休廃止鉱山からの鉱害を防ぐ工事に、国の補助金が使えます。対象は事業者個人ではなく、地方公共団体や坑廃水処理事業者など、鉱害防止工事を実際に行う立場の団体・事業者です。
令和7年度補正予算では、災害の激甚化・頻発化を踏まえ、坑廃水処理施設の補修や、災害時にも処理を止めない非常用設備の整備が対象になりました。この記事では東北支部(東北6県)管内の制度を解説します。
休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(地方公共団体・坑廃水処理事業者・指定鉱害防止事業組合等) |
| 制度名 | 休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金(令和7年度補正・東北支部) |
| 対象業種 | 指定なし(鉱害防止工事・坑廃水処理を行う団体・事業者が対象) |
| 利用目的 | 鉱害防止工事、坑廃水処理施設の補修工事、非常用発電機・燃料タンク・貯水槽など災害対応設備の設置 |
| 対象地域 | 東北6県(青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島)内の休廃止鉱山 |
| 従業員数 | 規定なし(地方公共団体・事業組合等が申請主体のため) |
| 補助上限額 | 公式ページに個別事業者への上限額の記載なし。東北支部管内の令和7年度補正予算の総額は約11.2億円(お問い合わせ先:経済産業省 鉱山・火薬類監理官付) |
| 補助率 | 公式ページに記載なし(鉱山・火薬類監理官付へお問い合わせください) |
| 申請受付 | 令和7年度補正第1回公募(災害対策分)は2025年12月17日〜2026年1月16日で終了済み。次回公募は未定 |
| 公式サイト | 経済産業省「休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金(令和7年度補正第1回公募 災害対策分)」 |
図: 休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金(東北支部)の全体像。詳しくは本文で解説します
誰が対象になる制度か
休廃止鉱山とは、採掘をやめた鉱山のことです。放置すると坑内水が周辺の川や土壌を汚染することがあります。本来は鉱山を経営していた事業者が鉱害防止の責任を負いますが、その事業者が倒産等でいなくなっている(償還義務者が無資力または不存在の)鉱山が対象になります。
そのため申請者は、鉱山の跡地を管理する立場になった地方公共団体や、坑廃水処理を実際に行う事業者(関係地方公共団体の認定が必要)、指定鉱害防止事業組合などです。一般の中小企業が自社の設備投資として使う補助金ではありません。
令和7年度補正で対象になった工事
令和7年度補正予算では、自然災害の激甚化・頻発化を踏まえた「災害対策分」として公募が行われました。対象になったのは、鉱害防止工事や坑廃水処理設備の補修工事に加えて、台風などで停電・道路寸断が起きても坑廃水処理を止めないための非常用発電機・燃料タンク・貯水槽などの整備です。
この令和7年度補正・第1回公募(災害対策分)は2025年12月17日から2026年1月16日までで、既に受付を終了しています。
補助率・上限額は公式ページで直接確認できず
過去の年度・支部の公募では、地域によって補助率や上限額が異なって案内されていたことが分かっています。ただし東北支部の令和7年度補正分について、補助率・個別事業者への上限額を一次情報のページで直接確認することができませんでした。正確な数値は、経済産業省 産業保安・安全グループ 鉱山・火薬類監理官付への問い合わせが必要です。
早見表の「補助上限額」欄にある約11.2億円は、東北支部管内の令和7年度補正予算の総額であり、1事業者・1事業あたりの上限額ではない点にご注意ください。
次の公募を待つ事業者・団体がすること
この制度は、令和2年度、令和5年度、令和6年度、令和7年度補正と、毎年度のように公募が繰り返されています。今回の東北支部・第1回公募(災害対策分)は終了していますが、次年度以降も同様の公募が行われる可能性があります。
対象になりうる地方公共団体・坑廃水処理事業者は、経済産業省の鉱害防止関連補助金の総合ページで次回公募の告知を確認しておくと、動き出しが早くなります。
よくある質問
一般の中小企業でも申請できますか?
原則として対象外です。申請者は、償還義務者のいない休廃止鉱山の鉱害防止工事を行う地方公共団体、坑廃水処理事業者(関係地方公共団体の認定が必要)、指定鉱害防止事業組合などに限られます。
令和7年度補正の公募はまだ間に合いますか?
間に合いません。令和7年度補正・東北支部の第1回公募(災害対策分)は2026年1月16日で受付を終了しています。次回公募の告知を待つ必要があります。
東北支部以外の地域でも同様の補助金がありますか?
はい。近畿支部・北海道など、経済産業省の地方支分部局ごとに同様の公募が行われています。管内の該当窓口にご確認ください。
