対象地域が「亀有・西亀有」に限られているのには理由があります。こち亀の舞台である亀有を、商品開発の力で盛り上げるという、この制度の設計思想そのものだからです。
葛飾区の「こち亀商品開発支援事業」は、亀有地域の事業者がこち亀を使った商品を開発・販売する費用を補助します。開発費は補助率4/5、上限30万円。版権使用料は補助率10/10、つまり全額です。
この補助金の概要(早見表)
| 検索項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主) |
| 制度名 | 葛飾区こち亀商品開発支援事業 |
| 対象業種 | 業種指定なし(亀有地域で商品を開発・販売する事業者) |
| 利用目的 | こち亀を活用した商品の開発・販売、版権使用料の負担軽減 |
| 対象地域 | 東京都葛飾区亀有・西亀有地域に限定 |
| 従業員数 | 規定なし |
| 補助上限額 | 開発費30万円、版権費10万円(合計最大40万円) |
| 補助率 | 開発費4/5、版権費10/10 |
| 申請受付 | 令和8年7月21日〜9月25日(消印有効・予算到達で早期終了) |
| 公式サイト | https://www.city.katsushika.lg.jp/business/1000011/1034399/1036625.html |
※この表の項目(対象業種・利用目的・対象地域・従業員数)は、GRANTOSの補助金診断の検索軸に対応しています。
対象になるのは「亀有・西亀有」の事業者だけ
対象は、葛飾区亀有または西亀有に事業所・店舗を持つ団体等に限られます。区内であっても、他の地域の事業者は対象になりません。
なぜここまでエリアを絞るのか。この制度は、亀有公園前派出所という作品の舞台そのものを、まちづくりの資源として使う狙いだからです。商品を売る場所も、亀有地域の実店舗に限定されます。通信販売や区外での販売は対象外です。
版権費が全額補助になる理由
こち亀のようなアニメ作品の権利を使うには、通常、権利者との個別交渉と契約が必要です。中小の事業者にとって、この手続きの負担は小さくありません。
そこで葛飾区は、権利者(集英社・ADKエモーションズ)との契約を区がまとめて行う仕組みにしています。事業者は版権使用料を負担するだけで済み、その全額を区が補助します。契約実務の負担そのものを区が肩代わりしている、と考えると分かりやすい設計です。
開発費と版権費、対象になる経費・ならない経費
補助の対象は「開発費」と「版権費」の2種類に分かれます。
- 開発費(対象):試作費、設備導入費、デザイン費、広告宣伝費
- 版権費(対象):こち亀の版権使用料
- 対象にならない:亀有・西亀有地域外の店舗での販売にかかる費用
- 対象にならない:通信販売・ネット販売のみで完結する商品の費用
対象になるのは、あくまで亀有地域の実店舗で対面販売する商品です。ここが、一般的な商品開発補助金と最も違う点です。
補助額のシミュレーション
開発費30万円をかけて商品を開発した場合、補助率4/5で補助額は24万円。版権使用料が5万円なら、10/10で全額の5万円が補助されます。開発費と版権費を合わせた補助額の上限は、合計で40万円です。
小規模な試作品開発でも、版権費部分は必ず全額補助される点は、他の商品開発補助金にはあまり見られない設計です。
申請の受付期間と、予算切れという実務上のリスク
申請受付は、令和8年7月21日(火)から9月25日(金)まで(消印有効)です。ただし、申請金額が予算額に達した時点で、期間内でも締め切られます。
8月5日には説明会が予定されています。表示上の締切日を待たず、予算がなくなり次第終了する前提で、早めに準備を進めるのが安全です。
似た自治体の商品開発・販路開拓補助金との違い
一般的な自治体の商品開発補助金は、対象経費・対象エリアともに区内全域が対象になることが多く、権利処理の負担も事業者側にあります。この制度は、対象エリアを1地区に絞り、権利処理を区が代行するという、地域限定・版権処理型の珍しい設計です。
対象経費の切り分けや、事前・事後どちらの申請方式かは自治体ごとに大きく異なります。この論点は、GRANTOS公式LINEの登録者限定ページで、自治体の販路開拓・商品開発補助金に共通する注意点としてまとめています。
よくある質問
亀有地域以外に本店がある事業者は申請できますか?
できます。ただし、亀有・西亀有地域に事業所または店舗を持っていることが条件です。本店が別の地域にあっても、亀有地域に店舗があれば対象になります。
商品をネット通販だけで販売する場合も対象になりますか?
なりません。対象になるのは、亀有地域の実店舗で対面販売する商品です。通信販売のみで完結する場合は対象外です。
版権費だけを申請することはできますか?
できます。開発費と版権費は別区分の補助のため、版権費のみの申請も可能です。ただし版権使用にあたっては、区を通じた権利者への申請・承認手続きが必要になります。
自治体の販路開拓・商品開発補助金に共通する対象経費の線引きを、LINE登録者限定ページで解説しています。
