北海道はかつて多くの金属鉱山が操業していた地域で、閉山後の鉱害対策が長年の課題になってきました。この補助金は、その対策工事を実施する地方公共団体を支援する制度であり、鉱山を保有する事業者や、地域の建設会社が直接申請できる制度ではありません。
休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金(令和8年度当初・北海道監督部)の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 地方公共団体(無資力・不存在の防止義務者に代わって工事を実施)、坑廃水処理事業者、指定鉱害防止事業機関 |
| 制度名 | 休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金(令和8年度当初・北海道監督部) |
| 対象業種 | 鉱業、採石業、砂利採取業(坑廃水処理を実施する事業者に限る) |
| 利用目的 | 休廃止鉱山の鉱害・危害防止工事、坑廃水処理事業 |
| 対象地域 | 全国(北海道産業保安監督部の管轄地域) |
| 従業員数 | 規定なし |
| 補助上限額 | 個社(1申請者)あたりの上限額の定めなし。交付決定額の下限は原則100万円。北海道監督部管内の令和8年度当初予算は約22億1,284万9千円(複数の申請にまたがる予算枠であり、1者あたりの上限ではない) |
| 補助率 | 補助対象経費の4分の3 |
| 申請受付 | 2026年5月19日〜2027年3月31日 |
| 公式サイト | jGrants「休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金」 |

なぜ北海道で件数が多いと考えられるか
北海道は、かつて夕張・美唄・釧路などをはじめとする炭鉱・金属鉱山が広く操業していた地域です。炭鉱(石炭・亜炭鉱業)はこの補助金の対象外ですが、金属鉱山の休廃止に伴う坑廃水処理は対象になります。 閉山から長い年月が経過し、防止義務者が現存しないケースが他地域に比べて相対的に生じやすい地域だと考えられます。
対象になる/ならないの線引き
対象になる
- 鉱害・危害の防止義務者が無資力または現存しない場合に、代わって工事を実施する地方公共団体
- 鉱業権が消滅した鉱山、または長期間採掘活動を休止している鉱山で坑廃水処理事業を実施する事業者
- 指定鉱害防止事業機関
対象にならない
- 石炭・亜炭鉱業に関する鉱害防止(炭鉱の閉山跡地はこの補助金の対象外です)
- 稼働中の鉱山を運営する事業者
- 一般の建設・土木事業者による単独申請
「石炭・亜炭鉱業を除く」という除外規定は、北海道のように炭鉱の歴史がある地域では特に注意が必要な線引きです。 同じ「休廃止鉱山」でも、石炭を掘っていた鉱山跡地はこの補助金の対象になりません。金属鉱山(銅・鉛・亜鉛等)の跡地が対象です。
窓口は北海道産業保安監督部
この回の担当窓口は北海道産業保安監督部です。案件の内容が「金属鉱山の坑廃水処理」なのか「石炭鉱山の鉱害」なのかによって、この補助金の対象になるかどうかが変わります。 判断に迷う場合は、まず北海道産業保安監督部に相談することをおすすめします。
補助率3/4、1者あたりの上限額は定めなし
補助率は補助対象経費の4分の3です。1申請者あたりの上限額は交付要綱に定めがなく、交付決定額の下限が原則100万円と決まっているだけです。北海道監督部管内の令和8年度当初予算は約22億1,284万9千円で、関東監督部の令和8年度当初分と同額ですが、これは予算総額が全国の監督部で共通の基準で配分されているためで、1件の工事にそのまま出る金額ではありません。
よくある質問
炭鉱跡地の鉱害対策もこの補助金の対象ですか?
対象外です。この補助金は石炭・亜炭鉱業を除く休廃止鉱山が対象と明記されています。炭鉱の鉱害対策には別の枠組みがある場合があるため、北海道産業保安監督部に確認してください。
金属鉱山跡地の坑廃水処理を新規に始めたい事業者は申請できますか?
この補助金は、すでに鉱業権が消滅した鉱山や長期休止中の鉱山で坑廃水処理事業を行っている事業者を対象としています。新規参入自体を支援する補助金ではありません。
補助率や上限額は他の監督部と同じですか?
令和8年度当初予算の回では、関東監督部・北海道監督部ともに管内予算総額が約22.1億円、補助率4分の3で共通しています(1者あたりの上限は両方とも定めなし)。令和7年度補正予算の回(中国・中部監督部)は管内予算総額が約11.2億円と異なります。
