京都市の賃上げ環境整備支援事業補助金は、自動食器洗浄機や協働ロボットなど、省力化の設備にかかる費用の2/3(上限200万円)を補助する制度です。新規の事前エントリーは2026年7月17日に終了しました。申込み済みの事業者だけが、2026年12月25日まで交付申請を続けられます。
もらう側には、賃上げの条件が付きます。実績報告のとき、直近1か月の給与支給総額を2025年12月分より1.9%以上増やさないと、補助金は交付されません。次回のエントリーは、2026年10月6日時点で公式サイトに案内がありません。
京都市 賃上げ環境整備支援事業補助金の要点まとめ
正式名:京都市賃上げ環境整備支援事業補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- 業種の指定なし(市内に主たる事業所がある事業者)
- 利用目的
- 省力化・生産性向上のための機械装置・器具備品の導入
- 対象地域
- 京都市内
- 従業員数
- 中小企業者・小規模企業者の範囲内(従業員を雇用していること)
いくら
- 補助上限額
- 一般枠200万円/小規模企業者枠100万円
- 補助率
- 一般枠は対象経費の2/3以内、小規模企業者枠は4/5以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年5月20日〜2026年12月25日(新規エントリー終了)
- 事業の完了
- 交付決定通知日〜2027年1月31日
- 公式サイト
- 京都市「事業者向け支援制度」
自社は対象になる?
次の5つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
主たる事業所は、登記上の本店所在地などで判断されます。事前エントリーの期限は2026年7月17日でした。従業員を雇用していることが前提で、給与支給総額は実績報告のときに2025年12月分と比べます。
次のいずれかに当たると対象外です。
- ✕ 事前エントリーをしていない
- ✕ 大企業かみなし大企業
- ✕ 従業員を雇っていない
- ✕ 必要な許認可を取っていない
- ✕ 性風俗関連特殊営業とそれに類する業種
- ✕ 京都市外に設備を入れる
事前エントリーの新規受付は終了しています。みなし大企業は、大企業が株式の一定割合を持つなどして、中小企業でも対象外になる会社です。専従者だけの場合も、従業員を雇っていない扱いです。
中小企業者の範囲は、要綱が中小企業等経営強化法第2条第1項の定義を使うと定めています。業種ごとの上限は要綱の別表1にあり、法律の定義ではどちらか一方が上限以下なら該当します。製造業・建設業・運輸業などは3億円以下または300人以下、卸売業は1億円以下または100人以下、サービス業は5,000万円以下または100人以下、小売業は5,000万円以下または50人以下です。
小規模企業者は、常時使用する従業員が製造業・その他の業種で20人以下、商業(卸売・小売)とサービス業で5人以下、宿泊業・娯楽業で20人以下の事業者です。
いくらもらえる?
補助額は、消費税を除いた対象経費に補助率を掛けた金額です。小規模企業者は、一般枠と小規模企業者枠を選べます。組合は一般枠だけです。
| 区分 | 補助率 | 上限 | 下限 |
|---|---|---|---|
| 一般枠 | 対象経費の2/3以内 | 200万円 | 50万円 |
| 小規模企業者枠 | 対象経費の4/5以内 | 100万円 | 20万円 |
計算例です。
- 飲食店が自動食器洗浄機と急速冷凍機を入れる(一般枠):240万円 × 2/3 = 160万円
- 小売店が自動釣銭機付POSレジを入れる(小規模企業者枠):100万円 × 4/5 = 80万円
- 製造業が協働ロボットを入れる(一般枠):450万円 × 2/3 = 300万円 → 上限の200万円
- 設備が60万円で済む場合(一般枠):60万円 × 2/3 = 40万円 → 下限の50万円に届かない
小規模企業者は、対象経費が150万円以下なら小規模企業者枠のほうが多く受け取れます。150万円で両方の枠が100万円になり、150万円を超えると一般枠が有利です。たとえば300万円なら、一般枠は200万円、小規模企業者枠は上限の100万円です。
何に使える?
対象にならないもの
- パソコン、タブレット、スマートフォン、一般車両、机・椅子、一般的なエアコンや冷蔵庫など、ほかの業務にも使えるもの
- 生産能力や精度が変わらない、単なる設備の更新
- 光熱水費の削減だけが目的の設備
- 建物の建築・改築、基礎工事や電気配線工事
- 販路開拓費(広報費、イベント費)、中古品、リース、サブスクリプション
- 交付決定通知日より前に発注・契約・購入した経費
対象になるもの
- 機械装置・備品費(省力化・生産性向上に役立つ機械装置や器具備品の購入、製作、改良)
- 導入関連費(その機械装置の運搬、据付、調整、指導)
要綱が挙げる設備の例は、製造業なら自動検品AIカメラや協働ロボット、飲食・宿泊業なら自動食器洗浄機や急速冷凍機、卸売・小売業なら自動釣銭機付POSレジや自動梱包機です。ただし「導入しても何が省力化されるのか」は、専門家の診断士が1回目の派遣で確認します。判断が分かれる設備は、先に事務局へ聞くと確実です。
申請から入金までの流れ
- 事前エントリーを送る(事業者→事務局。新規受付は2026年7月17日で終了)
- 専門家の派遣を受ける(中小企業診断士→事業者。1〜3回、無料。交付申請の前に最低1回)
- 交付申請を出す(事業者→事務局。2026年12月25日17時まで。郵送は同日必着)
- 交付決定の通知を待つ(京都市→事業者。通知より前に発注・契約をした経費は対象外です)
- 設備を発注・納品・支払いする(事業者。通知日から2027年1月31日までに終える)
- 実績報告書兼請求書を出す(事業者→事務局。完了から30日後か2027年2月20日のうち早い日まで)
- 補助金が振り込まれる(京都市→事業者。額の確定後、2週間程度)
交付決定とは、審査を通ったことを知らせる通知のことです。採択とは別で、この通知より前の発注・契約は対象外になります。
必要な書類
準備できた 0 / 9
様式は、特設サイトの「資料のダウンロード」にあります。実績報告書兼請求書は第5号様式です。契約書・納品書・請求書・領収書の写しを出し、賃上げは賃金台帳の写しなどで確認します。支払いは通帳の写しなどで示します。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 給与が1.9%増えなかった:要件に届かないと補助金は交付されません。交付決定後でも取り消され、返還を求められることがあります。
- 交付決定の前に発注した:通知より前に発注や契約をした経費は、補助の対象になりません。
- 2027年1月31日までに終わらなかった:発注、納品、支払いのすべてが、通知日から1月31日までに終わる必要があります。
- 実績報告が遅れた:完了から30日後か2027年2月20日の早い日を過ぎると、補助金が交付されません。
- ほかの補助金と同じ経費を重ねた:同じ設備や経費で、国や自治体の別の補助金を受け取ることはできません。
よくある質問
今から新しく申し込めますか?
