震災から時間が経つほど、「今さら補助金の話をしていいのか」とためらう事業者は少なくありません。ですが、事業を立て直す工事や設備の入れ替えは、震災直後よりむしろ落ち着いてからの方が資金がかかることもあります。
小規模事業者持続化補助金<一般型 災害支援枠(令和6年能登半島地震等)>の9次公募(商工会議所地区)は、2026年1月23日から3月31日まで受け付けていましたが、すでに受付を終了しています。対象は珠洲市・輪島市・能登町・穴水町・七尾市・志賀町の6市町で、能登半島地震または能登豪雨による直接被害を受けた小規模事業者です。補助上限は200万円、補助率は2/3(一定要件を満たす場合は定額)でした。
この記事では、9次公募の内容を振り返りつつ、今から申請したい事業者がまず確認すべき「10次公募」の条件を整理します。
小規模事業者持続化補助金<災害支援枠>9次公募の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主) |
| 制度名 | 小規模事業者持続化補助金<一般型 災害支援枠(令和6年能登半島地震等)>9次公募【商工会議所地区】 |
| 対象業種 | 全業種(小規模事業者の定義に該当する事業者) |
| 利用目的 | 災害からの事業再建(販路開拓・業務効率化の取組) |
| 対象地域 | 石川県(珠洲市・輪島市・能登町・穴水町・七尾市・志賀町) |
| 従業員数 | 商業・サービス業は5人以下、それ以外は20人以下(小規模事業者の定義。詳細は下記) |
| 補助上限額 | 200万円 |
| 補助率 | 2/3(賃金引上げ等の要件を満たす場合は定額) |
| 申請受付 | 2026年1月23日〜3月31日(受付終了) |
| 公式サイト | https://www.jizokukanb.com/jizokuka_r6h/saigai/ |

商工会議所地区と商工会地区の違い
この補助金は、事務局が2つに分かれています。事業所の所在地が商工会議所の管轄なら「商工会議所地区」、商工会の管轄なら「商工会地区」の事務局に申請します。
管轄が分からない場合、間違った窓口に問い合わせても案内してもらえるので、まずは近い方に連絡してみるという手もあります。ただし提出先を誤ると受理されないため、申請前に必ず自分の事業所がどちらの地区かを確認することが欠かせません。
誰が対象になるのか
対象は、以下の両方を満たす事業者です。
- 石川県の能登3市3町(珠洲市・輪島市・能登町・穴水町・七尾市・志賀町)に所在し、令和6年能登半島地震または令和6年能登豪雨で直接的な被害を受けたこと
- 中小企業基本法上の「小規模事業者」に該当すること(商業・サービス業は常時使用する従業員5人以下、それ以外の業種は20人以下)
「直接的な被害」は罹災証明書などで確認されます。間接的な影響(観光客の減少など)だけでは対象外になるケースがあるため、この線引きは公募要領で必ず確認する必要があります。
いくら戻るのか
補助上限は200万円、補助率は2/3です。たとえば150万円の店舗改修費用をかけた場合、そのうち100万円が補助されます。賃金引上げなどの加点要件を満たすと、補助率が定額(実質10/10に近い扱い)になる特例が設けられていました。特例の詳細は回次ごとに変わるため、次回公募が出た時点であらためて公募要領を確認するのが安全です。
9次公募でつまずきやすかった順番
被災地の事業者からよく聞かれるのは、「先に工事を発注してしまってから申請できないか」という相談です。持続化補助金は交付決定の通知が届く前に契約・発注した経費は対象外になります。見積もりを取るだけなら問題ありませんが、契約書にサインした時点でアウトです。急いで直したい気持ちは分かりますが、交付決定前に発注した工事費は補助対象から外れるという点は、被災地の特例枠でも変わりません。
今から動くなら10次公募を確認する
9次公募はすでに終了していますが、10次公募が2026年7月27日から受付開始されています。ただし10次公募は「特別な事由により9次公募までに補助事業を実施できなかった事業者」に限られる、より狭い対象です。9次公募で不採択だった、あるいはまだ申請していない事業者は、まず商工会議所地区の事務局(電話番号は事務局ページに掲載)に、自分が10次公募の対象になるか確認するところから始めるという手があります。
よくある質問
9次公募に今から申請できますか?
できません。受付は2026年3月31日で終了しています。現在は10次公募(2026年7月27日受付開始)が動いていますが、対象は「特別な事由で9次公募までに事業を実施できなかった事業者」に限られます。
商工会議所地区と商工会地区、どちらに申請すればいいですか?
事業所の所在地の管轄で決まります。分からない場合はどちらかの事務局に問い合わせれば案内してもらえます。
能登3市3町以外の石川県内の事業者は対象になりますか?
9次公募は珠洲市・輪島市・能登町・穴水町・七尾市・志賀町の6市町に限定されています。それ以外の地域の事業者は、通常枠の小規模事業者持続化補助金の対象になる可能性があります。
