賃上げをしたくても、1社だけの努力では原資が足りない——そんな中小企業の悩みに、岩手県は「1社ではなく複数社で連携すること」を条件にした補助金で応えています。
「中小企業者等賃上げ環境整備緊急支援事業費補助金(複数事業者連携枠)」の第3回公募です。対象は岩手県内に事業所を有する中小企業組合・中小企業者・小規模企業者で、経営革新計画の承認を受けたうえで「パートナーシップ構築宣言」に登録していることが条件。補助上限は1組合・グループあたり200万円(下限50万円)、補助率は3分の2以内(小規模企業者が過半数を占めるグループは5分の4以内)です。申請受付は2026年8月3日(月)〜8月28日(金)17時必着。
中小企業者等賃上げ環境整備緊急支援事業費補助金(複数事業者連携枠)の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主。組合・グループでの申請) |
| 制度名 | 中小企業者等賃上げ環境整備緊急支援事業費補助金(複数事業者連携枠)第3回公募 |
| 対象業種 | 業種指定なし(岩手県内に事業所を有する中小企業組合・中小企業者・小規模企業者) |
| 利用目的 | 人材確保・雇用(賃上げにつながる環境整備) |
| 対象地域 | 岩手県 |
| 従業員数 | 中小企業基本法上の中小企業者・小規模事業者が対象。小規模事業者は常時使用する従業員が原則20人以下(商業・サービス業は5人以下) |
| 補助上限額 | 1組合・グループあたり200万円(下限50万円) |
| 補助率 | 3分の2以内(過半数が小規模企業者で構成されるグループは5分の4以内) |
| 申請受付 | 2026年8月3日(月)〜2026年8月28日(金)17時必着 |
| 公式サイト | 岩手県中小企業団体中央会「中小企業者等賃上げ環境整備緊急支援事業費補助金(複数事業者連携枠)の第3回公募について」 |

この補助金は「単独申請」ができない
一般的な補助金と違い、この制度は1社だけでは申請できません。中小企業組合、またはグループを組んだ複数の中小企業・小規模企業者が対象です。1社あたりの上限ではなく「1組合・グループあたり200万円」という設計になっているのは、複数社の連携による賃上げ環境整備を後押しする狙いがあるためです。
もう一つ見落としやすい条件があります。「経営革新計画の承認」と「パートナーシップ構築宣言ポータルサイトへの登録」の両方が事前に済んでいないと、そもそも申請の土俵に立てません。 どちらも申請してすぐに手に入るものではなく、経営革新計画は都道府県知事の承認までに一定の期間がかかります。締切まで日数が少ない今、これらをまだ取得していない場合は、今回の第3回公募には間に合わない可能性が高いことを念頭に置いてください。
補助率が変わる境界線
補助率は原則3分の2以内ですが、グループの過半数が小規模企業者(従業員が商業・サービス業で5人以下、その他の業種で20人以下の事業者)で構成されている場合は、5分の4以内に引き上がります。
たとえば200万円の対象経費に対して、3分の2なら約133万円、5分の4なら160万円と、実際に受け取れる額に27万円の差が出ます。グループを組む際は、メンバーの従業員規模を確認しておくと、どちらの補助率が適用されるかの見通しが立てられます。
申請の流れ
- 経営革新計画の承認を受ける(未取得の場合は先にこちらを進める)
- パートナーシップ構築宣言ポータルサイトに登録する
- 岩手県中小企業団体中央会から応募要領・様式集をダウンロードする
- グループとしての事業計画・賃上げ計画をまとめて申請書を作成する
- 2026年8月28日(金)17時までに提出する
よくある質問
1社だけでも申請できますか?
いいえ、この補助金は組合または複数事業者のグループを対象にした「複数事業者連携枠」です。単独の事業者では申請できません。
経営革新計画をまだ持っていませんが、今から間に合いますか?
経営革新計画の承認には都道府県での審査期間が必要です。締切(8月28日)までに承認・登録を終える必要があるため、今から着手する場合は岩手県中小企業団体中央会に相談し、スケジュールを確認することをおすすめします。
補助金は組合とグループ内の各社、どちらに交付されますか?
案内ページでは「1組合・グループあたり」の上限額として示されています。交付の窓口や配分方法の詳細は、応募要領で確認するか、岩手県中小企業団体中央会へ問い合わせてください。
