原子力発電所の新設・建て替えには、機器や部素材を作る国内の製造基盤(サプライチェーン)が欠かせません。長年の建設停滞で、こうした技術・製造ノウハウを持つ企業は減少しています。次世代革新炉の開発・建設に向けた技術開発・サプライチェーン構築支援事業補助金は、革新軽水炉・小型軽水炉に必要な機器・部素材のサプライチェーンを高度化する取り組みを支援する国の大型事業です。令和7年度補正予算による二次公募はすでに終了しています。
対象は原子力関連の技術開発・製造技術開発・製造実証等に取り組む事業者で、補助率は2分の1、事業規模は上限27億円という大型の枠組みでした。三菱重工業・東芝・日立GEベルノバニュークリアエナジーなど、大手プラントメーカーの採択実績があります。
次世代革新炉技術開発補助金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(原子力関連の技術開発・製造技術開発を行う企業。大手プラントメーカーが中心) |
| 制度名 | 令和7年度補正「次世代革新炉の開発・建設に向けた技術開発・サプライチェーン構築支援事業補助金」【二次公募】 |
| 対象業種 | 建設業、製造業、情報通信業その他原子力関連技術開発を行う事業者 |
| 利用目的 | 革新軽水炉・小型軽水炉に必要な機器・部素材のサプライチェーン高度化に資する研究開発・製造技術開発・製造実証等 |
| 対象地域 | 全国 |
| 従業員数 | 規定なし(公式ページに明記なし。大手プラントメーカーの採択が中心) |
| 補助上限額 | 27億円 |
| 補助率 | 2分の1 |
| 申請受付 | 終了(2026年7月6日まで) |
| 公式サイト | 一般社団法人低炭素投資促進機構「次世代革新炉の開発・建設に向けた技術開発・サプライチェーン構築支援事業補助金」 |

なぜ「サプライチェーン」という言葉が事業名に入っているのか
原子力発電所を1つ建設するには、原子炉本体だけでなく、配管・弁・計測機器など無数の部品・技術が必要です。長期間新設が止まっていた影響で、こうした部品を作れる中小・中堅の製造事業者が減っており、大手メーカーだけでは建設を支えきれない状況にあります。この補助金が「サプライチェーン構築」を名前に含めているのは、原子炉そのものの技術開発だけでなく、それを支える製造基盤全体を底上げする狙いがあるためです。
この事業の主な対象は大手プラントメーカーとその関連企業ですが、部素材の製造技術を持つ中堅・中小企業が、大手メーカーとの共同提案という形で関わる可能性はあります。 自社が原子力関連の部素材・機器製造に強みを持つ場合は、大手メーカーとの連携の可能性を探ることも選択肢になります。
「二次公募」で採択が続いている
公式に確認できる範囲では、この補助金は令和7年度補正予算で二次公募が実施され、三菱重工業・東芝・日立GEベルノバニュークリアエナジーなどの採択が2026年8月に相次いで発表されています。一次公募で終わらず二次公募まで実施されたのは、次世代革新炉の開発が国の重点政策として継続的に予算措置されているためと考えられます。
今から申請できるか
二次公募は2026年7月6日で終了しています。公式に確認できるのはここまでです。 次世代革新炉の開発は、国のエネルギー基本計画に位置づけられた継続的な政策テーマです。次年度以降も同種の公募が実施される可能性は高いと考えられますが、時期・予算規模は現時点で予告されていません。原子力関連の技術開発・製造に携わる事業者は、資源エネルギー庁・低炭素投資促進機構の公式ページを定点で確認することをおすすめします。
よくある質問
今から申請できますか?
できません。令和7年度補正予算による二次公募は2026年7月6日で終了しています。次回の公募有無・時期は、資源エネルギー庁・低炭素投資促進機構の公式ページで確認してください。
中小企業でも申請できますか?
公式ページに明確な規模の下限は記載されていません。ただし採択実績は大手プラントメーカーが中心です。部素材製造に強みを持つ中小企業は、大手メーカーとの共同提案という形での関与を検討する価値があります。
補助率2分の1というのはどの経費区分に適用されますか?
人件費・旅費・機械器具のリース料・消耗品費・外注費など、事業実施に必要な経費が対象とされていますが、区分ごとの詳細な補助率は募集要領原本での確認が必要です。
