「約22億円」という予算規模は、単一の補助金としてはかなり大きく見えます。ここで確認しておきたいのは、この金額は関東監督部管内の予算総額であって、1件の申請にそのまま出る金額ではないという点です。 対象者は地方公共団体と、限られた坑廃水処理事業者です。
休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金(令和8年度当初・関東監督部)の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 地方公共団体(無資力・不存在の防止義務者に代わって工事を実施)、坑廃水処理事業者、指定鉱害防止事業機関 |
| 制度名 | 休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金(令和8年度当初・関東監督部) |
| 対象業種 | 鉱業、採石業、砂利採取業(坑廃水処理を実施する事業者に限る) |
| 利用目的 | 休廃止鉱山の鉱害・危害防止工事、坑廃水処理事業 |
| 対象地域 | 全国(関東東北産業保安監督部の管轄地域) |
| 従業員数 | 規定なし |
| 補助上限額 | 個社(1申請者)あたりの上限額の定めなし。交付決定額の下限は原則100万円。関東監督部管内の令和8年度当初予算は約22億1,284万9千円(複数の申請にまたがる予算枠であり、1者あたりの上限ではない) |
| 補助率 | 補助対象経費の4分の3 |
| 申請受付 | 2026年5月19日〜2027年3月31日 |
| 公式サイト | jGrants「休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金」 |

「令和7年度補正」と「令和8年度当初」の違い
jGrantsには、この補助金の同じ趣旨の公募が複数掲載されており、予算の出どころによって「令和7年度補正」と「令和8年度当初」の2種類がある点に注意が必要です。この記事で扱う関東監督部の回は「令和8年度当初」予算によるもので、管内予算総額は約22.1億円です。中国・中部監督部の「令和7年度補正」の回(管内予算総額は約11.2億円)とは予算の枠が異なります。いずれの回も1者あたりの上限額の定めはありません。
いずれも制度の目的・対象者・補助率の考え方は共通していますが、予算の出どころが違うため、予算規模を横並びで比較する際は「どの年度の予算による回か」を確認してください。
対象になる/ならないの線引き
対象になる
- 鉱害・危害の防止義務者が無資力または現存しない場合に、代わって工事を実施する地方公共団体
- 鉱業権が消滅した鉱山、または長期間採掘活動を休止している鉱山で坑廃水処理事業を実施する事業者
- 指定鉱害防止事業機関
対象にならない
- 稼働中の鉱山を運営する事業者
- 石炭・亜炭鉱業に関する鉱害防止
- 一般の建設・土木事業者による単独申請
問い合わせ窓口は関東東北産業保安監督部鉱害防止課
この回の問い合わせ先は、関東東北産業保安監督部鉱害防止課(埼玉県さいたま市中央区)です。廃止石油坑井封鎖事業費補助金と同じ「関東東北産業保安監督部」が窓口になっていますが、対象とする鉱害の種類が異なります(石油坑井の封鎖工事か、金属鉱山等の鉱害防止工事か)。似た名前の制度がいくつも並ぶため、自分の案件がどちらの制度に当てはまるかは、窓口に確認するのが確実です。
補助率3/4、1者あたりの上限額は定めなし
補助率は補助対象経費の4分の3です。1申請者あたりの上限額は交付要綱に定めがなく、交付決定額の下限が原則100万円と決まっているだけです。管内予算総額の大きさ(約22.1億円)は、坑廃水処理施設の建設・維持管理に長期の設備投資が必要になることを反映しています。 一般の中小企業向け補助金とは想定している事業規模がまったく異なる点を理解しておく必要があります。
よくある質問
「令和7年度補正」と「令和8年度当初」はどちらに申請すればいいですか?
案件の発生時期や予算の状況によって案内される回が異なります。どちらに該当するかは、関東東北産業保安監督部鉱害防止課に相談することをおすすめします。
廃止石油坑井封鎖事業費補助金と同じ制度ですか?
異なります。廃止石油坑井封鎖事業費補助金は石油坑井の封鎖工事が対象ですが、休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金は金属鉱山等の鉱害・危害防止工事が対象です。窓口が同じ関東東北産業保安監督部であるため混同しやすい点に注意してください。
個人が所有する土地に鉱害の懸念がある場合はどうすればいいですか?
まず所在地の地方公共団体に相談することをおすすめします。防止義務者が現存しない案件であれば、自治体を通じてこの補助金による対応が検討される可能性があります。
