この補助金で最初に迫ってくるのは、金額よりも締切です。第1回の申請は2026年10月16日(金)必着です。書類がそろっていない事業所は、出したあとでも第2回(12月4日必着)に回されることがあります。
令和8年熊本地震で被災した介護サービス事業所・施設(熊本市を除く県内)が事業再開のために備品や車両を買い直す費用を、熊本県が10/10で補助します。上限は1施設あたり600万円で、下限はありません。被害の写真が無い備品は対象外なので、まず写真が残っているかを確かめます。
熊本地震 介護事業所等<設備>災害復旧補助金の要点まとめ
正式名:令和8年熊本地震に係る社会福祉施設等<設備>災害復旧補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(被災した介護サービス事業所・施設の運営者)
- 対象業種
- 訪問・通所・入所などの介護サービス事業所・施設
- 利用目的
- 被災した事業所の事業再開に要する備品・車両などの購入
- 対象地域
- 熊本県内(熊本市を除く)
- 従業員数
- 規定なし
いくら
- 補助上限額
- 600万円(1施設あたり・下限なし)
- 補助率
- 定額(全額支給)(上限額未満に限る)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 第1回2026年10月16日・第2回2026年12月4日(必着)
うちの事業所は対象になる?
次の5つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
介護サービス等の事業所・施設には、訪問介護・通所介護・特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・地域包括支援センターなどが当たります。地震の前から持っていたことは、台帳などで示します。
次のどれかに当たると、この補助金では対象外です。
- ✕ 熊本市内の事業所(窓口は熊本市)
- ✕ 再出発支援補助金を申請する事業所
- ✕ 要件を満たさない有料老人ホーム
再出発支援補助金は、県の「くまもと事業者再出発支援補助金」のことです。有料老人ホームは、平成28年熊本地震の発生日(2016年4月14日)以前から運営しているか、要介護3以上などの方の入所を認めている場合に限って対象になります。
いくら戻ってくる?
事業再開に必要だった費用の全額が出ます。上限は1施設あたり600万円で、下限はありません。保険金などの収入があれば、その分は差し引きます(社会福祉法人の寄付金収入は差し引きません)。
- 訪問介護事業所がパソコンと事務機器を買い直す:45万円 × 10/10 = 45万円
- 通所介護事業所が送迎車両を買い直し、保険金が30万円出ていた:(120万円 - 30万円)× 10/10 = 90万円
- 複数の備品を一度に買い直す:800万円 × 10/10 = 800万円 → 上限の600万円
申請額は、上限を下回るときは千円未満を切り捨てた額で書きます。被災した施設が複数あるときは、事業所ごとに内訳書を作ります。
下限が無いので、パソコン1台でも申請できます。「少額だから見送る」という判断は、制度のうえでは必要ありません。
何に使える?
対象にならないもの
- 建物の復旧費(今回の補助は設備だけ)
- 土地・既存建物の買収、土地の整地
- 敷金・保証金など、のちに貸主から戻る費用
- 国のほかの補助金・交付金の対象になる事業
- 介護サービスの提供に役立たないもの
- 福祉用具貸与の備品のうち、貸与が介護保険の給付の対象になるもの
- 地震の復旧と認められないもの(効率的なサービス提供に役立つ備品は除く)
対象になるもの
- 事業所の車両(訪問用・送迎用・移送用)
- パソコン・デスク・コピー機・キャビネットなどの事務用品と事務機器
- 事業所を借り上げるときの礼金と事務手数料
- 井戸の原形復旧費(施設の災害復旧費の対象にならないものに限る)、水循環型シャワーの導入費
- 水道の配管の加圧試験(配管の修繕が不要だったときは、この設備補助の対象)
- そのほか、事業再開に必要な初度経費
車のリース費用は対象になりますが、当該年度分だけで、後の年度に続く分は対象外です。復旧は原形復旧が原則ですが、介護サービスの確保に役立つなら同型同種でなくてもよく、中古品も差し支えありません。効用が増すものは認められない見込みだと、説明会で示されています。個々の備品が対象かどうかは、国への確認が要るため、説明会では回答が控えられています。
対象の費目は、需用費・旅費・賃金・役務費・委託料・使用料及び賃借料(土地・建物を除く)・備品購入費です。役務費や委託料を申請するときは、なぜその費用が要るのかが分かる被害写真と証明書を付けます。
建物の復旧費は、この補助金の対象外です。建物本体の復旧は別の補助の話になります。建物の補助は【熊本県】社会福祉施設等災害復旧費国庫補助金の申請のコツで扱っています。
どう申請する?
