従業員の奨学金を会社が代わりに返すと、その半額を鹿児島市が補助します。上限は1人あたり年9万円(就職後4年目からは年6万円)で、対象になる奨学金は日本学生支援機構(JASSO)が貸与したものだけです。
申請は資格選定と交付申請の2段階に分かれ、期間が離れています。資格選定は2026年11月30日まで、交付申請は2027年1月4日からです。
鹿児島市 奨学金代理返還支援補助金の要点まとめ
正式名:鹿児島市奨学金代理返還支援補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- 業種の指定なし(中小企業事業主)
- 利用目的
- 従業員の奨学金代理返還の負担軽減(人材の確保・定着)
- 対象地域
- 鹿児島県鹿児島市(市内に本店または事業所)
- 従業員数
- 業種ごとの中小企業の範囲(資本金か従業員数の一方)
いくら
- 補助上限額
- 1人あたり最大45万円(1〜3年目は年9万円、4〜6年目は年6万円)
- 補助率
- 1/2
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年8月3日〜2027年2月15日(2段階。詳細は本文)
- 事業の完了
- 代理返還の対象期間は2027年3月31日まで
うちの会社は対象になる?
次の6つにすべて当てはまれば、事業者として対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 6
このほか、暴力団等に関与していないこと、日本学生支援機構から提供される情報で返還額を証明できることも要件です。中小企業の範囲は、資本金か従業員数のどちらか一方を満たせば足ります。個人事業主・法人・社団・財団が対象です。
| 業種 | 資本金・出資の総額 | 常時雇用の従業員数 |
|---|---|---|
| 小売業(飲食店を含む) | 5千万円以下 | 50人以下 |
| サービス業 | 5千万円以下 | 100人以下 |
| 卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
| その他の業種 | 3億円以下 | 300人以下 |
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ JASSO以外の奨学金を返している
- ✕ 従業員に手当として渡す形にしている
- ✕ 市外に住む、または市外で働く従業員
- ✕ 正規雇用でない従業員(アルバイトなど)
- ✕ 就職後6年を超えた従業員
従業員の条件は、鹿児島市に住み市内の事業所に正規雇用で勤めていることです。資格選定申請の日に奨学金を返還中で、申請年度の4月1日時点で就職後6年以内(中途採用を含む)である必要もあります。事業主と同居する親族は対象外ですが、勤務の実態や条件が他の従業員と同じなら対象になります。
正規雇用とは、期間の定めのない契約で、通常の労働者と同じ就業規則の待遇が適用されている人のことです。いま雇っている従業員も、条件を満たせば対象です。
いくら戻ってくる?
事業者が代理返還した額の半分です。ただし従業員1人あたり年額に上限があり、就職後1〜3年目は9万円、4〜6年目は6万円です。千円未満は切り捨てになります。6年間とも満額で受けられた場合の合計が45万円(9万円 × 3年 + 6万円 × 3年)になります。
- 1〜3年目の従業員に年18万円を返す:18万円 × 1/2 = 9万円(上限にちょうど届く)
- 1〜3年目の従業員に年12万円を返す:12万円 × 1/2 = 6万円(上限に届かない)
- 4〜6年目の従業員に年20万円を返す:20万円 × 1/2 = 10万円 → 上限の6万円
- 1〜3年目の従業員3人に年20万円ずつ返す:60万円のうち 9万円 × 3人 = 27万円が補助され、実質の負担は33万円
年度の途中から返し始めた場合は、月額の上限が決まっています。1〜3年目なら月7,500円、4〜6年目なら月5,000円です。
- 10月から3月まで月1.5万円ずつ(6か月)返す:9万円 × 1/2 = 4.5万円(月7,500円 × 6か月 = 4.5万円以内)
支援の金額や期間は、事業者が自由に設定できます。全員一律でも、返還額に応じて変えても構いません。
返した額のどこまで補助される?
