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医療費控除のマイナポータル連携|2月9日まで使えない

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マイナポータル連携を使うと、確定申告書等作成コーナーで保険診療分の医療費が自動入力されます。領収書を1枚ずつ集計する作業がほぼなくなるので、医療費控除の手続きは大幅に楽になります。

ただし、最初に知っておくべき制約が1つあります。医療費通知情報を取得できるのは、原則として毎年2月9日以降です。それより前は取得できません。

医療費控除の還付申告は、その年の1月1日から提出できます。つまり「早めに済ませよう」と1月に申告しようとすると、マイナポータル連携は使えません。 手入力するか、2月9日まで待つかの二択になります。ここで毎年つまずく人がいます。

もう1つ。取得できるのは保険診療分だけです。ドラッグストアで買った薬、通院の交通費、自由診療、整骨院の施術費などは自動入力されないので、連携しても手入力は残ります。

この記事では、連携を実際に通すための手順と、取得できない費用、家族分の取得方法、領収書の保存義務の違いを整理します。明細書の書き方や、連携を使わない場合の集計方法は 医療費控除のやり方|明細書の書き方とe-Tax手順 にまとめています。

いつから取得できるか

時期医療費通知情報の取得
1月1日〜2月8日取得できない(還付申告自体は提出可能)
2月9日以降申告する年分の1月〜12月の1年間分を取得できる
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「原則2月9日から、申告年分の1月から12月までの1年間分の医療費通知情報が取得できるようになります」というのが国税庁の説明です。それ以前については取得ができません。

これは、医療保険者(健康保険組合や協会けんぽなど)が診療報酬明細書のデータを集計して確定させるのに時間がかかるためです。年末に受けた診療のデータが揃うのを待つ必要があるので、待たずに前倒しすることはできません。

還付申告(給与所得者が医療費控除だけのために行う申告)は、その年の1月1日から5年間、いつでも提出できます。急ぐ必要がなければ2月9日以降に申告するのが合理的です。逆に、年末調整で還付されなかった分を1月中に受け取りたい場合は、連携を諦めて手入力することになります。

なお、医療費控除は過去5年分まで遡って申告できます。過去分について連携を使いたい場合も、同じく2月9日以降であれば取得できます。期限の詳細は 医療費控除はいつまで?5年さかのぼれる期限の話 をご覧ください。

事前準備の手順

準備は原則として初回の1回だけです。取得する控除証明書等が増えない場合、翌年以降は準備し直す必要がありません。

用意するもの

  • マイナンバーカード(電子証明書が搭載されているもの)
  • 利用者証明用電子証明書のパスワード(数字4桁)
  • 券面事項入力補助用のパスワード(数字4桁)
  • マイナンバーカードを読み取る機器。スマートフォン(マイナポータルアプリ対応機種)または、パソコン用のICカードリーダー

パスワードを忘れた場合は市区町村の窓口で再設定が必要です。3回連続で間違えるとロックされるので、心当たりがない方は先に確認しておいてください。

手順

  1. マイナポータルアプリをインストールする(スマートフォンの場合)
  2. マイナポータルで利用者登録を行う。 すでに登録済みの方はログインします
  3. e-Taxとの連携を設定する。 マイナポータルからe-Tax連携の登録を行います
  4. 「もっとつながる」で各機関との連携を設定する。 医療費通知情報を取得するために、医療保険者との連携をここで行います
  5. 国税庁の「確定申告書等作成コーナー」からマイナポータル連携を利用する。 取得した情報が申告書に自動入力されます

注意点が1つあります。 控除証明書等の発行主体によっては、データを取得して確定申告書に自動入力できるようになるまでに数日を要する場合があります。 申告期限の直前に準備を始めると間に合わないことがあるので、時間に余裕を持って事前準備を済ませておいてください。

取得できない費用(6分類)

ここが最も実務に影響します。マイナポータルの医療費通知情報に含まれない費用は、公式FAQで次のように整理されています。

分類具体例医療費控除の対象か
ドラッグストアの医薬品購入費市販の風邪薬、湿布、スイッチOTC医薬品対象になるものがある(要件次第)
高額療養費高額な医療費を窓口で支払い、後日保険者から支給を受けた分支給された額は差し引く必要がある
立て替え払いをしたときの療養費保険資格を確認できずに受診した場合、コルセット等の治療用装具を作成した場合など対象になる
はり・きゅう、あんま・マッサージ・指圧の施術費用鍼灸院、マッサージ院での施術治療目的なら対象
柔道整復療養費整骨院・接骨院で受けた施術治療目的なら対象
保険適用外の費用自由診療、差額ベッド代、後発医薬品がある医薬品で一部の先発医薬品の処方・調剤を希望した場合に支払う「特別の料金」内容による
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このほか、通院の交通費も医療費通知情報には含まれません。交通費は医療機関に支払うものではないので、そもそも保険診療のデータに載らないためです。交通費の可否は 医療費控除の交通費|電車・タクシー・車の可否 にまとめています。

