✕ 暴力団と関係がある
公的な法人は、資本金の全部か大部分を国や自治体が出している法人と、運営費の50%以上を国や自治体の交付金・補助金でまかなう法人が該当します。申請は本社・本店の単位でまとめて出します。支店だけが県内にある会社や個人事業主の場合は、要綱に書き分けがないため、健康づくり推進課へ先に確かめてください。
検診は、どこまでが対象?
線を引く基準は「国の5検診で、かつ費用を区分できること」です。
| 区分 | 対象になる | 対象にならない |
|---|---|---|
| 胃がん | 胃部エックス線検査、胃内視鏡検査 | これ以外の検査 |
| 子宮頸がん | 細胞診、HPV検査単独法 | これ以外の検査 |
| 肺がん | 胸部エックス線検査 | 喀痰細胞診(今年度から対象外) |
| 乳がん | マンモグラフィ | これ以外の検査 |
| 大腸がん | 便潜血検査 | これ以外の検査 |
次の場合も対象外です。協会けんぽの生活習慣病予防健診のように、がん検診とそれ以外の項目がまとまっていて費用を区分できないときです。東日本大震災の被災者として協会けんぽから検診費用の還付を受けられる人の分も、補助の対象外になります。
いくら戻ってくる?
かかった費用の全額(10/10)が補助されます。ただし4万円と実際に使った額のうち少ないほうが上限で、4つの取組を合わせた合計に4万円の枠がかかります。消費税と地方消費税は、補助の対象になりません。
- 従業員の検診費用の自己負担分を助成3万円と、周知チラシの作成8千円:3.8万円 × 10/10 = 3.8万円
- セミナーの講師謝金3万円と会場使用料2万円:5万円 × 10/10 = 5万円 → 上限の4万円
- 助成制度の相談2万円と検診バスの借上げ3万円:5万円 × 10/10 = 5万円 → 上限の4万円
金額は、仕組みを示すための仮の数字です。税抜きで数えるので、見積書は税抜の額を確かめておきます。
何に使える?
対象にならないもの
- 国の5検診以外の検診
- がん検診とそれ以外の項目で、費用を区分できない健診
- 肺がん検診の喀痰細胞診
- 協会けんぽから還付を受けられる人の検診費用
- 消費税と地方消費税
- 補助対象期間(2026年4月1日〜2027年3月31日)の外で、発注・納品・支払いをした経費
- 他の補助金の収入にあたる分
対象になるもの(次の4つの取組のどれか)
- 検診費用の自己負担分を助成する制度づくり:社労士等への相談費、従業員への助成金そのもの、周知チラシの作成・配布
- 検診や精密検査を受けるための休暇・職免の制度づくり:社労士等への相談費、周知チラシの作成・配布
- 事業所が主体で行う従業員向けのがん検診:検診バスの借上げ、会場使用料、運営の委託費
- 従業員向けのがん予防セミナー:講師謝金・旅費、会場使用料、周知チラシ(がん検診の受診を促す内容を含めます)
「職免」は、職務に専念する義務を免除すること、つまり勤務時間中に検診を受けても欠勤扱いにしない扱いです。制度は就業規則などに書いて、実績報告で写しを出します。
申請の流れ
- 実施計画書を出す(事業者→県 健康づくり推進課 職場のがん検診補助金担当。2027年1月29日まで)
- 内示の通知を受ける(県→事業者)
- 交付申請書などを出す(事業者→県。登記簿の写しなどを添える)
- 交付決定の通知を受ける(県→事業者)
- 取組を実施して、期間内に支払う(事業者。2027年3月31日まで)
- 実績報告書などを出す(事業者→県。完了から30日以内か2027年3月31日の早いほう)
- 額が確定し、補助金が支払われる(県→事業者)
実施計画書はエクセルで作り、メールか郵送で出します。予算の上限に達すると、期限の前でも受付が終わります。公式ページに予算額の記載はないため、早めに出すのが安全です。
交付決定の前に取組を始めてもかまいません。年度内であれば、すでに始めた事業も対象です。ただし決定が出るまでに生じた損失は事業者の責任になります。
必要な書類
準備できた 0 / 15
法人登記簿の写しは、発行日が提出日から1年以内のものです。法人格がない場合は、名称・所在地・代表者の氏名を書いた書類を出します。支出の証拠書類は、契約書・納品書・請求書・領収書などです。就業規則等の写しは助成制度や休暇制度の取組、チラシの写しはチラシを作った取組、プログラムの写しはセミナーの取組で要ります。費用助成の取組では、助成した検診の種類・費用・人数のリスト(任意様式)も実績報告で要ります。
実施計画書には、業種、従業員数、保険の種別と、4つの取組のどれを申請するかを書きます。計画を変えるときは変更承認申請書(第4号様式)を出します。ただし、事業の目的・主体・補助金額が変わらず、対象経費の減額と費目間の流用がどちらも2割以内なら、軽微な変更として承認は要りません。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 対象期間の外で支払った:2026年4月1日〜2027年3月31日の間に、実施から支払いまで済ませます。年度内に払っても、納品日が期間外なら対象外です。
- 証拠書類がない:領収書などの宛名は、申請した事業者名にします。従業員が立て替えた場合は、事業者が負担したと分かる書類が別に要ります。
- 積算の根拠が示せない:金額の根拠を示す資料がないと、補助の対象になりません。
- がん検診の費用が分けられない:他の検査項目とまとまった健診は、がん検診の分を区分できなければ対象外です。
- 予算の上限に達した:期限の前に受付が終わります。
今年度の変更点・併用・税金
今年度は、様式が変わっています。以前の様式は使わず、県の案内ページのものを使ってください。肺がん検診の喀痰細胞診は、今年度から補助の対象外です。
他の補助金を受けている場合、その収入は補助対象の経費から除かれます。県の別制度「女性活躍・働く世代の健康づくり推進奨励金」もがん検診の休暇制度や助成制度の導入を対象にしていますが、同じ経費で重ねられるかは、公式ページに書かれていません。重ねる予定があれば、健康づくり推進課へ確かめてください。
消費税と地方消費税は補助の対象外です。仕入れの税額として控除できる分は、減らして申請します。額が申請時に分からないときは、実績報告のときに減らします。
よくある質問
人間ドックの費用は対象になりますか?
