建設業、運送業、病院、宿泊業……業種によって「働き方改革が進まない理由」はまったく違います。工期や配送スケジュールに追われる業種もあれば、24時間体制のシフトが前提の業種もあります。この助成金は、そうした業種特有の事情に合わせて対策費用を助成する制度です。
厚生労働省の「令和8年度働き方改革推進支援助成金(業種別課題対応コース)」は、建設業・運送業等・病院等・砂糖製造業・情報通信業・宿泊業の6業種を対象にしています。補助率は原則3/4(常時使用労働者30人以下かつ労働能率の増進に資する設備・機器等の経費が30万円を超える場合は4/5)。上限額は成果目標の達成状況に応じて決まりますが、最大で1,370万円まで想定されている制度です。交付申請期限は2026年11月30日(月)午後5時です。
令和8年度働き方改革推進支援助成金(業種別課題対応コース)の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(労災保険の適用事業主) |
| 制度名 | 令和8年度働き方改革推進支援助成金(業種別課題対応コース) |
| 対象業種 | 建設業、運送業等、病院等、介護老人保健施設、介護医療院、砂糖製造業、情報通信業、宿泊業 |
| 利用目的 | 人材確保・雇用 |
| 対象地域 | 全国 |
| 従業員数 | 中小企業事業主が対象(労災保険の適用事業主であること。常時使用労働者30人以下の場合は補助率が優遇される) |
| 補助上限額 | 最大1,370万円(成果目標の達成状況に応じて決定) |
| 補助率 | 助成上限額と取組に要した費用の3/4のどちらか低い方(常時使用労働者30人以下かつ労働能率の増進に資する設備・機器等の経費が30万円を超える場合は4/5。取引環境改善コース・団体推進コースは費用に対して定額で助成上限額と比較) |
| 申請受付 | 交付申請期限:2026年11月30日(月)午後5時 |
| 公式サイト | 厚生労働省「働き方改革推進支援助成金」 |

自社の業種はどのコースに当てはまるか
業種別課題対応コースは、次の6業種向けに用意されています。
- 建設業
- 運送業等
- 病院等(介護老人保健施設・介護医療院を含む)
- 砂糖製造業
- 情報通信業
- 宿泊業
これ以外の業種の場合、この「業種別課題対応コース」は使えませんが、働き方改革推進支援助成金には他にもコースがあり、そちらで対象になる可能性があります。自社の業種が上記6業種に入っていない場合は、業種別課題対応コース以外のコースを厚生労働省・都道府県労働局に確認したほうがよいです。
補助率が3/4から4/5に上がる条件
補助率は原則3/4ですが、常時使用労働者が30人以下で、かつ労働能率の増進に資する設備・機器等の経費が30万円を超える場合は、補助率が4/5に引き上がります。小規模な事業者が、まとまった投資規模の設備導入に踏み切る場合ほど優遇される設計です。自社の従業員規模と投資予定額を照らし合わせて、どちらの補助率が適用されるか確認しておくとよいでしょう。
上限額は「成果目標」次第
この助成金の上限額は一律ではなく、申請時に設定する成果目標(時間外労働の削減、賃金引き上げ等)の達成状況に応じて変動します。単に設備を導入すれば上限まで受け取れるわけではなく、労働時間削減や賃金改善といった具体的な成果とセットで計画する必要があります。
申請の流れ
- 自社の業種が対象6業種に含まれるか確認する
- 成果目標(労働時間削減・賃金引き上げ等)を設定する
- 導入したい設備・機器、または取り組む対策の内容を計画する
- 都道府県労働局雇用環境・均等部(室)へ交付申請書を提出する、または電子申請(Jグランツ)で申請する
- 2026年11月30日(月)午後5時までに提出する
- 成果目標の達成状況に応じて助成額が確定する
よくある質問
対象業種に入っていません。他の助成金はありますか?
働き方改革推進支援助成金には業種別課題対応コース以外にも複数のコースがあります。都道府県労働局雇用環境・均等部(室)、または働き方改革推進支援センターに相談することをおすすめします。
電子申請と窓口申請、どちらがよいですか?
どちらでも申請可能です。電子申請の場合はJグランツを利用します。GビズIDが必要な場合は取得に時間がかかることがあるため、早めの準備をおすすめします。
申請すれば必ず上限額まで受け取れますか?
いいえ。上限額は成果目標の達成状況に応じて決まるため、目標を達成できなければ助成額は少なくなります。
