マル経融資を使えば、利子まで補ってもらえるのか。結論はイエスです。ただし、誰でもすぐに使えるわけではありません。
板橋区は、日本政策金融公庫の「小規模事業者経営改善資金(マル経融資)」を利用する区内事業者に、支払利子の3割を最大36か月分補給します。対象は区内の小規模事業者(従業員20人以下、商業・サービス業は5人以下)。ただし同一事業を1年以上営んでいることが条件で、創業直後は補給の対象になりません。
板橋区マル経融資利子補給制度の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主) |
| 制度名 | 板橋区小規模事業者経営改善資金(マル経融資)利子補給制度 |
| 対象業種 | 業種指定なし(小規模事業者の定義は下記で説明) |
| 利用目的 | 資金繰り・マル経融資の支払利子負担軽減 |
| 対象地域 | 東京都板橋区(法人は本店登記・活動実態、個人は主たる事業所が区内) |
| 従業員数 | 20人以下(商業・サービス業は5人以下) |
| 補助上限額 | 融資額・金利により変動(上限額の定めなし。補給率と期間は下記で計算) |
| 補助率 | 支払利子の3割 |
| 申請受付 | 随時(マル経融資の借入後、例年10〜11月頃に区から案内が送付される) |
| 公式サイト | https://www.city.itabashi.tokyo.jp/bunka/1061832/1062046/1064981/1065003.html |

そもそも何から始まる制度なのか
この制度は、事業者が先に自分で申請書を出す仕組みではありません。動きは次の順番で進みます。
- 商工会議所・商工会の経営指導を受ける
- 日本政策金融公庫にマル経融資を申し込み、融資を受ける
- 区が融資実行を把握し、例年10〜11月頃に対象者へ案内書類を送付する
- 利用金融機関が利子補給の請求を代理で行う
- 借受者の口座へ利子補給金が振り込まれる
区に申請書を提出するのではなく、融資を受けた時点で対象者リストに入る仕組みです。ただし案内が届いても金融機関を通じた請求手続きが必要なため、届いたら早めに対応してください。
なお「小規模事業者」とは、常時使用する従業員数が原則20人以下、商業・サービス業は5人以下の事業者を指します。マル経融資自体もこの基準で対象者を区切っています。
自分の会社は対象になるか
- 法人: 区内で本店登記・活動実態があり、従業員20人以下(商業・サービス業は5人以下)
- 個人事業主: 確定申告書上の主たる売上のある事業所が区内にある
- 対象外: 同一事業を営んでまだ1年に満たない事業者(創業直後)
- 対象外: 住民税・事業税を滞納している事業者
「創業したばかりだから使えない」という点が、この制度でいちばん誤解されやすいところです。マル経融資そのものは、商工会議所の経営指導を受けていれば創業間もない段階でも申し込める場合がありますが、区の利子補給は「同一事業を1年以上営んでいること」が条件のため、融資は組めても補給は受けられない期間が生まれます。
そもそもマル経融資とは何か
マル経融資は、板橋区が用意した融資ではなく、日本政策金融公庫が全国で実施する国の制度です。区の利子補給は、その上に乗る仕組みだと考えてください。
- 融資限度額:2,000万円
- 担保・保証人:不要
- 条件:商工会議所・商工会などの経営指導を受けていること
- 返済期間:運転資金7年以内、設備資金10年以内が目安
これは全国共通の制度なので、板橋区以外に拠点があっても、その市区町村で同じような利子補給を用意している可能性があります。窓口はあくまで事業所のある自治体です。
いくら補給されるのか、計算のしかた
補給額は「融資額 × 金利 × 3割」で決まります。金利には日本政策金融公庫が定める特別利率(変動制)が適用されるため、借入時期によって水準が変わります。
補給額そのものは、融資額に対して大きな金額にはなりません。無担保・無保証人で最大2,000万円という融資条件自体が、創業後間もない小規模事業者にとっての本体価値です。利子補給は、その融資を使い続けるほど効いてくる「おまけ」と捉えるのが実態に近い理解です。
見落としやすいポイント
板橋区には、マル経融資利子補給のほかにも複数の産業融資制度があります。「マル経融資利子補給」と「産業融資の利子補助」は別枠で、対象要件・補給率が異なります。「板橋区の融資を使ったから利子補給の対象」と思い込まず、どの融資制度に基づく利子なのかを確認してから判断してください。
案内が届くまでにできること
利子補給は待つ制度ですが、次を整えておくと届いたあとの手続きがスムーズになります。
- 商工会議所・商工会の経営指導を受けた記録を保管しておく
- マル経融資の契約書・返済予定表を保管しておく
- 案内書類が届いたら、利用している金融機関の窓口で請求手続きを進める
よくある質問
創業したばかりでも利子補給は受けられますか?
受けられません。同一事業を1年以上営んでいることが要件のため、創業直後は対象外です。マル経融資自体は経営指導を受ければ申し込める場合がありますが、区の利子補給は1年経過後からの対象になります。
利子補給を受けるために、区に申請書を提出する必要がありますか?
区が直接申請書を求めるのではなく、融資実行後に案内が送付される流れです。ただし利用金融機関を通じた請求手続きが必要なため、案内が届いたら早めに対応してください。
板橋区以外に事業所がある場合はどうなりますか?
利子補給は事業所が板橋区内にあることが前提です。他の市区町村にも事業所がある場合、その市区町村が独自の利子補給制度を用意している可能性があるため、それぞれの自治体で確認することをおすすめします。
