有機JAS認証の審査料や講習会の受講料は、町がどこまで持ってくれるのか。軽井沢町では、認証を受けた年に払った受講料と手数料の全額(上限20万円)が戻ります。認証を取る前に払う制度ではなく、認証を取って費用を払ったあとに申請する補助金です。
認証を取るために使う堆肥や農薬の購入費は、この補助金では出ません。そちらは別の制度で、後半で線引きします。
軽井沢町 有機JAS認証取得推進事業補助金の要点まとめ
正式名:軽井沢町有機JAS認証取得推進事業補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(有機JAS認証を受ける生産行程管理者)
- 対象業種
- 農業(農産物を生産する方)
- 利用目的
- 有機JAS認証の受講料・手数料の補助
- 対象地域
- 長野県軽井沢町
- 従業員数
- 公式ページに記載なし
いくら
- 補助上限額
- 認証年度20万円/翌年度15万円/翌々年度10万円
- 補助率
- 認証年度10/10/翌年度7.5/10/翌々年度5/10
いつ・どこへ
- 申請受付
- 公式ページに受付期間の記載なし(観光経済課農林振興係へお問い合わせください)
自分は対象になる?
生産行程管理者(農産物を生産する方)で、次の3つに当てはまれば対象です。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 3
町税などの滞納は、個人の場合は同じ世帯の全員が見られます。家族に滞納があれば、自分に滞納がなくても対象外です。水道料金のほか、下水道使用料(農業集落排水施設使用料を含む)も対象です。
次に当たると対象外です。
- ✕ 認証を受けたのが町外のほ場だけ
- ✕ 国や県の別の補助を受けた経費
- ✕ 暴力団員または暴力団関係者
グループで申請する場合の住所の扱いは「町長が別に定めるもの」とされています。公式ページに中身がないため、観光経済課農林振興係に確かめてください。
いくら戻ってくる?
年度ごとに、補助率と上限が下がっていきます。認証を受けた年度を「認証年度」と呼びます。
| 年度 | 対象の経費 | 補助率 | 上限額 |
|---|---|---|---|
| 認証年度 | 受講料と手数料(認証に係るもの) | 10/10 | 20万円 |
| 認証年度の翌年度 | 手数料等(認証事項の確認に係るもの) | 7.5/10 | 15万円 |
| 認証年度の翌々年度 | 手数料等(翌々年度に受けた確認に係るもの) | 5/10 | 10万円 |
認証事項の確認とは、認証を受けたあとの翌年度と翌々年度に受ける、認証を保つための確認のことです。
計算の例です。
- 認証年度に、受講料と審査の手数料で15万円かかった:15万円 × 10/10 = 15万円
- 認証年度に25万円かかった:25万円 × 10/10 = 25万円 → 上限の20万円
- 翌年度の確認に12万円かかった:12万円 × 7.5/10 = 9万円
- 翌年度の確認に24万円かかった:24万円 × 7.5/10 = 18万円 → 上限の15万円
- 翌々年度の確認に8万円かかった:8万円 × 5/10 = 4万円
金額は説明用の仮の数字です。実際の受講料や手数料は認証機関によって違うので、見積もりを取って当てはめてください。補助額に1,000円未満の端数が出たときは切り捨てになります。
何に使える?
対象にならないもの
- 町外のほ場に係る認証・確認の経費
- 国・地方公共団体・公益的団体の他の補助金が出る経費
- 認証を受けるための堆肥・農薬などの購入費(別の制度の対象)
対象になるもの
- 生産工程管理責任者として選んだ人が受ける講習会の受講料(1人分のみ)
- 登録認証機関に払った手数料などのうち、町長が別に定めるもの
登録認証機関とは、有機JAS認証の審査をする、法律上の登録を受けた機関のことです。「町長が別に定めるもの」の中身は、公式ページにも要綱にも書かれていません。認証機関の請求書にある項目が対象に入るかは、申請の前に農林振興係へ確かめるのが確実です。
申請の流れ
- 有機JAS認証を取る(事業者→登録認証機関。受講料・手数料を払う)
- 領収書と内訳の書類をそろえる(事業者。認証機関が出す書類)
- 申請書類を町に出す(事業者→観光経済課農林振興係。様式第1号に必要書類を添える)
- 審査と通知を待つ(軽井沢町→事業者。交付するかどうかの通知が届く)
申請の回数は、1つの認証につき1年度に1回までです。翌年度以降に確認を受けたら、その年度にまた申請します。
必要な書類
準備できた 0 / 5
そのほかに町長が必要と認める書類を求められることがあります。
ここを取り違えると使えない
同じ町には、似た名前のもう1つの補助金があります。申し込む前に取り違えやすいので、並べます。
| 区分 | 取得推進事業(この記事) | 資材支援事業 |
|---|---|---|
| 何に出るか | 認証の受講料・手数料 | 認証資材(堆肥・農薬)の購入費 |
| 補助率 | 10/10から年度ごとに下がる | 対象経費の1/2 |
| 上限 | 20万円(翌年度15万円・翌々年度10万円) | 20万円 |
| 申請のタイミング | 認証を取ったあと | 認証を取る前の人が対象 |
認証を取る前の準備で使う資材代は、取得推進では出ません。逆に、資材支援は認証の審査料には出ません。
資材支援の詳しい条件は、こちらの記事にまとめています。
2つの補助金を同じ年度に両方使えるかは、公式ページにも要綱にも書かれていません。対象経費は重ならないので、併用できる可能性はあります。編集部の判断では、農林振興係に併用の可否を先に確かめておくのが安全です。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 町外のほ場の費用を入れた:対象は町内のほ場に係る経費だけです。町外のほ場の分は計算から外れます。
- ほかの補助と二重取りになった:国や県などの補助金が出る経費は対象になりません。受けた、または受ける予定のものも含みます。
- 滞納が見つかった:町税や水道料金などの滞納があると、世帯の誰か1人でも対象外です。
よくある質問
認証にかかった費用は全額戻りますか?