- 被害の写真と台帳を集める(事業所→自施設の記録。備品ごとに近景と遠景)
- 見積書を取る(事業所→業者。1者以上。商品名・品番・数量・単価・合計が分かる内訳つき)
- 申請書類を県に出す(事業所→県の高齢者支援課 施設介護班。郵送か持参で2部。第1回は10月16日必着、第2回は12月4日必着)
- 交付決定を受ける(県→事業所。県が国に申請したあとに決まる)
- 実績報告を出す(事業所→県。事業完了から20日以内か2027年3月31日の、早いほう)
- 交付額が確定し、支払われる(県→事業所)
県の説明会資料のQ&Aには、「交付申請よりも先に購入や修理を行ってもいいですか」に「問題ありません。しかし、被害写真等の根拠資料を取っておいてください」とあります。急いで買い直した場合も、内訳の分かる見積書・被害写真・備品台帳がそろえば対象になります。
必要な書類
準備できた 0 / 9
交付申請書は別記第1号様式、収支予算書は別記第2号様式、所要額内訳書は別紙1、事業計画書は別紙2です。事業所が被災したことは罹災証明書や被害写真などの例が県のページに挙がっており、備品の被害は廃車証明書・被災証明書などで示します。見積書・見積内訳書は金額の根拠として出します。写真は備品ごとのものに加えて、施設の外観・内観の写真も撮っておくよう県が案内しています。
被災前に備品を持っていた証明には、備品台帳・帳簿などを使います。備品台帳がなければ、固定資産台帳でも構いません。それも無いときは、県に出した補助金の申請書類や被災前の施設行事の写真に備品が写っていれば使えます。写真で壊れ方が分からない備品は、故障証明書か修理不能証明書を備品ごとに付けます。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 被害の写真が無い:写真などで被害を確認できない備品は、補助の対象外です。備品ごとに近景と遠景を、くっきり写ったものでそろえます。
- 書類がそろわないまま第1回に出した:第1回は、書類がすべてそろった事業所だけが対象です。そろっていないと、第2回の申請に回されます。
- ほかの補助と重ねた:県の商工振興金融課が所管する「くまもと事業者再出発支援補助金」を申請する場合は、この補助金は申請できません。
- 第1回の申請漏れを第2回で足した:申請は1事業所につき1回です。第1回で出した事業所の漏れを、第2回で追加する出し方は認められません。
建物の復旧費を設備の見積に混ぜると、その分は除かれます。見積書は設備分と建物分を分けておきます。補助を受けたあとは、補助事業の完了後に消費税の仕入控除税額が確定した場合に県へ報告し、その額を納付します(交付要領第4条第9号)。
よくある質問
熊本市内の事業所は申請できますか?
この補助金の窓口は熊本県で、対象は熊本市を除く県内の市町村にある事業所です。県のページにも「熊本市内の事業所等は熊本市が窓口です」と書かれています。熊本市内の介護サービス事業所・施設は、県ではなく熊本市に直接連絡します。熊本市の制度の内容は、この記事では扱っていません。上限額や期限は市の案内で確かめてください。市外の事業所でも、地震で被災したことが分かる資料(罹災証明書や被害写真など)は要ります。
申請の期限はいつですか?
第1回が2026年10月16日(金)必着、第2回が12月4日(金)必着です。受付は郵送と持参のみで、提出先は熊本県高齢者支援課の施設介護班です。第1回は、申請書類がすべてそろっている事業所が対象です。そろっていない場合は、出したあとでも第2回に回されることがあります。書類の準備に不安があるなら、最初から第2回を目標にしてそろえるほうが無理がありません。
第1回に間に合わなかったらどうなりますか?
第2回(12月4日必着)で申請できます。第1回に出せなかった事業所も、第2回で同じ内容の申請ができます。申請は1事業所につき1申請なので、どちらの回で出すかは書類の準備状況から決めます。ただし第2回の次の受付は、県のページに案内されていません。12月4日を過ぎた場合に追加の募集があるかどうかも、確認できませんでした。写真や台帳の準備に時間がかかりそうな事業所は、第2回に間に合わせる前提で動いたほうが安全です。
建物の被害はどこに相談すればよいですか?