対象にならないもの
- JASSO以外(民間や自治体独自)の奨学金の返還
- 手当として従業員に支給した金額
- 補助対象期間より前に返した分
対象になるもの
- 事業者がJASSOへ直接、従業員の代わりに返した額(2026年4月1日〜2027年3月31日の分)
補助対象期間は、申請年度の2026年4月1日から2027年3月31日までです。事業者が返す形が条件で、従業員の給与や手当に上乗せして渡す形は、公式のQ&Aで対象外とされています。
申請の流れ
- 代理返還の制度をつくり、公表する(事業者→社内、求人票かHP。就業規則か制度規定を用意する)
- 資格選定申請を出す(事業者→雇用推進課。2026年8月3日〜11月30日)
- 資格選定の通知を受ける(市→事業者。随時。金額はこの通知で決まらない)
- 補助金の交付申請を出す(事業者→雇用推進課。2027年1月4日〜2月15日。毎年度)
- 交付決定を受けて請求する(市→事業者。決定後は通常3週間程度で振込)
資格選定申請は、支援対象者ごとの初回だけです。あとから対象の従業員が増えたら、その人について資格選定を受けます。交付申請は予算が年度ごとのため、毎年出します。
申請はオンライン(LoGoフォーム)が原則で、郵送と持参もできます。2027年1〜3月分の証明は、3月31日までに必ず出します。
必要な書類
準備できた 0 / 17
就労証明書と個人情報の同意書は、支援対象者ごとに要ります。交付申請では、様式第9のほか、代理返還内訳書(交付申請時提出用)、通帳の写しなどが必要です。個人事業主は身分証明書の写しも出します。代理返還の証明は、納入通知書・通帳・日本学生支援機構の専用ページの写しなどです。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 資格選定だけで終わった:交付申請は別の期間で、資格選定された事業者だけが出せます。2027年2月15日を過ぎると間に合いません。
- 従業員が離職した:離職後は補助の対象外です。補助金を受け取ったあとに離職した場合は、離職後の補助額を返すことになります。
- 従業員が市外に出た:市内に住んでいても市外の事業所へ異動すると、対象外です。市内で働いていても市外に引っ越すと、同じく対象外です。
- 変更の届出を出さなかった:資格選定後に内容が変わったら、14日以内を目途に変更届(様式第8)を出します。変更によっては資格を失うことがあります。
- 要件に合わなかった:申請しても必ず支給されるわけではありません。審査で所定の要件を満たした場合だけ支給されます。
- 虚偽の申請をした:交付決定が取り消され、すでに受けた補助金の返還を求められます。
税金と公表について
事業者が返した額は人件費になり、損金に算入できるため、法人税の減額が見込まれると市のQ&Aに書かれています。従業員は、支援を受けた額の所得税が非課税になり得ます。非課税にならない場合の詳細は、国税庁のページか国税庁への確認が必要です。
事業者名・所在地・支援内容は鹿児島市のホームページで公表されます。申請にあたり、公表への同意が要件です。
よくある質問
JASSO以外の奨学金を代理返還した場合も対象になりますか?
対象外です。この補助金で奨学金の貸与団体とされているのは、独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)だけです。民間の奨学金や自治体の奨学金を返している場合は、補助の対象になりません。JASSOに事業者が直接返還している形が対象で、手当として従業員に渡す形も対象外です。
補助を受けられるのは何年間ですか?
支援対象者1人につき最大6年間です。就職後1〜3年目は年9万円、4〜6年目は年6万円が上限で、6年間続けて満額なら1人あたり最大45万円です。年度の途中から返し始めた場合は、月額の上限(1〜3年目は7,500円、4〜6年目は5,000円)で計算します。9万円と6万円の区分は、補助を受けた年数ではなく就職後の年数で決まります。たとえば就職3年目の4月から代理返還を始めると、最初の1年が9万円、その次の年から6万円になるとQ&Aの図に示されています。
資格選定申請と補助金交付申請は同時にできますか?