新規の事前エントリーは、2026年7月17日で受付が終わりました。7月8日には、申請額が予算の上限に近づいているとの案内も出ていました。次回の案内は、2026年10月6日時点で公式サイトにありません。再開の予定は、事務局(0570-075-820、平日9時〜12時・13時〜17時)に確かめてください。
事前エントリー済みの場合、いつまでに交付申請しますか?
2026年12月25日17時までです。郵送の場合は同日の必着になります。交付申請の前に、中小企業診断士の派遣を最低1回受けておく必要があります。申請後に審査があり、不備の確認を含めて10営業日程度かかるのが目安です。要綱は、申請が届いてから20日以内に交付を決定すると定めています。交付決定の通知を受け取るまでは、発注も契約もしないでください。
小規模企業者は、どちらの枠を選べばよいですか?
対象経費の額で決まります。小規模企業者枠は補助率4/5で上限100万円、一般枠は2/3で上限200万円です。対象経費が150万円以下なら、小規模企業者枠のほうが多く受け取れます。150万円を超えると一般枠が有利で、300万円なら一般枠は200万円、小規模企業者枠は100万円です。個人事業主も小規模企業者枠を選べます。
賃上げ1.9%は、どう計算しますか?
実績報告のとき、直近1か月分の給与支給総額を、2025年12月分と比べます。比べるのは、2つの月に在籍した同一の従業員で、役員報酬は含みません。会社全体で比較し、基本給の増加で確認します。時給や日給の人は、直近の時給や日給で、2025年12月と同じ時間・日数を働いたものとして計算します。
賞与や手当を増やすだけでは、要件を満たせませんか?
満たせない可能性が高いです。FAQでは、賞与や時間外手当などの各種手当を除き、給与は基本給の増加で確認するとしています。所定内給与の手当も、原則は基本給のみで計算します。専従者の給与だけでは対象にならず、ほかに従業員を雇っている必要があります。
賃上げは、いつ行えばよいですか?
実績報告の直前の月と、2025年12月を比べます。2026年1月に上げても、事業が終わる直前に上げても、いつ上げたかは問われません。2026年1月以降に退職した従業員は、賃金増減表に書く必要がありません。採用や雇用形態の変更があった人は、原則として比較の対象外です。
エアコンや冷蔵庫は対象になりますか?
一般的な汎用性の高い設備は対象外です。業務用でも、光熱費の削減だけが目的の場合は原則として対象になりません。トイレの購入や、床・壁の張り替え、会議室の設置も対象外です。要綱の設備の例には、自動食器洗浄機、急速冷凍機、スチームコンベクションオーブンなどが挙がっています。
ソフトウェアやクラウドは対象になりますか?
ソフトウェア単体やクラウドの構築は対象外です。対象は機械設備なので、機械と一体で省力化を実現するかが判断の分かれ目になります。お客さんに見てもらう商品説明のコンテンツの作成費も、販路開拓費にあたるため対象外です。迷う場合は、診断士の派遣のときか事務局に、導入予定の設備を見せて確認してください。
中古品やリースは使えますか?
中古品は対象外で、リースやサブスクリプション契約も原則として対象外です。消費税も補助の対象に入りません。設備の設置工事費は、導入に必要不可欠と認められるものが対象になる場合があります。要綱では、機械の運搬、据付、調整は対象で、基礎工事や電気配線工事は対象外です。
市外の支店や、本社が市外の場合は?
京都市外に導入する設備は対象外です。補助対象は「主たる事業所」が京都市内にある事業者で、登記上の本店所在地や税務上の事業所所在地で判断されます。本社が市外でも、代表者や管理部門が京都市内のオフィスに常駐し、主要な業務が行われていれば対象になります。
診断士の派遣では、何を相談できますか?
一般社団法人京都府中小企業診断協会の中小企業診断士が来ます。設備投資計画の整理、生産性向上と賃上げの考え方、申請書づくりの助言のほか、事業運営の悩みも相談できます。1事業者あたり3回までで、1回目は対面が原則です。補助金に関する相談を交付申請の前に1回受け、あとの2回を別の相談に使うこともできます。
補助金はいつ入りますか?
事業が終わってからの後払いです。実績報告書を出すと審査があり、交付額が確定したあと、通知が届きます。確定通知にもとづいて請求し、おおよそ2週間程度で京都市から指定口座に振り込まれます。設備の代金は、先に自己資金などで支払う必要があります。
