岩手県の工業用LPガス料金支援金は、支給申請の期限が2026年11月6日(金)です。2026年7月から9月に納品されたLPガスの購入量に、1㎥あたり37円が支給されます。
対象は県内に本店を置く中小企業の法人で、県の許可か届出を受けた貯蔵施設を持つ事業者に限られます。家庭向けの給付ではなく、個人事業主も対象外の見込みです。初めて申請する事業者は、事前の実施確認の締切(2026年8月28日)を過ぎると、この年度分を申請できません。過去の年度で承認を受けた事業者は、実施確認を出し直さずに申請できます。
岩手県 工業用LPガス料金支援金の要点まとめ
正式名:中小企業者工業用LPガス料金支援金(令和8年度実施分)
だれが
- 申請者
- 法人(県内に本店登記があること。タクシー事業者は除く)
- 対象業種
- 業種の指定なし(工業用にLPガスを使う事業者)
- 利用目的
- 工業用LPガスの料金高騰の負担軽減
- 対象地域
- 岩手県
- 従業員数
- 中小企業者(製造業等は資本金3億円以下または300人以下)
いくら
- 補助上限額
- 2026年7〜9月の購入分に1㎥あたり37円
- 補助率
- 定額(購入量×単価)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年11月6日まで(支給申請)
うちの会社は対象になる?
次の6つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 6
大企業とみなし大企業は、中小企業者に当たりません。LPガスは、その貯蔵施設に決められた基準どおり貯めている必要があります。令和5〜7年度のいずれかの承認通知があれば、今回の承認を受けたものとして扱われます。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ タクシー事業者
- ✕ 個人事業主
- ✕ 貯蔵施設がない
- ✕ 暖房・冷房・調理用のLPガス
個人事業主は、要件が「県内に本店の登記を行っている法人」のため、当たらない見込みです。貯蔵施設は、県への許可・届出が要る3トン以上の施設が前提です。暖房・冷房・調理の燃料として業務に使う分は、食堂や事務所の分などが当たります。
中小企業者とは、中小企業基本法で業種ごとに資本金と従業員数の上限が決まっている会社のことです。次のどちらか一方を満たせば該当します。
| 区分 | 資本金または出資の総額 | 常時使用する従業員数 |
|---|---|---|
| 製造業、建設業、運輸業などその他の業種 | 3億円以下 | 300人以下 |
| 卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
| サービス業 | 5,000万円以下 | 100人以下 |
| 小売業 | 5,000万円以下 | 50人以下 |
みなし大企業は、大企業が株式の一定割合を持つなどして、規模が小さくても大企業とみなされる会社のことです。この支援金では対象外になります。
県の許可・届出は、高圧ガス保安法にもとづくものです。LPガスを一定量以上貯める施設について、許可を受けるか届出をします。許可を受けた第一種製造者、または許可・届出を済ませた貯蔵所で、決められた技術上の基準に従って自ら消費している事業者が対象です。
実施確認とは、この支援金の対象者かどうかを県が事前に確かめる手続きです。過去の年度(令和5〜7年度)に承認通知を受けた事業者は、今回は出し直す必要がありません。
いくら出る?
支給額は、対象期間の工業用の購入量(㎥)に37円をかけた金額です。消費税を含まない単価で、購入量は月ごとに1㎥未満を切り捨てます。
- 申請の手引きの記載例:7月5,000㎥+8月4,500㎥+9月4,800㎥=14,300㎥ × 37円 = 529,100円
- 購入量のうち2,000㎥が工業用以外だった場合:(14,500㎥ − 2,000㎥)= 12,500㎥ × 37円 = 462,500円
- 納品書がキログラムで出る場合:10,000kg × 0.458 = 4,580㎥ × 37円 = 169,460円(リットルなら0.243をかけます)
金額の上限は、公式ページと手引きには書かれていません。ただし県は「予算の範囲内で」支給するとしています。
なお、37円は県の案内ページ(2026年8月19日更新)、2026年8月付けの申請の手引き、申請書の様式第8号・第9号にある単価です。2026年7月に施行された支給要領のPDFだけは、同じ期間について「1㎥当たり35円」と書いています。4つの資料のうち3つが37円で、案内ページと手引きは要領より新しいので、この記事は37円で計算しています。食い違いの理由は公式の資料から確認できませんでした。申請の前に、消防安全課へ確かめておくと確実です。
何が購入量に数えられる?
