この補助金は、お金を使う前に済ませる手続きが2つあります。創業塾の受講と、市の交付決定です。交付決定の前に支払った経費は、対象になりません。
順番を間違えると、開業の準備費用が1円も補助されないことがあります。もう1つ、すでに別の事業をしている人は対象外です。
創業等支援事業費補助金の要点まとめ
正式名:伊豆の国市創業等支援事業費補助金
だれが
- 申請者
- 市内で創業・事業承継する個人(法人設立も可)
- 対象業種
- 業種の指定なし(フランチャイズ事業は対象外)
- 利用目的
- 創業・事業承継にかかる初期費用
- 対象地域
- 静岡県伊豆の国市
- 従業員数
- 公式ページに記載なし
いくら
- 補助上限額
- 50万円(対象経費の1/2、100円未満切り捨て)
- 補助率
- 対象経費の1/2
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年4月1日〜2027年2月28日(土日祝を除く。予算の範囲内)
- 事業の完了
- 支払完了から30日以内に実績報告(遅くとも翌年度4月10日)
自分は対象になる?
次の5つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
「創業」と「事業承継」には、要綱に定義があります。創業は、事業を営んだことのない個人が、市内に事業所を置いて始めることです。その個人が会社を作り、会社が市内に事業所を置く場合も含みます。自分の事業所を持たず、業務委託契約だけで働いてきた個人事業主が、市内に事業所を置いて業務委託によらない事業を始める場合も創業です。事業承継は、事業を営んだことのない個人が、市内の事業や会社を引き継ぐことです。
創業塾は、市の創業支援事業計画に載っている、伊豆の国市商工会の講座です。市のページによると、原則として講座の全コマと個別相談を修了することが条件です。令和8年度は8月26日から28日の全3回で、受講料は無料、定員は先着30名でした。個別相談会は、講座に参加した人だけが申し込めます。次の開催は、商工会の案内で確かめてください。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 創業塾を受けていない
- ✕ すでに別の事業をしている
- ✕ 会社勤めのまま副業で始める
- ✕ 創業から1年を過ぎている
- ✕ フランチャイズ契約の事業
- ✕ 過去にこの補助金を受けた
事業を営んだことがない人だけが対象です。市の手続きマニュアルのよくある質問には、次の答えがあります。
- 事業をしながら別の事業を始める人は、対象になりません。個人事業主が法人化する場合も、NPO法人などをすでに設立している場合も同じです。
- 平日は会社員で、休日に店を開く人は対象になりません。創業する事業で主に生計を立てる人が対象です。
- 例外は、業務委託契約だけで働いてきた個人事業主(美容師、マッサージなど)が、市内に事業所を置いて始めるときです。
キッチンカーのように固定の店舗がなくても、納税地(開業届で確認されます)が市内なら対象です。
いくら補助される?
対象経費の合計に2分の1をかけた額です。100円未満は切り捨てで、上限は50万円です。
- 経費が100万円のとき:100万円 × 1/2 = 50万円(上限ちょうど)
- 経費が100万円を超えるとき:半額が50万円を超えるので、補助額は上限の50万円
上限の50万円に届くのは、対象経費が100万円以上のときです。100万円に満たなければ、経費の半額がそのまま補助額になります。
消費税の扱いは、事業者によって変わります。要綱では、課税事業者を選ぶ届出をした人は、消費税を除いた額で計算します。仕入れの消費税を控除できる場合の減額ルールもあります。自分がどちらに当たるかは、市の商工課か税理士に聞いてください。
公式資料には、具体的な経費の金額例がありません。この記事では、上限の境目の計算だけを示しています。
何に使える?