がん検診の費用を区分できれば対象です。実施要領は、運営に係る経費について「がん検診」の受診費用への助成だけを対象にし、がん検診以外の項目と費用を区分できない場合は対象外としています。胃・肺・大腸などの5つの検診の費用が明細で分かるか、ドック先に確かめてください。区分できる請求書か見積書がないと、補助を受けられません。
個人事業主でも申請できますか?
要綱は、対象を「原則として県内に本社・本店を有する事業所及び法人等」と定めています。個人事業主を含むかどうかは、公式ページにも要綱にも書かれていません。対象外とされているのは、国・自治体と、公的資金が中心の法人、暴力団と関係がある事業所です。個人で営む事業所は、申請の前に健康づくり推進課へ電話して確かめるのが確実です。
本社が県外で、福島県内に支店だけある場合はどうなりますか?
要綱は、対象を原則として県内に本社・本店を置く事業所や法人等としています。申請も、本社・本店の単位で提出する決まりです。県内の支店だけでは対象にならない可能性が高いと読めますが、例外の扱いは書かれていません。支店の従業員のがん検診を支援したい場合は、申請の前に健康づくり推進課へ確かめてください。
従業員全員分の費用を出しても、4万円を超えられますか?
超えられません。補助の上限は、1事業所につき4万円です。補助率は10/10ですが、4万円を超える部分は自己負担になります。補助基準額の4万円は、4つの取組を合計した額にかかります。助成制度、休暇制度、検診事業、セミナーを組み合わせても、合計で4万円までです。
4つの取組は、組み合わせて申請できますか?
できます。ただし上限の4万円は、4つの取組の合計にかかります。たとえば、助成制度の相談に2万円、セミナーの講師謝金に3万円を使うと、合計5万円のうち補助されるのは4万円です。どの取組にいくら使うかは、実施計画書で書き分けます。上限に収まるよう、優先したい取組を先に決めておくと計画を立てやすくなります。
セミナーの開催だけでも申請できますか?
できます。従業員向けがん予防セミナーの開催は、独立した対象の取組です。講師の謝金・旅費、会場使用料、周知チラシの作成などが経費になります。ただし内容に、がん検診の受診を促す話を含める決まりです。実績報告ではセミナーのプログラムの写しを出すので、がん検診の話題がどこにあるか分かる形にしておいてください。
肺がん検診の喀痰細胞診は対象ですか?
対象外です。今年度の変更点として、公式ページが「肺がん検診において、喀痰細胞診が補助対象外となった」と案内しています。要綱が定める肺がん検診の検査は、胸部エックス線検査です。喀痰細胞診を含むコースで従業員の検診費用を助成する場合は、胸部エックス線検査の分と費用を区分できるかを、検診の実施機関に確かめてください。
交付決定の前に取組を始めてもいいですか?
始めてもかまいません。要綱は、申請する日の属する年度内であれば、すでに着手した事業も対象に含めるとしています。ただし、交付決定までに生じた損失は事業者の責任になります。また、決定前に事業が完了した場合は、交付決定の日が事業完了日になります。補助対象期間の外の経費は対象にならないので、日付に注意してください。
支払いや納品はいつまでに済ませればいいですか?
2026年4月1日から2027年3月31日の間です。実施から発注、支払いまで、この期間内に済ませます。年度内に支払っても、納品日が期間の外なら対象外です。すでに支払い済みの経費は、納品書・請求書・領収書の日付が期間内かを確かめてください。実績報告は、完了から30日以内か3月31日の早いほうが期限です。
領収書の宛名は、どうすればいいですか?
申請した事業者名や法人名にします。宛名・日付・品名に記入漏れがないようにします。但し書きは「品代」ではなく、購入したものが分かる内容にするか、内訳の分かる請求書やレシートを残します。従業員が立て替えて領収書が従業員名のときは、事業者が負担したと分かる書類(受領書や会計伝票など)が別に要ります。
予算がなくなったら、どうなりますか?
期限の前に受付が終わります。公式ページは、予算の上限に達した場合は申請期限前に受付を終了すると案内しています。予算額や、残りの目安は書かれていません。申請を考えているなら、2027年1月29日の期限を待たず、実施計画書を早めに出してください。受付の状況は、健康づくり推進課へ電話で確かめられます。
問い合わせ先と提出先を教えてください
福島県 健康づくり推進課の職場のがん検診補助金担当です。電話は024-521-7236(平日9時〜17時)、メールは shokuiki_gankenshin@pref.fukushima.lg.jp です。書類はエクセル形式で、本社・本店の単位でメールで出します。メールで出しにくい場合は、福島市杉妻町2番16号(郵便番号960-8670)へ郵送します。
