対象になる事業者がかなり限られる補助金です。休止・廃止した鉱山の鉱業権者・租鉱権者だけが申請できます。近畿支部管内の令和3年度補正・令和4年度予算分は、2023年3月31日で公募が終了しています。
この記事を読んでいる読者のほとんどは対象外です。それでも制度として存在することには意味があります。鉱山跡地の坑廃水処理を担う事業者にとっては、他に代わる財源がほぼない分野だからです。
休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金(近畿支部)の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(休廃止鉱山の採掘権者・租鉱権者。鉱山保安法上のみなし採掘権者を含む) |
| 制度名 | 休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金(令和3年度補正・令和4年度予算) |
| 対象業種 | 安全・防災(鉱業) |
| 利用目的 | 安全・防災(坑廃水処理施設の機能維持・向上) |
| 対象地域 | 全国(近畿支部管内) |
| 従業員数 | 規定なし |
| 補助上限額 | 33億円(予算枠全体) |
| 補助率 | 中小企業者等は補助対象経費の1/3以内、大企業は1/4以内(地域により異なる場合あり) |
| 申請受付 | 2023年3月31日で終了 |
| 公式サイト | 経済産業省「休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金」 |

なぜ「採掘をやめた鉱山」が対象なのか
採掘中の鉱山ではなく、休止・廃止した鉱山が対象という点がこの補助金の特徴です。対象になるのは次のいずれかです。
- 鉱業権が消滅している鉱山
- 鉱業権は存続しているが、採掘活動を終了してから長期間が経過し、今後の再開見込みがない鉱山
なぜ稼働していない鉱山に補助金があるのか。 鉱山は採掘をやめた後も、坑内から重金属を含む水が流れ出し続けることがあります。この坑廃水を処理し続けなければ、周辺の河川や土壌を汚染するリスクが残ります。採掘で利益を得ていた事業がすでに終わっていても、環境保全の負担だけは半永久的に続くため、国がその費用の一部を補助する仕組みになっています。
補助率は事業者の規模と地域で変わる
公式資料では、補助率が次のように分かれています。
| 事業者の規模 | 補助率 |
|---|---|
| 中小企業者等(みなし大企業を除く) | 補助対象経費の1/3以内 |
| 大企業 | 補助対象経費の1/4以内 |
一部地域(北海道など)では対象工事費の2/3以内という異なる補助率が適用される例も確認できています。支部によって補助率が変わる可能性があるため、近畿支部管内の事業者は、この記事の数値だけでなく管轄の産業保安監督部に個別確認することをおすすめします。
よくある質問
今から申請できますか?
近畿支部管内の令和3年度補正・令和4年度予算分(2023年3月31日締切)はすでに終了しています。この補助金は年度ごとに継続実施されているため、経済産業省・管轄の産業保安監督部に次回の公募予定をご確認ください。
現在採掘中の鉱山でも対象になりますか?
対象になりません。この制度は休止・廃止した鉱山の坑廃水処理施設の機能維持・向上を目的にしており、稼働中の鉱山は対象に含まれません。
補助率はどのくらいですか?
中小企業者等は補助対象経費の1/3以内、大企業は1/4以内が基本です。ただし地域によって異なる補助率が適用される場合があるため、管轄の産業保安監督部で最新の交付要綱をご確認ください。