対象外になるものを先に見ます。
- 市外にある事業所の購入費、改修工事費、家賃
- 事務所や店舗を住居と兼用する物件の購入費
- 資材置き場や土地の購入費
- 内装・外装、水回り設備を設置する工事費
- 自分で行う改修工事費
- 車両、パソコン、携帯電話、プリンタ、タブレットなど汎用性の高いもの
- 個人間売買やオークションで買ったもの
- 敷金、礼金、光熱費、共益費、管理費、駐車場費
- 司法書士等への申請資料作成費、定款認証手数料、登録免許税、印紙税
- 月額払いのソフトウェア、WordやExcelなど汎用ソフト
- イベント出店の人件費と出店料
- 他の補助金を受けた経費
次に、対象になる経費です。
- 事業所として使う建物の購入費
- 事業所の増改築や改修の費用
- 備品の購入費(税抜1万円以上のもの。飲食店の机・椅子・製氷機など)
- 広告宣伝費(チラシ、店舗看板、ホームページ、SNS広告)
- 法人設立時の登記にかかる経費
- 業務に必要なシステム経費(買い切り版の会計・レジソフトなど)
- 事業所の家賃(交付決定日の翌月から最大6か月)
- リース費用(厨房機器・ショーケースなど。同じく最大6か月)
経費の支払いは、原則として振込です。書かれていない経費は、商工課が個別に判断します。中古の備品は、支払いを証明する書類が手に入れば対象です。パソコンが備品として認められない点は、見落としやすい項目です。車両本体は対象外ですが、手続きマニュアルは、車両の改装費や厨房機器などの備品購入費、広告宣伝費は対象だと答えています。
申請の流れ
- 創業塾を受ける(事業者→伊豆の国市商工会。個別相談を含む)
- 事前に相談する(事業者→商工会か市の商工課。交付決定の前に動くため、早めに)
- 交付申請をする(事業者→商工課。事業を始める1か月以上前が目安)
- 交付決定を待つ(市→事業者。決定の通知が届いてから発注・購入する)
- 経費を支払い、実績報告を出す(事業者→商工課。支払完了から30日以内か、翌年度4月10日のどちらか早い日まで)
- 交付確定の通知を受け、請求書を出す(事業者→商工課。通知から10日以内)
- 約1年後に状況報告を出す(事業者→商工課。交付申請の受付日が属する年度の翌年度末日まで)
請求書を出してから1か月以内に、口座へ振り込む予定です。改修工事は、実績報告で施工前後の写真が要ります。工事の前に撮影しておいてください。
必要な書類
交付申請のときに出す書類です。
準備できた 0 / 7
事業計画書は、金融機関に出す創業計画書で代えられると様式に書かれています。開業届の写しは、すでに創業している場合に要ります。法人なら、会社の設立年月日が分かる書類です。営業許可証や資格の証明書の写しは、必要な業種だけ出します。業務委託契約から独立した人は、契約書の写しも要ります。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に支払った:決定前に支払済みの経費は、補助対象になりません。見積りの取得は決定前でもできますが、契約・発注・支払いは決定後です。
- 事業を続けられなかった:交付確定日から1年以上、市内で事業を続けることが条件です。続けられない事情があれば、状況報告書で市に伝えます。
- 無断で内容を変えた:事業内容の変更、経費の20%を超える変更、事業の中止は、事前に市長の承認が要ります。
事業を続けられなかった場合の返還について、要綱に書かれているのは、偽りなどの不正があったときの返還だけです。1年未満でやめたときの扱いは、公式資料に記載がありません。商工課に確かめてください。
要綱が新しくなった点
チラシには「令和8年4月1日から要綱が新しくなります」と書かれています。要綱は令和8年3月27日にも改正されています。以前の年度の条件を載せた情報は、そのまま当てはまらないことがあります。申請の前に、現行の要綱の本文を読んでください。
よくある質問
創業塾を受けていなくても申請できますか?
申請できません。要綱は、伊豆の国市創業支援等事業計画に載っている「伊豆の国創業塾」を修了していることを、補助対象者の要件の1つにしています。個別相談を含む講座で、伊豆の国市商工会が開きます。開催の回数は限られているため、創業の予定が決まったら、商工会に次の開催時期を早めに聞いてください。
創業してから時間がたっています。申請できますか?
交付申請書の受付日から数えて、前の1年以内に創業した人が対象です。1年を過ぎていると申請できません。まだ創業していない場合は、実績報告書を出す日までに創業することが条件になります。創業の日は、開業届や会社の設立年月日で確認されます。日付が1年の境目に近い場合は、早めに商工課へ相談してください。
事業承継でも使えますか?