「連携したから全部入った」と思い込むのが一番危険です。 上の6分類に心当たりがある方は、自動入力された内容を確認したうえで、不足分を手入力してください。整骨院に通っている方、歯科の自費診療を受けた方、市販薬をよく買う方は、まず該当します。

なお、市販薬についてはセルフメディケーション税制という別の制度もあります。対象となる医薬品を年間12,000円を超えて購入した場合に、超えた分(上限88,000円)を所得から差し引ける仕組みです。医療費控除とはどちらか一方しか選べないので、金額を比べて有利なほうを選びます。

領収書の保存義務が「連携分」と「それ以外」で違います

これを知らないと、領収書を全部捨てるか全部取っておくかの二択になります。正解はその中間です。

  • マイナポータル連携で自動転記した医療費領収書の保存は不要
  • それ以外の医療費(自費診療、市販薬、交通費、整骨院など) → 自宅で5年間保存

医療費控除は、明細書を提出すれば領収書を税務署に提出する必要はありません。ただし税務署から求められたときに提示・提出できるよう、確定申告期限等から5年間保管するのが原則です。マイナポータル連携で取得した分は、データが電子的に裏付けられているため、この保存義務から外れます。

つまり、手入力した分の領収書だけを残せばよいということです。整骨院や自費診療の領収書は取っておき、保険診療の領収書は連携できているなら処分して構いません。

自動入力された金額が領収書と合わないとき

連携した後に「窓口で払った額と違う」と気づくことがあります。これは異常ではなく、仕組み上そうなることがあります。

理由は端数の処理です。 医療費通知情報の金額は1円単位で記載されていますが、医療機関・薬局の窓口で支払う医療費は10円単位で算出されています。そのため、両者が一致しないことがあります。

この場合、国税庁は「医療費通知情報に記載されている金額、医療機関・薬局の窓口で支払う医療費の金額のいずれで医療費控除の額を計算しても差し支えありません」としています。数十円の差なら、そのまま進めて問題ありません。

ただし、金額が大きくずれる場合は別の原因を疑ってください。 公費負担医療制度や減額査定等の情報が医療費通知情報に反映されない場合があります。この場合は、手元の領収証等を確認し、実際に支払った医療費の金額や補てんされる金額を入力して、実際に負担した額で計算します。

保険金で補てんされた分は自分で入力します

生命保険の入院給付金や、健康保険の高額療養費として受け取った分は、医療費控除の計算で差し引かなければなりません。 そして、この補てん額は自動では入りません。

マイナポータル連携した医療費通知情報に、保険金などで補てんされる金額がある場合は、医療費控除の一覧画面から「訂正」ボタンを押し、補てん金額を追加で入力します。

差し引き忘れは、あとから修正申告や追徴になり得ます。入院や手術をした年に保険金を受け取っている方は、必ず確認してください。

家族分を取得するには代理人登録が必要です

医療費控除は、生計を一にする家族の医療費を合算できます。 配偶者や子ども、親の医療費も、あなたが払っているなら合算して申告できます。

しかし、マイナポータル連携でその家族分の医療費通知情報を取得するには、代理人の登録という手続きが必要です。自分のマイナンバーカードだけでは家族の情報を取れません。

必要なもの

  • 代理人(申告する人)のマイナンバーカード
  • 委任者(家族)のマイナンバーカード
  • 双方がマイナポータルの利用者登録を済ませていること

ここが最大のハードルです。家族自身も、その人のマイナンバーカードでマイナポータルの利用者登録を済ませておく必要があります。 「自分が代表して手続きすればよい」というわけにはいきません。

手順

  1. 代理人・委任者の両方がマイナポータルの利用者登録を完了する
  2. マイナポータルで「委任者を新規登録する」手続きを行う
  3. 代理人が「医療費通知情報サービス」について「委任を受ける」を選択する

これで、家族分の医療費通知情報を取得して申告書に自動入力できるようになります。

家族が高齢でマイナポータルの操作が難しい場合は、この方法が使えないことがあります。その場合は、家族に届く医療費通知(医療費のお知らせ)を使うか、領収書から手入力することになります。

医療費以外にも連携できます

一度準備を済ませれば、医療費以外の控除証明書も自動入力できるようになります。準備の手間は1回なので、まとめて連携しておくと翌年以降が楽です。

連携できる主なものは次のとおりです。

  • 給与所得の源泉徴収票
  • 医療費通知情報(過去分も取得可能)
  • 公的年金等の源泉徴収票
  • 社会保険料(国民年金保険料)控除証明書
  • 生命保険料控除証明書
  • 地震保険料控除証明書
  • 住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)の関連情報
  • 寄附金控除(ふるさと納税)の関連情報
  • 小規模企業共済等掛金控除(iDeCo)の関連情報
  • 特定口座年間取引報告書