この補助金は設備の復旧だけが対象で、建物の復旧費は対象外です。県の資料にも「建物の復旧費は今回は対象外」と書かれており、土地や既存建物の買収、土地の整地も対象になりません。建物本体の復旧には、社会福祉施設等災害復旧費の国庫補助金など別の制度があります。建物と設備の両方に被害があるときは、見積書を建物分と設備分に分けておき、県の高齢者支援課に両方を相談します。窓口は施設介護班(096-333-2217)です。
保険金が出た場合はどう計算しますか?
総事業費から、保険金その他の収入額を差し引いた額が対象です。社会福祉法人の場合、寄付金収入は差し引く額に含めません。たとえば備品の買い直しに120万円かかって保険金が30万円出ていれば、対象は90万円です。所要額内訳書には保険金額を書く欄があり、保険金がない場合は見積書の合計額と同額を書きます。申請額が上限を下回るときは、千円未満を切り捨てた額を書きます。
下限額はありますか?
ありません。県の説明資料に「下限なし」と書かれています。上限は1施設あたり600万円です。パソコン1台の買い直しでも申請できるので、少額だからと見送る必要はありません。なお、補助金で取得した備品のうち単価30万円以上のものは、交付要領で処分が制限されます。県の承認なしに目的に反して使ったり、譲渡や廃棄をしたりすることはできません。金額の下限とは別の決まりです。
車の買い替え費用は対象になりますか?
事業者が所有する事業所の車両は対象です。県の資料では、訪問用・送迎用・移送用の車両が例に挙がっています。車両を申請するときは、被災した車両の廃車証明書や被災の写真と、被災前から持っていたことを示す書類が必要です。車両ごとに別の根拠資料を付け、一覧表で番号をそろえて整理します。買い直した車両の写真は、実績報告にも添えます。
事業所を借り直す場合の費用は対象になりますか?
借り上げるときの礼金と事務手数料は対象です。一方、敷金や保証金のようにのちに貸主から戻る費用は対象外です。使用料及び賃借料の費目は、土地・建物に要する費用を除く扱いです。地震で使えなくなった事業所の代わりに別の場所を借りて再開する場合は、この区分けが金額に響きます。見積書や契約書の内訳で、戻る費用と戻らない費用を分けて示してください。借り上げの場合も、事業所が被災したことが分かる資料は必要です。
備品台帳がないときはどうしますか?
備品台帳が無いときは、固定資産台帳でも構いません。どちらも無い場合は、県に提出した申請書類(補助金や指定時の書類など)が使えます。被災前の施設行事の写真に、その備品が写っていればそれでも認められます。いずれも備品ごとの提出が必要です。提出する資料には、申請額・被害写真・故障証明書等・台帳・見積書の対応が分かるように、一覧表で別紙の番号を付けます。何を使えるか迷う備品は、申請の前に施設介護班へ相談してください。
被害の写真を撮っていません。申請できますか?
県は、被害時の写真を十分に撮っておくよう案内しています。動画を撮影して、写真として切り出したものでも構いません。写真などで被害を確認できない場合は、補助の対象外です。備品の壊れ方が写真で分からないときは、故障証明書か修理不能証明書を備品ごとに出す決まりがあります。物理的に壊れている備品は、近景と遠景がくっきり写った写真を出します。すでに片づけてしまった備品は、使える資料があるかを施設介護班に相談してください。
実績報告はいつまでに出しますか?
事業が完了した日から20日を過ぎた日か2027年3月31日の、どちらか早い日までです。出す書類は、精算額内訳書・事業実績報告書・収支精算書のほか、領収書や請求書と、買い直した備品の写真などです。事業の完了が年度末に近い場合、期限が短くなります。購入と支払いの日程は、この期限から逆算して決めます。事業が年度内に完了しないときは、繰越承認の申請(別紙3)の様式が県のページに用意されています。
問い合わせ先はどこですか?
熊本県健康福祉部の高齢者支援課 施設介護班(電話096-333-2217)です。質問は、県のページにある質問受付フォームからも出せます。9月30日の説明会の動画(約23分)が県のページで公開されており、申請書の書き方を画面つきで確かめられます。チェックリストや別記様式、別紙の様式も県のページにあります。最新の期限や様式は、県のページで確かめてください。