使えます。事業承継とは、事業を営んだことのない個人が、市内の事業や会社を引き継ぐことです。創業と同じく、承継から申請時点で1年以内であることと、創業塾の修了が要ります。承継した人の確認には、開業届の写しか、会社の代表者が変わったことが分かる公的な書類を出します。
過去にこの補助金を受けたことがあります。もう一度申請できますか?
できません。「これまでに、この補助金の交付を受けていないこと」が要件です。1人につき1回までの制度と読めます。新しい事業を始める場合でも、同じ人が再び申請することは認められていません。公式資料に例外の記載はないため、別の事業で使えるかを知りたいときは、商工課に事情を伝えて聞いてください。
パソコンやレジは補助対象になりますか?
パソコン、携帯電話、プリンタ、タブレットなどは対象外です。汎用性が高く、使い道が本事業に必要なものと特定できないためです。一方、会計システムやレジシステムの買い切り版ソフトウェアは対象です。月額払いのソフトウェアと、WordやExcelなどの汎用ソフトは対象外になります。判断に迷う物品は、買う前に商工課へ聞いてください。
家賃や敷金は補助されますか?
家賃は、交付決定日の翌月から最大6か月分が対象です。事業所を住居と兼ねる建物は対象外ですが、1階と2階のように、事業所部分を明確に区別できれば、その部分だけが対象になります。敷金、礼金、光熱費、共益費、管理費、駐車場費は対象外です。リース費用も同じく、決定日の翌月から最大6か月分です。
交付決定の前に店舗を契約しても大丈夫ですか?
契約を急ぐと対象外になるおそれがあります。手続きマニュアルは、創業に伴う事業全般に着手する前に交付申請書を出し、交付決定を受ける必要があると説明しています。賃貸契約のほか、改装業者との契約、備品の購入、広告の契約の前にも、申請書を出してください。申請の前に事務所の賃貸借契約を結んだ場合は、補助の対象外です。家賃の補助も、交付決定日の翌月からの分だけです。
今ほかの事業をしています。新しく別の事業を始める場合は使えますか?
使えません。手続きマニュアルによると、事業を営んだことがないことが条件です。個人事業主が法人化する場合も、NPO法人などをすでに設立している場合も、対象になりません。会社に勤めながら休日に店を開く場合も、創業する事業で主に生計を立てる人が対象なので、対象外です。例外は、業務委託契約だけで働いてきた個人事業主が、市内に事業所を置いて始めるときです。
申請はいつまでにすればいいですか?
申請期間は、4月1日から翌年2月28日までです。土日祝日は受け付けていません。令和8年度分の期限の2月28日は日曜日に当たるため、窓口に出せる最後の日は2月26日の金曜日と読めます。予算の範囲内で補助するので、予算がなくなると早く終わる可能性があります。最終日の扱いは、商工課に確かめてください。
補助金は、いつ振り込まれますか?
実績報告のあと、市が交付確定の通知を出します。通知を受けてから10日以内に請求書を出すと、請求から1か月以内に口座へ振り込まれる予定です。つまり、先に自分で経費を支払う後払いの制度です。着手から入金までの資金は、自分で用意しておく必要があります。入金の時期は、手続きの進み方で変わります。
補助を受けたあとに、やることはありますか?
あります。交付確定日から1年以上、市内で事業を続けることが条件です。約1年後には、状況報告書と、最新の確定申告書類の写しを出します。補助金で買った物は、耐用年数に当たる期間、市の承認なしに目的以外の使用、売却、貸し付けなどをしてはいけません。帳簿と領収書は、年度の終了後5年間保管します。
フランチャイズでの開業は対象になりますか?
対象外です。要綱は、フランチャイズ契約か、これに類する契約に基づく事業を、補助対象者から外しています。公序良俗に反する事業や、使い道が社会通念上不適切な事業も対象外です。ほかに、市長が不適当と認める事業も外れます。契約の形が似ているときは、申請の前に商工課へ契約の内容を見せて聞いてください。
問い合わせ先はどこですか?
補助金については、伊豆の国市の商工課(電話 055-948-1415)です。創業塾については、伊豆の国市商工会の本所(電話 055-949-3090)に聞けます。市のページには手続きマニュアルもあり、様式の記入例が載っています。交付決定の前に動いてしまうと取り返しがつかないため、準備を始める前の相談をおすすめします。
