「持続化補助金」で検索して出てきたページに申し込めば、創業したばかりの自分でも対象になるのか——結論から言うと、それが〈一般型〉なら対象外の可能性が高いです。持続化補助金には〈一般型〉と〈創業型〉があり、創業して間もない事業者向けに設計されているのは〈創業型〉のほうです。そして創業型を申し込むなら、本当に注意すべき締切は12月15日ではなく12月4日です。理由は後述します。
小規模事業者持続化補助金<創業型>の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主。創業後1年以内、または創業前の事業者) |
| 制度名 | 小規模事業者持続化補助金<創業型>(第4回公募) |
| 対象業種 | 業種不問(商業・サービス業は従業員5人以下、それ以外は20人以下の小規模事業者) |
| 利用目的 | 販路開拓・新商品開発(創業後の持続的な経営に向けた取組) |
| 対象地域 | 全国 |
| 従業員数 | 小規模事業者(商業・サービス業5人以下、それ以外20人以下) |
| 補助上限額 | 200万円(インボイス特例の要件を満たす場合は50万円上乗せで250万円) |
| 補助率 | 3分の2 |
| 申請受付 | 公募要領公開2026年5月27日。申請受付は2026年11月5日(木)〜12月15日(火)17:00。電子申請システムのみで郵送は不可 |
| 公式サイト | https://r6.jizokukahojokin.info/sogyo/ |
図: 持続化補助金<創業型>の全体像。〈一般型〉とは対象者が異なります
第4回のスケジュール。本当の期限は申請締切より前にある
申請締切は2026年12月15日(火)17:00です。しかし、これより先に動くべき期限があります。事業支援計画書(様式4)の発行締切は、2026年12月4日(金)です。様式4は、商工会議所・商工会に事業計画を相談したうえで発行してもらう書類で、これがなければ電子申請そのものができません。
| タイミング | やること |
|---|---|
| 2026年5月27日 | 公募要領を公開 |
| 公募開始後、早めに | 商工会議所・商工会に事業計画を相談する |
| 〜2026年12月4日(金) | 事業支援計画書(様式4)の発行を受ける |
| 〜2026年12月15日(火)17:00 | 電子申請システムで申請(郵送は不可) |
様式4の発行締切(12月4日)を過ぎると、いかなる理由があっても発行を受けられません。申請締切の12月15日だけを見て準備すると、実際には11日前の時点で手続きが詰んでしまいます。商工会議所・商工会の相談枠は締切が近づくほど混み合うため、公募開始後なるべく早く相談を始めるのが安全です。
対象になる/ならないの線引き
| 対象になる | 対象にならない |
|---|---|
| 認定市区町村等が実施する「特定創業支援等事業」の支援を受け、その支援日と開業日がいずれも指定の期間内に収まる創業者 | 特定創業支援等事業の支援を受けていない創業者 |
| 創業後1年以内の小規模事業者(創業後、事業開始前の事業者も対象) | 創業から時間が経ち、要件の期間を過ぎている事業者 |
| 商業・サービス業5人以下、それ以外20人以下の小規模事業者 | 従業員数がこの基準を超える事業者 |
なぜ「特定創業支援等事業の支援」が条件になるのか。創業型は、自治体・商工会議所・商工会などの支援を受けながら計画的に創業した事業者を後押しする設計になっており、支援を受けていない自己流の創業は対象外です。これから創業を考えている方は、開業届を出す前に自治体の創業支援窓口に相談しておくと、あとで創業型の対象要件を満たせなくなるのを防げます。
インボイス特例で50万円上乗せ。ただし条件を1つでも外すと全体が対象外に
補助上限額は基本200万円ですが、要件を満たすと50万円が上乗せされ、250万円になります。この特例(インボイス特例)を受けられるのは、次の2つをどちらも満たす場合です。
- 2023年10月1日以降に創業した事業者であること
- 補助事業の終了時点で「適格請求書発行事業者」の登録を受けていること
インボイス特例を希望して申請したのに、この2つのどちらか1つでも満たせなかった場合、上乗せ分の50万円だけでなく、補助金全体が交付対象外になります。「登録が終了時点までに間に合わなかった」「創業日が2023年10月1日より前だった」といったズレは、特例の一部が減るのではなく、採択そのものが無効になるリスクだと理解しておくべきです。特例を使わない前提(上限200万円)で申請することも選べます。
よくある誤解:〈一般型〉と何が違うのか
同じ「小規模事業者持続化補助金」という名前がついていますが、〈一般型〉と〈創業型〉は対象者がまったく違う別の公募です。
- 一般型(第20回等):業歴を問わず、既存の小規模事業者が対象
- 創業型(第4回):特定創業支援等事業の支援を受けた、創業後1年以内(または創業前)の事業者が対象
なお、商工会議所・商工会が発行する「事業支援計画書(様式4)」は一般型・創業型のどちらでも必要な書類です。「創業型だから様式4は要らない」という誤解が起きやすいので、どちらの型で申請する場合も早めに商工会議所・商工会へ相談してください。
同じタイミングで両方の公募が動いていることがあり、締切が近い時期に重なる場合もあります。 創業したばかりで一般型に申し込もうとしている場合、そもそも創業型のほうが対象になっていないか、先に確認することをおすすめします。両方に同時に申請することはできません。
よくある質問
Q. 補助上限額はいくらですか?
基本は200万円です。インボイス特例の要件(2023年10月1日以降の創業、補助事業終了時点での適格請求書発行事業者登録)を両方満たす場合は50万円上乗せされ、250万円になります。
Q. 開業前でも申請できますか?
特定創業支援等事業の支援を受けていれば、事業開始前の事業者も対象に含まれる制度です。詳細な要件は公募要領でご確認ください。
Q. 一般型と創業型のどちらが自分に合うか分かりません
創業後1年以内(または創業前)で、自治体等の特定創業支援等事業の支援を受けているなら創業型が候補になります。それ以外の既存事業者は一般型を確認してください。迷う場合は商工会議所・商工会の窓口へ相談するのが確実です。