この支援金は経費の補助ではなく、購入量に単価をかけます。数えられない購入量を先に押さえると、見込み額のずれを防げます。
数えられないもの
- 岩手県外の工場で使う分
- 県への許可・届出が要る3トン以上の貯蔵施設以外(3トン未満の貯槽など)で使う分
- 暖房・冷房・調理の燃料として業務に使う分
- 販売用に使った分など、工業用以外の使用量
- 2026年10月以降に納品された分(注文が9月でも、納品が10月なら対象外)
数えられるもの
- 2026年7月1日から9月30日までに納品された、工業用のLPガスの購入量
- 9月に買って9月中に使い切らなかった分(購入量をその期間の消費量とみなします)
申請の流れ
- 7〜9月分の購入量を確定する(事業者。LPガス販売会社の納品書・請求書で、月ごとの工業用の購入量と、販売用などの使用量をそろえる)
- 支給申請書兼請求書(様式第9号)を書く(事業者。購入量と、振込先を書く)
- 県に郵送か持参で出す(事業者→岩手県復興防災部消防安全課。11月6日まで)
- 支給決定の通知を受ける(県→事業者。納品書・請求書の確認のあと)
- 支援金が振り込まれる(県の事務局を受託したJTB盛岡支店→事業者。審査完了後1か月以内が目安)
今回から初めて申請する事業者の最初の手続きは、実施確認申請書(様式第8号)の提出でした。締切は2026年8月28日(金)16時30分必着でした。
必要な書類
準備できた 0 / 6
支給申請書兼請求書は様式第9号、実施確認申請書は様式第8号で、どちらも県の案内ページの「支給要領様式集」にあります(支給申請書兼請求書はWord)。納品書・請求書の写しは、工業用の購入量と販売用の使用量がわかるものです。実施確認申請書(8月28日で終了)、貯蔵施設の許可書または届出書の写し、履歴事項全部証明書の写し、振込先口座の通帳の見開きの写しは、新規の事業者だけが出します。
提出した書類は返却されません。控えを1部、手元に残します。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 11月6日を過ぎた:支給申請の期限は2026年11月6日(金)までです。納品書・請求書は、9月分の金額が確定してから出します。
- 実施確認を受けていない:初めて申請する事業者は、事前の実施確認の承認が要ります。この年度分の締切は2026年8月28日(金)16時30分必着でした。
- 納品が期間の外だった:注文だけでなく、2026年7月1日から9月30日までに納品された分が対象です。
- 9月だけ購入量が多すぎた:7月・8月と比べて9月の購入量が明らかに多いと、県が状況を確認することがあります。9月に買ったガスを9月中に使い切らなくてもかまいません。
- 予算がなくなった:県は予算の範囲内で支給します。予算の上限額や、上限に達した場合の扱いは、県の資料に書かれていません。
- 虚偽の申請があった:架空の申請や水増しの報告は、支給決定の取消になります。支給済みなら、加算金を課したうえで返還を求められることがあります。
今年度の変更点と次の実施
この支援金は、半期ごとに募集が組まれてきました。令和5年度は4〜9月と10〜3月、令和6年度は10〜3月で、令和7年度は7〜9月と1〜3月の購入分が対象でした。令和8年度は、7〜9月の購入分です。
県の案内ページには、2026年10月以降の購入分についての記載はありません。国の重点支援地方交付金を使う事業なので次の実施があるかどうかは県が発表するまで分かりません。
LPガスを一般の家庭などに売る小売事業者には、別の支援金(小売事業者ガス料金支援金)があります。この記事の支援金とは申請先の様式も条件も異なります。
よくある質問
個人事業主は対象になりますか?
要件は「県内に本店の登記を行っている法人であること」で、個人事業主を対象に含める記載は県の案内ページにも手引きにもありません。個人事業主は要件に当たらない見込みです。判断に迷うときは、申請の前に岩手県復興防災部消防安全課(電話 019-629-5151)へ問い合わせておくと、書類の出し直しを避けられます。
初めて申請しますが、まだ間に合いますか?
