この補助金でいちばん多い失敗は、金額の話ではなく「順番」です。商工会に相談する前に見積を取り、契約まで進めてしまうと、対象経費として認められません。交付決定より前に契約した経費は補助の対象外という点は、地震からの復旧を急ぐ事業者ほど見落としがちです。
小規模事業者持続化補助金の「一般型 災害支援枠(令和6年能登半島地震等)」は、地震や令和6年9月の豪雨で被害を受けた石川県・富山県・福井県・新潟県の小規模事業者が対象です。補助率は2/3、補助上限額は直接的な被害を受けた事業者で200万円、間接的な被害の事業者で100万円です。第10次公募が2026年7月27日から10月16日まで受け付けています。
この記事は、商工会地区・商工会議所地区どちらの窓口の方にも共通する内容です。制度の中身は同じで、相談先だけが分かれています。
小規模事業者持続化補助金・災害支援枠の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主) |
| 制度名 | 小規模事業者持続化補助金 一般型 災害支援枠(令和6年能登半島地震等) |
| 対象業種 | 業種不問(小規模事業者に該当すること) |
| 利用目的 | 販路開拓・生産性向上に資する取組(設備導入・広報・店舗改装等) |
| 対象地域 | 石川県・富山県・福井県・新潟県(第10次公募は能登3市3町=珠洲市・輪島市・能登町・穴水町・七尾市・志賀町の直接被害者に限定) |
| 従業員数 | 小規模事業者(商業・サービス業は常時使用する従業員5人以下、それ以外の業種は20人以下) |
| 補助上限額 | 直接的な被害を受けた事業者200万円/間接的な被害を受けた事業者100万円 |
| 補助率 | 2/3(定額申請の要件を満たす場合は全額支給) |
| 申請受付 | 第10次公募 2026年7月27日〜10月16日(郵送は当日消印有効、電子申請は17:00締切) |
| 公式サイト | 小規模事業者持続化補助金〈一般型〉災害支援枠事務局「特設サイト」 |

商工会地区か商工会議所地区かで、相談先が変わる
小規模事業者持続化補助金は、事業所の所在地が商工会の管轄か商工会議所の管轄かで、申請の窓口が分かれています。制度の補助率・上限額・対象経費は共通です。
- 商工会地区の事業者は、最寄りの商工会に相談してから申請します
- 商工会議所地区の事業者は、専用サイト(r6.jizokukahojokin.info/noto/)から申請します
- 自分がどちらの地区か分からない場合は、事務局(03-6634-9307)に確認するという手があります
窓口を間違えたまま準備を進めると、事業計画書の様式や提出先を後から直す手間が発生します。最初に自分の管轄を確認しておくと整理しやすくなります。
「直接的な被害」と「間接的な被害」で上限額が変わる
同じ災害支援枠でも、被害の受け方によって補助上限額に差があります。
- 直接的な被害(建物・設備が地震で損壊した等)を受けた事業者は上限200万円
- 間接的な被害(取引先の被災による売上減少等)を受けた事業者は上限100万円
- 第9次・第10次公募は、能登3市3町で直接的な被害を受けた事業者のうち、これまでの公募に申請できなかった事業者に対象が絞られています
たとえば輪島市で店舗が損壊した飲食店が、内外装の復旧と合わせて券売機を導入する場合は直接的な被害の扱いになりやすく、上限200万円の枠で計画を組む余地があります。一方、七尾市の卸売業者が能登の取引先の被災で受注が減り、新たな販路開拓に取り組む場合は間接的な被害として上限100万円の枠になります。
この公募で最後になる見込み
事務局は2026年7月24日付で、この災害支援枠を第10次公募で終了させる方針を案内しています。過去の公募で特別な事情により事業を完了できなかった事業者を主な対象としているため、今回の締切を逃すと同じ枠での再申請は難しくなります。すでに交付決定を受けている事業者も、実績報告の期限を改めて確認しておくと安心です。
よくある質問
一般型(通常の持続化補助金)と災害支援枠は併用できますか?
できません。災害支援枠は通常の一般型と併用不可のため、どちらか一方を選んで申請します。
石川県以外の事業者は対象になりますか?
対象になります。富山県・福井県・新潟県で令和6年能登半島地震や令和6年9月の豪雨により被害を受けた小規模事業者も、この枠の対象です。
商工会・商工会議所の会員でなくても申請できますか?
会員でなくても申請できますが、申請にあたっては商工会・商工会議所が発行する「支援機関確認書」が必要です。発行には期限があるため、早めに相談するという手があります。
