新しい機械を1台入れたいだけでも申請できるのか。できません。 「Go-Tech事業(成長型中小企業等研究開発支援事業)」は、中小企業が単独で行う設備投資を支援する制度ではなく、大学・公設試験研究機関等と連携して行う研究開発を最大3年間支援する制度です。旧称は「サポイン事業」「サビサポ事業」で、名前が変わっても仕組みは引き継がれています。
似た名前で混同されやすいのが「ものづくり補助金」です。ものづくり補助金は設備投資や試作開発が中心で、大学との連携は必須ではありません。Go-Tech事業は、大学・公設試との共同研究体制そのものが申請の前提条件という点が大きく異なります。
Go-Tech事業の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(中小企業者等。大学・公設試等との連携体を構成) |
| 制度名 | 成長型中小企業等研究開発支援事業(Go-Tech事業。旧サポイン事業・旧サビサポ事業) |
| 対象業種 | 指定なし(ものづくり基盤技術及びサービスの高度化に資する分野) |
| 利用目的 | 大学・公設試等と連携したものづくり基盤技術・サービスの高度化に向けた研究開発 |
| 対象地域 | 全国 |
| 従業員数 | 中小企業基本法上の中小企業者等であること |
| 補助上限額 | 通常枠9,750万円以下(3年間合計)/出資獲得枠3億円以下(3年間合計) |
| 補助率 | 中小企業者等は3分の2以内。大学・公設試等は共同体全体の補助金額の6分の1が定額上限(超過分は審査結果により定額または3分の2以内) |
| 申請受付 | 年度ごとに公募(令和8年度は公募開始済み) |
| 公式サイト | 中小企業庁「Go-Tech事業」 |

対象になる/ならないの線引き
| 対象になる | 対象にならない |
|---|---|
| 大学・公設試験研究機関等と連携して行う研究開発 | 中小企業が単独で行う設備投資・試作開発 |
| ものづくり基盤技術・サービスの高度化につながる研究開発(最大3年計画) | 既存製品の量産・販売段階の取組 |
| 中小企業者等が主体となり、連携先と共同体を組む計画 | 連携先が決まっていない、単独完結の計画 |
この線引きがある理由は、Go-Tech事業が「中小企業単独では持ちにくい研究開発力を、大学・公設試の知見で補う」ことを目的にした制度だからです。 すでに量産段階にある製品の設備投資を探している場合は、ものづくり補助金など別の制度が適しています。
よく誤解されるポイント
「サポイン事業」で検索すると古い情報が出てくる
Go-Tech事業は、以前の「戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン事業)」「サービス等生産性向上IT導入支援事業とは別のサビサポ事業」が統合・改称されたものです。「サポイン事業」で検索して出てくる古い公募要領・様式は、現行のGo-Tech事業ではそのまま使えません。必ず最新年度の公募要領を確認してください。
補助率は「中小企業者側」と「大学・公設試側」で仕組みが違う
中小企業者等は3分の2以内という分かりやすい補助率ですが、大学・公設試等の分担分は定額上限が別途設定され、評価結果によって扱いが変わります。共同体全体でいくら補助が出るかは、単純な掛け算では出ません。
よくある質問
Q. 大学との連携先が決まっていなくても申請できますか?
原則できません。申請時点で大学・公設試験研究機関等との連携体制を構築していることが前提の制度です。連携先探しから始める場合は、まず地域の産業技術センターや商工会議所に相談するのが近道です。
Q. ものづくり補助金と両方申請できますか?
制度が別なので申請自体は可能ですが、同一の経費に重複して補助を受けることはできません。研究開発段階はGo-Tech事業、その後の量産設備投資はものづくり補助金、というように段階で使い分けるのが実務上の考え方です。
Q. 3年間で上限9,750万円は毎年もらえる金額ですか?
いいえ。 9,750万円は3年間の計画全体を通じた累計の上限です。単年度あたりの金額は計画の内容によって配分が異なります。
