工場や事務所の屋根に太陽光を載せ、電気代を自社でまかなう計画を、いなべ市が後押しします。太陽光は1kWあたり5万円で、100kWなら500万円です。蓄電池を同時に付けると、最大265万円が別に補助されます。
FIT・FIPの認定を取ると、この補助金は対象外になります。FITとFIPは、発電した電気を国の仕組みで売り続ける制度です。いなべ市の補助金は、発電量の50%以上を自社で使う設備だけを対象にしています。
いなべ市 事業者向け太陽光発電設備等設置補助金の要点まとめ
正式名:令和8年度事業者向け太陽光発電設備等設置補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- 業種の指定なし
- 利用目的
- 自家消費型の太陽光発電設備・蓄電池の導入
- 対象地域
- 三重県いなべ市
- 従業員数
- 規定なし
いくら
- 補助上限額
- 太陽光500万円(100kWまで)+蓄電池265万円(50kWhまで)
- 補助率
- 太陽光は1kWあたり5万円、蓄電池は価格の1/3以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年6月22日〜2026年11月30日(先着順)
- 事業の完了
- 完了から30日後か2027年2月26日の早い日まで(実績報告)
うちの会社は対象になる?
次の6つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 6
建物と土地は、自社の所有が原則です。法人なら役員・子会社・親会社の所有でも認められます。個人事業主なら配偶者か一親等内の血族の所有でも構いません。この場合は所有者の承諾書と、所有者との関係が分かる資料が要ります。例外はこの関係者だけです。それ以外の人から借りている建物は、所有の条件に当てはまりません。借りている建物に載せたいときは、環境政策課に先に確かめてください。
交付決定とは、市が「補助金を出します」と正式に知らせる通知のことです。次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ FITかFIPの認定を取る
- ✕ 野立てや10kW未満
- ✕ 増設・買替・中古・リース
- ✕ 他の補助金を同じ設備で受ける
- ✕ 自己託送をする
野立てとは、屋根でなく地面に置く設置のことです。自己託送とは、発電した電気を送電網で別の事業所に送って使うことです。
いくら補助される?
太陽光は出力1kWあたり5万円です。出力はパネルとパワーコンディショナー(直流の電気を交流に変える機器)の小さい方で数えます。蓄電池は工事費込み・税抜きの価格の3分の1以内です。
- 工場の屋根に30kWを載せる:30kW × 5万円 = 150万円
- 120kWの設備を載せる:100kWが上限なので 100kW × 5万円 = 500万円
- 蓄電池30kWh(価格480万円):480万円 × 1/3 = 160万円
- 蓄電池30kWh(価格600万円):200万円になるが、上限の160万円
蓄電池の上限は、1kWhあたり16万円の3分の1です。30kWhなら30 × 16万円 × 1/3 = 160万円になります。太陽光50kW(250万円)と蓄電池30kWh(160万円)を同時に付けると、合計410万円です。
太陽光の出力は1kW未満を切り捨て、補助額は1,000円未満を切り捨てて計算します。1kWあたりの設置費が5万円を下回る場合は、その費用が単価になります。
何に使える?
対象にならないもの
- 保守点検などの維持管理費
- 増設・買替の設備、中古品、リース品
- 野立ての設備
- 蓄電池だけの導入
- 停電時だけに使う非常用の蓄電池
- 容量20kWh以下の蓄電池
対象になるもの
- 太陽光パネル・パワーコンディショナー・架台などの設備費
- 設置にかかる工事費(材料費・労務費・仮設費など)
- 太陽光と同時に付ける蓄電池の本体と工事費
金額はすべて税抜きで数えます。蓄電池は、蓄電システムとして桑名市火災予防条例の安全基準の対象になる容量が条件です。いなべ市の資料はこの基準を20kWh超と説明しています。
申請の流れ
- 見積もりを3社以上から取る(事業者→工事業者。契約の前に。難しい事情があれば例外あり)
- 交付申請書と添付書類を出す(事業者→いなべ市環境政策課。11月30日まで)
- 審査と交付決定を待つ(市→事業者。受付順で、予算がなくなれば終了)
- 交付決定の日以降に工事業者と契約する(事業者→工事業者。契約後に施工業者用の誓約書を市へ出す)
- 工事を終える(事業者。設備の引き渡しを受け、工事代金を全額支払った日が、事業の完了日になります)
- 実績報告書を出す(事業者→市。完了から30日後か2027年2月26日の早い日まで)
- 確定通知を受け、請求書を出す(事業者→市。2027年3月5日まで。代表者印が必須。支払いは完了後の振込)
- 自家消費割合を報告する(事業者→市。完了の翌年度から3年間、毎年7月31日まで)
窓口は平日の午前8時40分から午後4時30分です。持参か郵送で出します。書類が1つでも欠けると受け付けてもらえません。
必要な書類
準備できた 0 / 15
登記事項証明書と住民票は、取得から3か月以内のものを使います。住民票はマイナンバーの記載がないものです。確定申告書は直近1年分で、個人事業主だけが出します。行政書士などに任せるときは委任状も要ります。承諾書は、所有者が申請者本人でないときだけ出します。
申請者用の誓約書には、設置後の決まりも入っています。20kW以上なら設備を囲う柵塀と標識、10kW以上なら廃棄などの費用を積み立てる計画です。
工事のあとの実績報告書には、契約書・領収書・保証書の写しを付けます。送配電事業者の「発電設備の連系に関するお知らせ」、設備のラベル写真、蓄電池の消防署への届出書の写しも要ります。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に契約した:決定日より前に工事業者と契約した設備は、対象外です。
- 完了が期限に間に合わなかった:納期の遅れで完了できない場合は、やむを得ない理由が認められなければ対象外です。
- 自家消費が50%を下回った:完了後3年間、毎年報告します。売電の収益が出ると、補助金の返還が必要になる場合があります。
- 耐用年数の前に設備を手放した:太陽光は17年、蓄電池は6年です。処分や譲渡は、先に市の承認を受けます。
- 予算がなくなった:先着順です。11月30日より前でも、予算の上限に達すれば受付が終わります。
併用できる制度は?
