この補助金でいちばん多い失敗は、金額の話ではなく「順番」です。いきなり本格的な製品開発(最大2000万円)に申請しようとしても、まず製品開発支援チームの事前確認を通していないと申請書すら受け付けてもらえません。
「令和8年度高知県戦略的製品開発推進事業費補助金」は、県内の中小企業等(食品製造業を除くものづくり分野)が行う新製品・新技術の開発を、構想・企画の段階から試作・事業化の段階まで支援する制度です。メニューは3段階に分かれ、規模が上がるほど補助率と上限額も上がります。
戦略的製品開発推進事業費補助金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主。県内中小企業等) |
| 制度名 | 高知県戦略的製品開発推進事業費補助金 |
| 対象業種 | ものづくり関連(食品製造業を除く) |
| 利用目的 | 新製品・新技術の開発(構想・企画から試作・事業化まで) |
| 対象地域 | 高知県内 |
| 従業員数 | 規定なし(中小企業等) |
| 補助上限額 | 開発チャレンジ事業100万円/製品開発事業(一般枠)1,000万円/製品開発事業(イノベーション推進枠)2,000万円 |
| 補助率 | 開発チャレンジ・一般枠1/2以内/イノベーション推進枠2/3以内(賃上げ加算枠活用時) |
| 申請受付 | 初回締切終了。以降、開発チャレンジ事業は8・10・12月、製品開発事業は9・12月の各月最終営業日 |
| 公式サイト | 高知県「令和8年度高知県戦略的製品開発推進事業費補助金の公募について」 |

3つのメニューと金額
| メニュー | 補助率 | 補助上限 | 下限 |
|---|---|---|---|
| 開発チャレンジ事業 | 1/2以内 | 100万円 | 10万円 |
| 製品開発事業(一般枠) | 1/2以内 | 1,000万円 | 50万円 |
| 製品開発事業(イノベーション推進枠) | 2/3以内※ | 2,000万円 | 50万円 |
※イノベーション推進枠の2/3は賃上げ加算枠を活用した場合の補助率です。
小さなアイデア段階の試作なら開発チャレンジ事業(上限100万円)、量産に近い本格的な開発フェーズなら製品開発事業へ、というように開発の進み具合に応じてメニューを選ぶ設計になっています。いきなり1,000万円規模の申請を目指すより、まず開発チャレンジ事業で試作品を作り、その結果を踏まえて製品開発事業に進む、という段階的な使い方も可能です。
申請前にやること
どのメニューでも、申請の前に製品開発支援チーム(公益財団法人産業振興センター)の事前確認が必須です。 確認書がないまま申請書を提出しても受理されません。事前確認には一定の日数がかかるため、締切の直前に動き出すと間に合わない可能性があります。
締切のスケジュール
| メニュー | 締切 |
|---|---|
| 開発チャレンジ事業 | 初回5月29日(終了)、以降8月・10月・12月の各月最終営業日 |
| 製品開発事業 | 初回5月29日(終了)、以降7月・9月・12月の各月最終営業日 |
さらに、申請締切の1か月前までに「事業採択申請書」を提出するという手前の期限もあります。この記事を書いている8月時点では、初回・7月分の締切はすでに終わっており、次に狙えるのは開発チャレンジ事業の8月末、製品開発事業の9月末です。逆算すると、事業採択申請書の提出はさらにその1か月前が目安になります。
対象経費
機械装置費、直接人件費、謝金、外注加工費、原材料費、事務費、特許等取得費が対象です。試作機の導入から特許出願の費用まで、開発から権利化までの一連の流れをカバーできる構成になっています。
よくある質問
開発チャレンジ事業と製品開発事業は同時に申請できますか?
開発の段階が異なるメニューのため、まず開発チャレンジ事業で試作・検証を行い、その結果を踏まえて製品開発事業に進むという使い方が想定されています。
食品製造業は対象になりますか?
対象外です。この補助金は食品製造業を除くものづくり分野が対象です。食品関連の開発には別の支援策を確認する必要があります。
イノベーション推進枠の2/3の補助率はどうすれば使えますか?
賃上げ加算枠を活用する場合に適用される補助率です。通常の製品開発事業(一般枠)の補助率は1/2以内で、上限額も1,000万円までとなります。