同時にはできません。先に資格選定申請を出して通知を受け、そのあとで交付申請を出す2段階です。期間も離れていて、資格選定は2026年8月3日から11月30日まで、交付申請は2027年1月4日から2月15日までです。資格選定の通知で交付額が決まるわけではないため、交付申請を忘れないよう日程を控えておきます。
資格選定は毎年出す必要がありますか?
支援対象者ごとの初回だけです。毎年度出すのは交付申請のほうで、予算が年度ごとのため、市の案内にしたがって期間内に出します。対象の従業員が新しく増えたときは、その人について資格選定を申請し、通知を受けます。内容に変更が生じた場合は、14日以内を目途に変更届を出してください。
いま雇っている従業員も対象ですか?
対象です。新しく採用した人だけでなく、いま雇用している従業員も、支援対象者の要件を満たしていれば補助の対象になります。要件は、鹿児島市に住み市内の事業所に正規雇用で勤めていること、申請年度の4月1日時点で就職後6年以内であること、資格選定申請日に奨学金を返還中であることなどです。
求人もホームページもない場合はどうしますか?
制度の導入を、求人情報か自社ホームページで明示することが要件です。求人を出しているなら、ハローワークなどに載せた求人票に制度の導入を書き、その求人票を出します。求人もしていない場合は、市のQ&Aが、誰でも見られるホームページを開設して掲載するよう案内しています。SNSだけの掲載を認めるとは書かれていません。Q&Aは、ハローワークなどの求人票に書くか、ホームページを開設して載せるよう案内しています。
アルバイトやパートも支援対象者になりますか?
なりません。支援対象者は正規雇用者として勤務していることが要件で、アルバイトなどは含まれません。正規雇用者とは、期間の定めのない契約で、通常の労働者と同じ就業規則の賃金や賞与、退職金、休日などの待遇が適用される人のことです。雇用保険被保険者資格取得等確認通知書の写しが必要で、市のQ&Aは、雇用保険に加入していない人は対象にならないと答えています。
事業主の親族を支援対象者にできますか?
事業主と同居している親族は対象外です。ただし、勤務の実態や条件が他の従業員と同様だと認められる場合は対象になります。市のQ&Aは、親族でも別居していて、通常の労働者に適用される就業規則の労働条件で正規雇用として働いている場合を想定していると説明しています。判断は雇用推進課に確かめてください。
支援の金額や期間は自社で決められますか?
決められます。支援内容の金額・期間・条件は事業者が自由に設定できます。全員に一律にするか、返還額によって変えるかも事業者の判断です。ただし事業者名や支援内容は鹿児島市のホームページで公表されます。就業規則に「別途定める」と書いて別紙で詳細を定める場合は、就業規則と別紙の両方を出してください。
従業員が離職したらどうなりますか?
離職した従業員は支援対象者の要件を満たさなくなるため、離職後の分は補助の対象外です。補助金を受け取ったあとに離職した場合は、離職後の補助額を返還します。資格選定の内容に変更が生じたときは、14日以内を目途に変更届(様式第8)を出す決まりです。離職の日付と返還の範囲は、雇用推進課に確かめると確実です。
申請はオンラインでできますか?
オンラインが原則です。電子申請システム(LoGoフォーム)に基本情報を入力し、申請書類をアップロードします。郵送や持参も受け付けています。郵送先は〒892-8677 鹿児島市山下町11番1号の産業局産業振興部雇用推進課で、封筒に「奨学金代理返還支援補助金申請書在中」と書きます。持参は平日の窓口受付時間内です。
問い合わせ先はどこですか?
鹿児島市 産業局産業振興部 雇用推進課です。電話は099-216-1325で、所在地は鹿児島市山下町11番1号のみなと大通り別館5階です。対象になるか迷う場合や、年数の数え方を確かめたい場合は、申請の前に問い合わせると書類の出し直しを防げます。市のQ&Aもあわせて確認してください。
