高齢者向けの新商品を開発してから、それを店舗展開するところまで、1つの補助金でカバーできるのか——できます。東京都「高齢者向け新ビジネス創出支援事業」は、「開発・改良フェーズ」と「設備投資フェーズ」の2段階で構成されており、商品開発から実際の設備投資まで一貫して支援対象になります。令和6年度の募集(2024年8月1日〜30日)はすでに終了しています。
この記事では制度の内容を記録として整理し、次回募集に備えて何を確認すべきかをまとめます。
高齢者向け新ビジネス創出支援事業の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主)・都内創業予定者も可 |
| 制度名 | 高齢者向け新ビジネス創出支援事業 |
| 対象業種 | 業種指定なし |
| 利用目的 | 創業・第二創業 |
| 対象地域 | 東京都内 |
| 従業員数 | 中小企業者であること(団体・企業グループも対象) |
| 補助上限額 | 上限750万円 |
| 補助率 | 3分の2以内 |
| 申請受付 | 令和6年度は終了(8月1日〜30日) |
| 公式サイト | 東京都中小企業振興公社「高齢者向け新ビジネス創出支援事業」 |

2つのフェーズで対象経費が変わる
この事業は一括りの助成金ではなく、フェーズによって使える経費が違います。
- 開発・改良フェーズ:原材料費、機械装置費、委託費、知的財産権費、専門家指導費、人件費、規格認証費、展示会参加費、広告宣伝費など
- 設備投資フェーズ:機械装置、店舗工事費、賃借料、委託費など
開発・改良フェーズは「商品・サービスを形にする段階」、設備投資フェーズは「それを実際に提供する場を整える段階」という役割分担になっています。自社の事業がどちらの段階にあるかによって、申請すべきフェーズと使える経費が変わります。
対象になるもの・ならないものの線引き
| 対象になる | 対象にならない |
|---|---|
| 高齢者市場向けの製品・サービス開発(介護用品、シニア向けサービス等) | 高齢者市場と無関係な一般消費者向け商品開発 |
| 開発段階の原材料費・委託費・専門家指導費 | 開発段階を経ずにいきなり行う大規模な設備投資 |
| 店舗工事費・賃借料(設備投資フェーズ) | 既存店舗の通常の維持管理費 |
「高齢者向け」であることが前提条件であり、一般消費者向けの商品開発をこの制度に当てはめることはできません。事業計画の中で、高齢者市場をどう捉えているかを明確にする必要があります。
よく誤解されるポイント
「新ビジネス創出支援」という名前から、創業したばかりの企業しか使えないと誤解されがちです。 実際には、都内で事業活動を行う既存の中小企業者も対象に含まれます。高齢者市場向けの新商品・新サービスを立ち上げる企業であれば、創業年数を問わず申請できます。
また、対象者には「中小企業団体、企業グループ」も含まれます。単独の事業者だけでなく、複数社が連携して高齢者向け事業に取り組む場合も対象になり得るという点は見落とされやすいところです。
次回募集に備えて準備すること
- 高齢者市場のどの課題を解決する製品・サービスかを明確にした事業計画を用意する
- 開発・改良フェーズと設備投資フェーズ、どちらの段階で申請するか整理する
- 見積書(原材料費・機械装置費など)を早めに取得しておく
よくある質問
開発・改良フェーズと設備投資フェーズは同時に申請できますか?
公式ページの記載では2つのフェーズが分けて説明されていますが、同時申請の可否については募集要項での確認が必要です。
創業間もない企業でも申請できますか?
対象者には「都内創業を計画している個人」も含まれるため、創業前・創業直後の事業者も対象になり得ます。
令和7年度以降の募集はありますか?
公式ページによれば「令和7年度の申請受付は終了しました」とあり、令和7年度も実施されていたことが分かります。次回の実施時期は東京都中小企業振興公社の公式ページで確認してください。
