従業員にトラックの免許を取らせた教習費用のうち、税抜で最大15万円(大型免許の場合)を神奈川県が奨励金として交付します。対象は、登記簿上の本店が県内にあり、事業用貨物自動車を5両以上持つ運送会社です。
免許を取ったあとに申請する事後申請の制度で、郵送のみの受付です。予算の上限に達した日で受付が終わるため、免許を取った従業員がいる会社は早めに書類を集めてください。
神奈川県大型等運転免許取得促進奨励金の要点まとめ
正式名:令和8年度神奈川県大型等運転免許取得促進奨励金
だれが
- 申請者
- 中小貨物自動車運送事業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- 貨物自動車運送事業(一般・特定の許可を持つ事業者)
- 利用目的
- 従業員の大型・中型・準中型・けん引免許の教習費用
- 対象地域
- 神奈川県(登記簿上の本店が県内)
- 従業員数
- 常時使用300人以下(または資本金3億円以下)
いくら
- 補助上限額
- 1人あたり最大15万円(免許の種類で5万〜15万円)
- 補助率
- 定額(免許種別ごとの上限額)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年4月27日〜2027年2月12日(消印有効)
- 事業の完了
- 2027年2月12日までに免許を取り、書類をそろえる
うちの会社は対象になる?
次の条件をすべて満たせば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 6
一般貨物自動車運送事業は、他人の需要に応じて有償でトラックなどで貨物を運ぶ事業です。特定貨物自動車運送事業は、特定の荷主の需要に応じて運ぶ事業です。どちらも貨物自動車運送事業法に基づく許可が要ります。
5両は、事業者全体で持つ事業用貨物自動車の台数です。ほかに、事業を続ける意向があること、県のフォローアップ調査に協力できることも条件です。過去5年間に不正による交付決定の取消しや重大な法令違反がある場合は対象になりません。法人の代表者や役員が暴力団員に当たる場合も対象外で、申請者は県警への照会に同意することになります。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 本店が県外で県内は営業所だけ
- ✕ 従業員が自分で払った教習費
- ✕ 第二種免許や二輪免許の取得
自社製品の配送用にトラックを持つ会社も、一般か特定の貨物運送の許可があれば対象です。許可がなければ対象外になります。
従業員にも条件があります。申請日時点で雇用している人で、教習所に入校する日から申請するまでの間に、県内の事業所で勤務した期間がある人に限ります。
いくらもらえる?
奨励金は、教習所に払った費用(税抜)と、免許の種類ごとの上限額を比べて、低いほうの額です。ほかの公的制度の補助を受けた場合は、その額を費用から引いて比べます。1人あたりの上限は大型で15万円ですが、1事業者あたりの総額の上限はありません。
| 取得した免許 | 1人あたりの上限 |
|---|---|
| 大型一種(従前の免許が中型一種・二種以外) | 15万円 |
| 大型一種(従前の免許が中型一種・二種) | 12万円 |
| 中型一種 | 9万円 |
| けん引(第一種) | 8万円 |
| 準中型 | 5万円 |
大型免許を取ったときの計算例です。県の手引きの例(教習費用27万円・税抜)をもとに計算します。
- 費用が上限に届く例:27万円(税抜)− 0円 = 27万円 → 上限の15万円
- 他の補助を受けた例:27万円 − 他団体の補助14.8万円 = 12.2万円 → 12.2万円を交付
- 複数人の例:大型免許を2人が取り、2人とも教習費用が15万円以上なら 15万円 × 2人 = 30万円
教習費用が上限額より安いときは、費用の額がそのまま交付額です。教育訓練給付金も、ほかの公的制度からの補助に数えます。給付を受けた分は、費用から引いて計算してください。
上限は、取る免許と、すでに持っている免許(従前の免許)の組み合わせで決まります。県の申請の手引き3ページの表は次のとおりです(単位は円。「-」は金額が入っていない組み合わせ、空欄は表の空欄です)。
| 従前の免許 | 大型 | 中型 | 準中型 | けん引 |
|---|---|---|---|---|
| 免許なし・二輪車免許のみ | - | - | 5万 | 空欄 |
| 大特(カタピラ限定) | 15万 | 9万 | 5万 | 空欄 |
| 大特一種・二種 | 15万 | 9万 | 5万 | 8万 |
| 普通・普通二種・準中型5t限定 | 15万 | 9万 | 5万 | 8万 |
| 準中型 | 15万 | 9万 | - | 8万 |
| 中型8t限定(ATを含む) | 15万 | 9万 | - | 8万 |
| 中型一種・二種 | 12万 | - | - | 8万 |
| 大型一種・二種 | - | - | - | 8万 |
「-」や空欄の組み合わせで申請できるかは、手引きに説明がありません。該当する従業員がいるときは、入校の前に事務局へ確かめてください。
何に使える?