同じ設備について、国や地方公共団体の別の補助金を受けると対象外です。J-クレジット制度への登録も、法定耐用年数が過ぎるまでできません。
この補助金は、1年度に1事業者1回までです。税務上の扱いは、市の資料に記載がありませんでした。顧問の税理士に確かめておくと安心です。
よくある質問
FIT認定を取って売電する計画でも申請できますか?
申請できません。FITかFIPの認定を取得する事業者は対象外です。発電量の50%以上を、申請した事業所で自ら使うことも要件になっています。認定を取らずに余った電気を小売電気事業者へ売ることは、資料上は想定されています。その場合は売電量を計画書に書き、収益が出たときの返還ルールも確かめてください。
5kWの小規模な太陽光でも申請できますか?
申請できません。太陽光の出力は10kW以上が条件で、10kW未満は対象外です。出力はパネルとパワーコンディショナーの小さい方で数えます。パネルが12kWでも、パワーコンディショナーが9kWなら9kWとして扱われます。見積もりの段階で、2つの数字をそろえて確かめてください。
蓄電池だけを設置する場合も補助されますか?
補助されません。蓄電池は、太陽光と同時に設置するときだけ対象です。蓄電池だけを後から足す計画も対象になりません。停電時にしか使わない非常用の蓄電池と、容量20kWh以下の蓄電池も対象外です。太陽光と蓄電池を1つの工事として申請してください。
120kWの太陽光を載せたら補助額はどうなりますか?
補助額の計算に使うのは100kWまでで、最大500万円です。100kWを超えた分には補助がつきません。自家消費の条件も、100kW分で数えます。120kWなら、発電量に100/120をかけた量の50%以上を自社で使います。大きな設備ほど、自家消費の計画を細かく立てる必要があります。
倉庫の屋根に載せても対象になりますか?
事業所の建物と同じ敷地内なら対象になります。ただし発電量の50%以上は、その事業所の敷地内で使います。倉庫と事業所の登記事項証明書も提出します。人がいない倉庫や独立した車庫は、事業所として認められません。数年後に廃止する事業所や仮設事務所も対象外です。
契約を先にしてから申請してもいいですか?
しないでください。交付決定の日より前に工事業者と契約した設備は、対象外です。見積もりを取るだけなら、決定前でも問題ありません。契約は交付決定の通知を受けてからにします。工事業者には、決定が出るまで契約できないことを先に伝えておくと、日程の調整が楽になります。
増設や買替の工事は対象になりますか?
対象になりません。既に太陽光を載せている事業所の増設と、古い設備を入れ替える買替は、どちらも対象外です。中古品とリース品も同じです。新しい設備を新規に設置する工事が対象です。すでに設備がある事業所は、対象になるか申請前に環境政策課へ確かめてください。
工事はいつまでに終わらせればいいですか?
実績報告書は、事業の完了から30日後か2027年2月26日の早い日までに、市へ必着させます。事業の完了とは、設備の引き渡しを受け、工事代金を全額支払った日のことです。11月末に申請すると、交付決定から報告までの期間が短くなります。工事業者の納期を先に確かめてください。
補助金はいつ振り込まれますか?
工事が終わってからの精算払いです。実績報告書を出し、市が金額を確定して通知します。通知を受けたあと、請求書を2027年3月5日までに必着で出します。振込日は、市の資料に記載がありませんでした。工事代金は先に全額払う必要があるため、資金繰りを見込んでおいてください。
窓口の受付時間と出し方を教えてください
提出は、持参か郵送に限ります。持参は平日の午前8時40分から午後4時30分で、場所は市役所1階の環境政策課です。郵送は、簡易書留など追跡できる方法が勧められています。メールでの申請は案内されていません。様式は市のページからダウンロードでき、窓口でも受け取れます。
完成後にもやることはありますか?
完了の翌年度から3年間、自家消費割合報告書を出します。期限は各年度の翌年度の7月31日で、計3回です。発電量や売電量が分かる記録が要るため、発電量を記録する装置が必要です。経費の帳簿などは、10年間保存します。法定耐用年数が10年を超える設備は、その期間が過ぎるまで保管します。
問い合わせ先はどこですか?
いなべ市役所 環境部 環境政策課です。電話は0594-86-7812で、平日の午前8時40分から午後5時15分に受け付けています。対象になるか迷うとき、申請前に相談しておくと、書類の出し直しを避けられます。最新の内容は市の案内ページでも確かめられます。