認証を受けた年度に限り、受講料と手数料などは10分の10、つまり全額が補助の対象です。ただし上限は20万円です。25万円かかった場合の補助は20万円で、5万円は自己負担になります。翌年度以降は補助率が下がり、翌年度は10分の7.5(上限15万円)、翌々年度は10分の5(上限10万円)です。補助額に1,000円未満の端数が出たときは切り捨てになります。
認証を取る前でも申請できますか?
できません。申請書には、認証機関が出した認証を取得していることを証明する書類の写しと、領収書の写しを添える決まりです。認証を取得して費用を払ったあとに出す、事後の申請になります。認証を取る前の準備で使う堆肥や農薬の費用を補助してほしい場合は、同じ町の資材支援事業を見てください。
認証を受けた翌年度以降も補助されますか?
補助されます。認証を受けた年度の翌年度と翌々年度に受ける認証事項の確認の費用が対象です。翌年度は手数料等の10分の7.5(上限15万円)、翌々年度は10分の5(上限10万円)です。翌々年度の次の年度から先については、要綱に定めがありません。長く続けるつもりなら、あらかじめ農林振興係に聞いておくと見通しが立ちます。
町外のほ場でも有機JAS認証を受けていたら対象ですか?
町外のほ場に係る分は対象になりません。補助の対象は、町内のほ場に係る有機JAS認証または認証事項の確認に要した経費です。町内と町外にほ場が分かれている場合は、町内のほ場に係る費用だけを切り分けて申請します。内訳が分かる書類を、認証機関に頼んでおくと申請しやすくなります。
講習会の受講料は何人分まで出ますか?
1人分までです。対象になるのは、認証を受けるために生産工程管理責任者として選んだ人が受ける講習会の受講料で、要綱では「1人に係るものに限る」とされています。家族や従業員を複数人受講させても、2人目以降の受講料は補助の計算に入りません。誰を責任者に選ぶかは、受講前に決めておきましょう。
申請できる回数に決まりはありますか?
1つの有機JAS認証につき、1年度に1回までです。たとえば認証年度に一度申請したら、同じ年度に追加の申請はできません。認証年度、翌年度、翌々年度のそれぞれで申請することは認められています。費用の領収書がそろってから、まとめて1回で出す形になります。
国や県の補助金とあわせて使えますか?
同じ経費については使えません。国、地方公共団体、公益的団体から受けた、または受けようとしている補助金の対象経費は、この補助金の対象から外れます。別の経費であれば、重ならない範囲で使える可能性はあります。国や県の制度を使う予定があるなら、どの経費がどちらの対象になるかを、申請前に農林振興係へ確かめてください。
家族に税金の滞納があると申請できませんか?
個人の場合は、同じ世帯の全員が町税や水道料金、下水道使用料を滞納していないことが条件です。本人が納めていても、世帯の誰かに滞納があれば対象外です。これは要綱の第3条に書かれています。納付の状況に心当たりがあるなら、申請の前に町の窓口で確かめておくのが確実です。
申請の受付期間はいつからいつまでですか?
公式ページと要綱に、受付期間の記載はありません。要綱は令和6年4月1日から施行されていて、年度ごとの申請と読めますが、締切日は確認できませんでした。要綱の第1条に「予算の範囲内」とあるので、年度の終わりに近づくと受け付けられない可能性もあります。費用を払ったら、早めに農林振興係へ連絡するのが安全です。
問い合わせ先はどこですか?
軽井沢町の観光経済課農林振興係です。電話は0267-45-8579、受付は月曜日から金曜日の午前8時30分から午後5時15分で、土日祝日と年末年始は閉庁です。グループでの申請や、請求書の項目が対象に入るかなど、公式ページだけで分からない点は、申請の前に問い合わせておくと書類の出し直しを防げます。
もう1つの補助金(資材支援事業)と何が違いますか?
この補助金は、認証を受けたあとの受講料や手数料に出ます。資材支援事業は、認証を3年以内に取ろうとする人が、ほ場で使う堆肥や農薬などの認証資材を買う費用に出ます。補助率は1/2で上限は20万円です。出る経費と時期が別なので、認証までの準備と認証後の費用で、それぞれ別に使う形になります。