対象にならないもの
- 消費税と地方消費税の相当額
- 従業員自身が負担した費用
- 免許交付手数料と仮免許の手続き費用
- 特例講習だけを受けたときの費用
- 銀行への振込手数料と当日のキャンセル料
- 合宿で取ったときの食費と宿泊費
対象になるもの
- 新しく免許を取るために、自動車教習所へ払った費用(税抜)
事業者が費用の一部だけを負担したときは、事業者が負担した部分だけが対象です。
合宿で取った場合、領収書に食費の内訳がないことがあります。県は次の順で確かめるよう案内しています。
- 教習所のパンフレットやホームページで内訳を確かめる
- 内訳つきの領収書を出せるか教習所に頼む
- 出せないときは、問い合わせの日時・担当者・内容をメモして領収書と一緒に出す
- それでも分からないときは、同じ教習所で通所で取った場合の費用が分かる資料を添える
合宿と通所の費用を比べて、安いほうを対象経費にします。
申請の流れ
- 従業員が免許を取る(従業員。入校は2025年12月18日以降、取得は2027年2月12日まで)
- 書類をそろえる(事業者。県の案内ページから様式を取り、領収書などと一緒に集める)
- 事務局へ郵送する(事業者→事務局。2027年2月12日の消印まで。持参は受け付けない)
- 審査を受ける(県→事業者。書類に不備があれば補正を求められる)
- 交付決定の通知を受け、振込を受ける(県→事業者)
- 県のフォローアップ調査に答える(事業者→県。2027年度に予定)
提出先は、神奈川県大型等運転免許取得促進奨励金事務局(〒105-8672 東京都港区海岸1-16-1 ニューピア竹芝サウスタワー9F 株式会社阪急交通社内)です。封筒には赤字で「奨励金 申請書類在中」と書きます。
交付決定とは、県が奨励金を出すと決めて通知することです。この制度は免許を取ったあとに申請するため、決定前に着手してはいけないという縛りは案内に出ていません。
必要な書類
準備できた 0 / 12
他の補助を受けている、または受ける予定のときだけ、補助の通知書や申請書の写しが要ります。事業概況報告書は、資本金と従業員数が分かる直近の事業年度のものです。
県内勤務が分かる書類は、雇用保険被保険者資格取得等確認通知書(事業主通知用)の写しなどです。振込先は、金融機関名・支店名・預金種別・口座番号・口座名義(カナ)が全部分かるものを出します。名義は申請する事業者の名義に限ります。
領収書が従業員本人の宛名のときは、従業員から事業者あての領収書の写しも出します。事業者が最終的に費用を負担したことを示すためです。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 入校が2025年12月18日より前:この日以降に自動車教習所へ入校した従業員が対象です。
- 予算の上限に達した:申請金額が予算の上限に達した日で、期限前でも受付が終わります。
- 書類の宛名や内訳が合わない:領収書の宛名が本人のままだったり、合宿の食費が分からなかったりすると、補正を求められます。補正に3週間以内に応じないと、取り下げたものとみなされます。
- 要件を満たしていないと分かった:偽りの申請や、要件に当てはまらないことが分かると、交付が取り消されます。すでに受け取っていれば全額返還です。
県の手引きの冒頭には、不正受給が発覚した場合は交付決定を取り消して全額の返還を求めると書かれています。大型免許で従前の免許を書き間違えると上限が変わるので、免許証で確かめてから書いてください。
よくある質問
本店が県外で、県内に営業所があります。対象ですか?
対象になりません。登記簿上の本店が県内にある法人、または主たる事業所が県内にある個人事業主だけが対象です。県外に本店があって県内に営業所や支店を置いているだけの会社は、営業所の従業員が免許を取っても申請できません。会社の登記簿を見て、本店の所在地が神奈川県かどうかを先に確かめてください。迷うときは事務局(050-5830-7094)に聞くのが確実です。
自社製品を運ぶ自家用のトラックでも対象ですか?
一般貨物自動車運送事業または特定貨物自動車運送事業の許可を取っていれば対象です。県の案内では、トラックを持って自社製品の配送に使っている会社でも、この許可があれば対象事業者になるとされています。許可がなければ対象外です。さらに、事業用貨物自動車を事業者全体で5両以上持つことも条件なので、台数と許可の両方を確かめてから申請してください。
1事業者あたりの上限額はありますか?
