補助金の世界では「交付決定の通知が届く前に契約・着手した経費は対象外」というルールが原則です。ですが、研究開発のスケジュールによっては、交付決定を待っていては間に合わないケースもあります。そうした事情に対応するために設けられているのが「事前着手届出」という仕組みで、この制度もその一つです。
2025年9月24日から10月24日まで受け付けており、すでに終了しています。補助率は通常版と同じく1/2以内でした。
次期エンジンアーキテクチャ技術実証【事前着手届出】(令和7年度)の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人。航空機エンジン関連の技術開発事業者) |
| 制度名 | 令和7年度「脱炭素成長型経済構造移行推進対策費補助金(次期航空機開発等支援事業)」【事前着手届出】次期エンジンアーキテクチャ技術実証 |
| 対象業種 | 脱炭素・省エネに関連する製造業(航空機エンジン関連) |
| 利用目的 | 高効率エンジン開発に向けた要素技術実証(交付決定前の着手を届け出るケース) |
| 対象地域 | 全国 |
| 従業員数 | 規定なし |
| 補助上限額 | 公式ページに記載なし(事務局へお問い合わせください) |
| 補助率 | 1/2以内 |
| 申請受付 | 2025年9月24日〜10月24日(受付終了) |
| 公式サイト | https://www.teitanso.or.jp/jkk2025/engine/ |

「事前着手届出」がなぜ必要なのか
補助金は本来、交付決定前に発注・契約した経費は対象外というルールが徹底されています。着工前申請が必須なのは、補助がなくても実施したはずの取組を補助対象から除くためです。だから「申請前に見積だけ取る」のはセーフでも「契約する」のはアウトになります。
しかし、航空機エンジンの開発は国際的な競争にさらされる分野で、交付決定の通知を待っている間に開発スケジュールが遅れると、事業機会そのものを失いかねないという事情があります。そこで、あらかじめ「この時期から着手します」と事務局に届け出ることで、一定の条件のもとに交付決定前の着手を認める仕組みが用意されています。
通常版との違い
同じ次期エンジンアーキテクチャ技術実証には、事前着手を伴わない通常の公募も別途実施されています。
- 通常版: 交付決定後に着手(原則どおり)
- 事前着手届出版(本記事): 届け出た時期から着手可能。ただし対象になる経費の範囲は限定的
どちらの枠で申請するかによって、事業のスケジュールを組み立てる自由度が変わるため、開発計画がすでに具体的に固まっている事業者ほど、事前着手届出版のメリットを活かしやすいと考えられます。逆に、まだ計画が流動的な段階であれば、通常版で交付決定を待ってから着手する方が、経費の対象範囲をめぐるトラブルを避けやすい可能性があります。
よくある質問
今から申請できますか?
できません。受付は2025年10月24日で終了しています。
事前着手届出をすれば、どの経費でも交付決定前に使えますか?
いいえ。事前着手が認められる範囲は限定的とみられ、無条件にすべての経費が対象になるわけではありません。詳細は公募要領または事務局への確認が必要です。
通常版と事前着手届出版、両方に申請できますか?
同一の技術実証内容について、両方の枠に重複して申請できるかは公式ページから確認できませんでした。事務局への問い合わせをおすすめします。
