この交付金には、単独では申請できません。先に県の助成金の交付決定を受けていることが、市への申請の前提条件になっています(交付決定とは、採択の後に届く「補助金を出します」という正式な通知のことです。この通知より前に発注・契約した費用は対象外になります)。
県から1人3万円、市から上乗せで1人1万円。二階建てで合計4万円が、賃上げした労働者1人あたりの支援額です。
喜多方市中小企業賃上げ緊急一時支援交付金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主) |
| 制度名 | 喜多方市中小企業賃上げ緊急一時支援交付金 |
| 対象業種 | 業種指定なし |
| 利用目的 | 最低賃金引き上げに対応した労働者の賃上げ支援 |
| 対象地域 | 福島県喜多方市(市内に事業所を有する中小企業) |
| 従業員数 | 中小企業・小規模事業者等(公益法人・協同組合・社会福祉法人・医療法人・個人事業主を含む)(常時使用する従業員が20人以下、商業・サービス業は5人以下) |
| 補助上限額 | 対象労働者数に応じて変動(1人あたり1万円) |
| 補助率 | 定額1万円/対象労働者(県の助成金3万円/人と合わせて計4万円/人) |
| 申請受付 | 令和8年4月13日〜11月30日(予算到達で早期終了あり) |
| 公式サイト | https://www.city.kitakata.fukushima.jp/soshiki/syoukan/60589.html |

なぜ市が単独で交付しないのか
この交付金は、県の「福島県中小企業賃上げ緊急一時支援事業助成金」の交付決定を受けていることが、唯一絶対の前提条件です。市が独自に賃上げの実態を審査するのではなく、県がすでに審査・確認した労働者に、市が上乗せするという設計です。
この二階建ての意図は明確です。最低賃金引き上げの影響を受けた労働者を特定し、賃上げの事実を確認する作業は、すでに県の助成金審査で行われています。市がゼロから同じ審査をやり直すのは非効率です。だから市は、県の審査結果に乗る形で、上乗せ分だけを追加交付する仕組みにしています。県の交付決定を受けていない事業者は、この交付金に申請すること自体ができません。
対象になる賃上げの中身
土台になる県の助成金の要件は次のとおりです。
- 令和7年9月5日から令和8年1月1日までの間に、時給1,018円以下だった労働者を時給1,033円以上に引き上げたこと
- 対象労働者が令和8年2月1日時点で県内事業所に雇用・被保険者として在籍し、雇用を1年間継続する予定であること
- 引き上げ後の賃金支給実績が最低1か月以上あること
この要件を満たして県から交付決定を受けた労働者だけが、市の交付金の対象になります。県の助成金に申請していない労働者を、市の交付金だけで救済することはできません。
申請の順番:県が先、市はあと
この交付金の手続きは、次の順で進みます。
- 福島県の助成金に申請し、交付決定を受ける
- 県の交付決定通知書を受け取る
- 喜多方市へ交付申請(県の交付決定通知書、従業員名簿、雇用の事実を証する書類、税務書類、口座情報を添付)
- 市が審査し、交付決定・交付
県への申請を飛ばして、市にだけ申請することはできません。順番を勘違いして市の窓口に先に相談すると、まず県の助成金の状況を確認するところからやり直しになります。
申請方法は持参のみ。郵送不可
提出先は喜多方市産業部商工観光課(商工業・雇用・創業支援班)。郵送による申請は受け付けていません。直接窓口へ持参する必要があります。オンライン申請や代理提出についての記載もないため、事業主または担当者が窓口に出向く前提の制度です。
申請期間は11月30日まで。ただし予算次第
申請受付期間は令和8年4月13日から11月30日までです。ただし公式ページには「予算額に達し次第早期終了する場合がございます」と明記されています。
表示上の締切は11月末ですが、実質の締切はそれより早く来る可能性があります。県の助成金にすでに交付決定を受けている事業者は、市への申請を後回しにしない方が安全です。
似た賃上げ支援との設計の違い
賃上げを直接後押しする助成金には、国の業務改善助成金のように「賃上げ+設備投資」をセットで支援する制度もあります。喜多方市のこの交付金は、設備投資を伴わず、賃上げの事実だけを条件に定額を上乗せするという、よりシンプルな設計です。
事業計画書や設備投資の見積もりを作り込む必要はありませんが、その分「県の交付決定を受けていること」という手続き上の前提が厳格に効いてきます。
よくある質問
県の助成金に申請していませんが、市の交付金だけ申請できますか?
できません。市の交付金は「福島県中小企業賃上げ緊急一時支援事業助成金」の交付決定を受けていることが前提条件です。まず県の助成金に申請する必要があります。
対象労働者1人あたりいくら受け取れますか?
県の助成金3万円に、市の交付金1万円が上乗せされ、合計4万円になります。市の交付金単体では1人あたり1万円です。
郵送で申請できますか?
できません。喜多方市産業部商工観光課の窓口へ直接持参する必要があります。