ふるさと納税をしている方は、ここでの効果が大きいです。複数の自治体に寄附していると、寄附金受領証明書を1枚ずつ入力する手間がかかりますが、連携すればまとめて自動入力されます。

ただし、発行主体がマイナポータル連携に対応している必要があります。 対応状況は国税庁が公開している「マイナポータル連携可能な控除証明書等発行主体一覧」で確認できます。加入している保険会社や利用しているふるさと納税サイトが対応していない場合は、従来どおりの入力になります。

連携がうまくいかないときに確認すること

  • 2月9日より前ではないか。 医療費通知情報はこの日以降でないと取得できません
  • 医療保険者との連携(「もっとつながる」)を済ませたか。 e-Tax連携だけでは医療費情報は取れません
  • 数日待ったか。 発行主体によってはデータが反映されるまで数日かかります
  • 転職・退職で保険者が変わっていないか。 年の途中で健康保険が変わった場合、それぞれの保険者との連携が必要になることがあります
  • 家族分なら、家族自身の利用者登録と委任者登録は済んでいるか

それでも解決しない場合は、e-Tax・作成コーナーのヘルプデスクか、加入している医療保険者に問い合わせてください。医療費通知情報そのものが出てこない場合は国税庁側ではなく保険者側の問題であることが多く、健康保険組合に聞いたほうが早く解決します。

よくある質問

マイナポータル連携はいつから使えますか?

医療費通知情報については、原則として毎年2月9日以降です。それ以前は取得できません。申告する年分の1月から12月までの1年間分がまとめて取得できます。1月に還付申告を出したい場合は、この機能を使えないので、手入力するか2月9日まで待つことになります。

マイナポータル連携をすれば、医療費の入力は全部自動になりますか?

なりません。取得できるのは保険診療分だけです。ドラッグストアで買った医薬品、高額療養費として後日支給を受けた分、立て替え払いの療養費、はり・きゅう・あんま・マッサージ・指圧の施術費用、整骨院・接骨院の柔道整復療養費、自由診療や差額ベッド代などの保険適用外の費用は含まれません。通院の交通費も入りません。これらは手入力が必要です。

家族の医療費も取得できますか?

できますが、代理人の登録が必要です。あなたと家族の双方がマイナンバーカードを持ち、双方がマイナポータルの利用者登録を済ませていることが前提になります。そのうえで「委任者を新規登録する」手続きを行い、代理人が「医療費通知情報サービス」について「委任を受ける」を選択します。家族本人の登録が必要な点が、最も引っかかりやすいところです。

領収書は捨ててよいですか?

マイナポータル連携で自動転記した分の領収書は保存不要です。ただし、それ以外の医療費(自費診療、市販薬、交通費、整骨院など)の領収書は自宅で5年間保存する必要があります。連携したかどうかで扱いが分かれるので、手入力した分の領収書だけは必ず残してください。

事前準備は毎年必要ですか?

原則として初回の1回だけです。取得する控除証明書等が増えない場合、翌年以降は事前準備が必要ありません。ただし、新しく生命保険に入った、ふるさと納税を始めたなど、連携先を増やす場合はその分の設定が必要になります。また、発行主体によってはデータの取得に数日かかるので、申告期限の直前に始めると間に合わないことがあります。

スマートフォンがないと使えませんか?

パソコンでも使えますが、ICカードリーダーが必要です。マイナンバーカードを読み取る機器として、スマートフォン(マイナポータルアプリ対応機種)かICカードリーダーのどちらかが要ります。スマートフォンで読み取り、そのままスマートフォンで申告書を作成することもできます。

この補助金について、専門家に相談する

対象になるか、いくら出るか、いつまでに何を用意するか。 申請の可否で迷ったら、補助金を扱う専門家に確認するのが確実です。相談は無料です。

この補助金の専門家に相談する

免責事項: 本記事の内容は2026年9月時点で確認できた情報にもとづきます。マイナポータルの機能・連携できる控除証明書等の範囲・取得時期は変更される場合があります。医療費通知情報の内容は加入している医療保険者によって異なることがあります。連携できる発行主体の最新の状況は国税庁の一覧でご確認ください。個別の申告内容については税務署にご相談ください。

出典(一次情報)

この記事を書いた人
まっさん。|元経営者
補助金で会社を立て直した元経営者

補助金で会社を立て直した元経営者。資金繰りに悩んだ末に補助金を活用して事業を再建した経験から、中小企業・個人事業主が“本当に使える補助金”とその活かし方を発信しています。掲載内容は公募要領などの一次情報をもとに整理しています。

本記事は情報提供を目的としており、補助金の採択・交付を保証するものではありません。 補助上限額・補助率・締切等の内容は変更される場合があります。申請にあたっては、必ず 公式サイト・最新の公募要領をご確認ください。