ありません。上限は従業員1人につき免許の種類ごとに決まっていて、1事業者の総額に上限はないと県が案内しています。たとえば大型免許を取った人が複数いれば、それぞれが最大15万円です。ただし予算の範囲内で交付するため、申請金額が予算の上限に達した日で受付が終わります。免許を取った人が複数いるときは、まとめて早めに申請してください。
いつ入校した分から対象ですか?
2025年12月18日以降に自動車学校へ入校した従業員が対象です。申請期限の2027年2月12日までに免許を取り、領収書などの書類がそろっている必要があります。入校日が12月17日以前の人は、免許を取った日が期限内でも対象になりません。入校日は教習所の入校証明や領収書で分かるので、申請前に従業員ごとに確かめてください。
合宿で免許を取りました。食費や宿泊費も対象ですか?
食費と宿泊費は対象外です。領収書に内訳がないときは、教習所のパンフレットやホームページで内訳を確かめ、なければ内訳つきの領収書を頼みます。出せないときは、問い合わせの日時・担当者・内容のメモを領収書に添えます。それでも分からなければ、同じ教習所で通所で取った場合の費用が分かる資料を出します。合宿と通所を比べて、安いほうが対象経費です。
領収書が従業員本人の宛名です。対象外ですか?
事業者が最終的に費用を負担したのであれば対象です。教習所が出した本人あての領収書の写しに加えて、従業員から事業者あての領収書の写しも出してください。教育訓練給付金を受ける場合は、領収書が本人あてになることがあります。その場合は、給付金を様式第1の2に「他団体からの補助等」として書きます。給付の額は、対象経費から引いて計算します。
ほかの補助金を受けていても申請できますか?
申請できます。ほかの公的制度から補助金や助成金を受けている場合は、その額を教習所に払った費用から引いた額を基に、奨励金の額を決めます。県の手引きには、27万円の費用に他団体から14.8万円の補助がある例があり、交付額は12.2万円です。教育訓練給付金も同じ扱いです。受ける予定がある段階でも、申請時に通知書や申請書の写しを出します。
交付の対象にならない費用は何ですか?
消費税と地方消費税の相当額、従業員が自分で負担した費用、免許交付手数料、仮免許の手続き費用、特例講習だけの費用が対象外です。ほかに、振込手数料、教習の当日キャンセル料、合宿の食費と宿泊費も入りません。領収書の合計から、これらを除いた額で計算してください。除き忘れると、補正を求められたり、額が下がったりします。
申請の方法と期限は?
郵送だけで受け付けます。持参は受け付けません。期限は2027年2月12日の消印有効です。ただし予算の範囲内で交付するため、期限の前でも申請金額が予算の上限に達した日に受付が終わります。郵便事故の責任は県も事務局も負わないとされているので、控えのコピーを取り、追跡できる方法で送るのが安全です。封筒に「奨励金 申請書類在中」と赤字で書きます。
大型免許の上限が15万円と12万円に分かれるのはなぜですか?
従前に持っていた免許で上限が変わるためです。従前の免許が中型一種・二種のときは12万円、それ以外は15万円です。県は、確認事項の様式で従前の免許を正確に書くよう求めています。中型8t限定の免許を持っていた人は、15万円の欄にチェックする例が手引きにあります。区分を間違えると額が変わるので、免許証で確かめてから書いてください。
奨励金を受けたあとにやることはありますか?
交付を受けたあとは、県が実施するフォローアップ調査への回答が必要です。申請の手引きでは、2027年度に調査を行う予定とされています。調査に協力できることは、事業者の要件にも入っています。また、帳簿と証拠書類は、奨励金を受けた年度の翌年度から5年間保存します。領収書や申請書の控えは、捨てずに保管してください。
従業員が申請時に退職していた場合は?
県の案内に、退職した人の扱いは書かれていませんでした。要件は、申請日時点で雇用している従業員が、入校から申請までの間に県内の事業所で勤務した期間があることです。申請日にすでに退職している人は、この文言に当てはまりません。該当者がいるときは、申請の前に事務局へ問い合わせて、対象になるかを確かめてください。
問い合わせ先はどこですか?
神奈川県大型等運転免許取得促進奨励金事務局(電話 050-5830-7094)です。受付は平日の9時から17時までで、土日祝日と12月29日から1月3日は休みです。要件に当てはまるか迷うとき、書類の書き方が分からないときは、申請の前に聞いておくと出し直しを防げます。県のページに様式の記入例を載せた申請の手引きがあるので、あわせて見てください。
