訪問介護の担い手不足は、都市部よりも地方でより深刻に表れます。訪問先が広がるほど1件あたりの移動時間が長くなり、採算が取りにくくなるためです。岩手県のこの補助金は、その構造的な課題に対して4つの角度から支援を用意しています。
訪問介護等サービス提供体制確保支援事業費補助金は、訪問介護事業所等の人材確保・経営改善・常勤化促進・多機能化の取組に対し、内容ごとに定めた金額で補助する制度です。現在は第三弾の受付が進んでいます。
訪問介護等サービス提供体制確保支援事業費補助金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(訪問介護・定期巡回随時対応型訪問介護看護・夜間対応型訪問介護・通所介護の各事業所) |
| 制度名 | 訪問介護等サービス提供体制確保支援事業費補助金 |
| 対象業種 | 訪問介護等サービス事業者 |
| 利用目的 | 人材確保体制の構築、経営改善、常勤化促進、多機能化への取組 |
| 対象地域 | 岩手県内 |
| 従業員数 | 公式ページに記載なし(保健福祉部長寿社会課へお問い合わせください) |
| 補助上限額 | 人材確保体制構築10〜30万円/経営改善支援40万円/常勤化促進1人月10万円(上限30万円)/多機能化支援150万円+訪問1回1,000円 |
| 補助率 | 取組ごとの定額補助(対象経費に対する補助率の定めは公式ページに記載なし) |
| 申請受付 | 第三弾:令和8年7月16日〜令和9年1月29日(事業実施は最長令和9年2月28日まで) |
| 公式サイト | 岩手県「訪問介護等サービス提供体制確保支援事業費補助金について」 |

4つの取組、それぞれ狙いが違います
早見表の4つの補助額は、それぞれ別の課題に対応しています。
- 人材確保体制構築(10〜30万円): 研修や採用支援の費用。まず「人を採る・育てる」段階の支援
- 経営改善支援(40万円): 専門家コンサルティングの費用。事業所の収支構造そのものを見直す段階
- 常勤化促進(1人月10万円、上限30万円): 非常勤スタッフを常勤化した場合の支援。定着を後押しする段階
- 多機能化支援(150万円+訪問1回1,000円): 訪問介護に加えて別のサービスを組み合わせる場合の支援。事業モデルそのものの転換に対応
4つのうち「多機能化支援」だけ金額が突出して大きいのは、事業所の運営形態そのものを変える取組であり、初期投資の規模が他の3つより大きくなるためだと考えられます。
「第三弾」という表記の意味
早見表の申請受付に「第三弾」とあるのは、この補助金がこれまでに複数回、募集単位を分けて実施されてきたことを示しています。第一弾・第二弾ですでに申請した事業所も、第三弾で別の取組を追加申請できる可能性がありますが、詳細は個別の確認が必要です。予算がなくなり次第、期限前でも受付が終了する点にも注意してください。
よくある質問
Q. 通所介護事業所も対象になりますか?
対象になります。訪問介護に加えて、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、夜間対応型訪問介護、通所介護の各事業所が対象に含まれています。
Q. 複数の取組(人材確保と経営改善など)を同時に申請できますか?
公式ページに明確な記載はありません。複数の取組を検討している場合は、保健福祉部長寿社会課介護福祉担当(019-629-5435)へ事前に相談することをおすすめします。
Q. 郵送での申請はできますか?
原則メールでの提出ですが、事前の調整によって郵送も可能とされています。