初めて申請する事業者は、支給申請の前に実施確認申請書(様式第8号)を出して承認を受ける必要があります。この締切は2026年8月28日(金)16時30分必着でした。県の資料に締切を過ぎたあとの受付や例外の記載は見当たりません。次の実施に備えたい場合や、すでに出した場合の扱いは、消防安全課に確かめてください。
過去に受給した会社は、実施確認をもう一度出しますか?
出す必要はありません。令和5年度、令和6年度、令和7年度の事業のいずれかで、県から実施確認の承認通知を受けた事業者は今回の実施確認申請書を改めて出さずに、支給申請書兼請求書(様式第9号)だけで申請できます。承認通知が手元にあるかを確かめ、見当たらない場合は、過去の申請の控えをもとに消防安全課へ問い合わせます。
3トン未満の貯槽で使っているLPガスも対象ですか?
対象外です。この支援金は、県への許可・届出が要る3トン以上の貯蔵施設で使うLPガスの購入量に限られます。3トン未満の貯槽があってもその使用分は購入量に数えません。同じ会社に大きい貯蔵施設と小さい貯槽の両方があるときは、納品書で、どちらの施設に納めた分かが分かるようにしておくと、申請書を書くときに迷いません。
県外の工場で使う分は対象になりますか?
対象外です。本社が岩手県内にあって要件を満たしていても県外の工場で使うLPガスの購入量は支援金に含まれません。県内の貯蔵施設で使う工業用の購入量だけを数えます。県内と県外に工場を持つ会社は、納品書や請求書の宛先・納品先が、県内の施設に分かれているかを確かめてから、購入量を集計します。
食堂の厨房や事務所の暖房に使う分も含められますか?
含められません。暖房・冷房・調理のための燃料として、業務に使うLPガスの購入は支給額の計算から除かれています。工業用の加熱炉や乾燥炉などで使う分とは分けて集計します。同じ貯蔵施設から食堂や事務所にも供給しているときの分け方は、県の資料に書かれていません。申請書には「販売用等工業用以外の使用量」の欄があるので、その欄に書く分に当たるかも含めて、消防安全課に確かめます。
注文は9月でも、納品が10月だと対象になりますか?
対象になりません。購入量に数えられるのは、2026年7月1日から9月30日までに納品された分です。注文した日ではなく納品された日で見ます。9月の末に注文して10月に届いた分は、今回の対象外です。月末の納品が多い会社は、納品書の日付で、7〜9月の3か月にきちんと入っているかを確かめてから集計します。
納品書の単位がキログラムやリットルのときはどうしますか?
立方メートルに直して書きます。申請書の下に換算の表があり、キログラムには0.458、リットルには0.243をかけます。たとえば10,000kgなら4,580㎥です。1㎥未満の端数は、月ごとに切り捨てます。換算した購入量に37円をかけて、支給額を出します。単位がそろっていない納品書は、先に1つの単位に直しておくと集計がしやすくなります。
37円は税込ですか?
税抜の単価です。県の資料に、1㎥あたりの金額は消費税を含まないと書かれています。支援金の額は購入量に37円をかけた金額そのもので、そこに消費税が上乗せされることはありません。購入量の集計に、税込のガス代の金額は使いません。納品書から読み取るのは、㎥に直した購入量です。
支給はいつ振り込まれますか?
支給決定のあと、審査の完了から1か月以内が目安です。振り込みは、県が事務局業務を委託している株式会社JTB盛岡支店から行われます。申請書に書いた口座に振り込まれるので通帳の名義や口座番号の書き間違いがないかを、提出の前に確かめます。決定の通知は、県から書面で届きます。
申請書類はメールで出せますか?
県の資料には、郵送または持参で提出すると書かれています。期限の「11月6日まで」が必着か消印有効かは書かれていないので、余裕をもって出します。提出先は、岩手県復興防災部消防安全課(盛岡市内丸10番1号、県庁4階)です。メールアドレスは問い合わせ用として載っていますが、書類をメールで受け付けるとは書かれていません。提出前に窓口の受付時間(平日8時30分から17時)を電話で確かめておくと安心です。
受け取ったあと、書類はどのくらい保管しますか?
支援金を受けた年度の終了後5年間、令和14年度末までです。県から求められたらいつでも見せられる状態にしておきます。国の交付金を財源にしているため、会計検査院などの実地検査を受ける場合があります。検査で返還を命じられたら、従う必要があります。納品書・請求書などの証拠書類は、捨てずに保管します。
