台風や豪雨で山間部の電力・道路が断たれても、鉱山跡地の坑廃水処理は止められません。止めれば周辺の河川や土壌に鉱害が広がるからです。「休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金(令和5年度補正第1回公募 災害対策分)」は、この坑廃水処理施設の防災機能を強化する経済産業省の補助金でした。2024年3月1日をもって募集を終了しています。
この補助金には同じ年度内に「第1回」「第2回」と複数回の公募があります。ここで扱うのは第1回公募です。第2回公募は別の記事で扱っており、回次によって公募時期と実施内容の細部が変わるため、自社が確認したい回がどちらかを取り違えないようにする必要があります。
休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金(令和5年度補正第1回・災害対策分)の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(休廃止鉱山の鉱害防止工事を実施する主体) |
| 制度名 | 休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金(令和5年度補正第1回公募 災害対策分) |
| 対象業種 | 汎用(休廃止鉱山の鉱害防止工事に関わる事業者) |
| 利用目的 | 安全・防災 |
| 対象地域 | 全国 |
| 従業員数 | 規定なし |
| 補助上限額 | 5,000万円 |
| 補助率 | 公式ページに記載なし(経済産業省へお問い合わせください) |
| 申請受付 | 終了(〜2024年3月1日) |
| 公式サイト | Jグランツ「休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金(令和5年度補正第1回公募 災害対策分)」 |

「災害対策分」という名前が示す対象範囲
この補助金の対象は、鉱害防止工事全般ではありません。台風等の自然災害で停電や道路の寸断が起きても、坑廃水処理施設が機能を維持できるようにする、防災機能に絞った工事が対象です。非常用発電機やそれに必要な燃料タンク、貯水槽といった設備の導入がこれにあたります。
休廃止鉱山では、坑内から出る酸性の水を中和処理する施設が稼働し続けなければ、周辺の河川や土壌に鉱害が広がります。災害時にこの処理が止まらないようにする設備投資に限って、国が費用を後押しするという設計です。通常の設備更新・老朽化対策とは目的が異なる点に注意が必要です。
なぜ年度内に複数回の公募があるのか
補正予算にもとづく事業は、予算の成立時期や執行状況に応じて年度の途中で追加公募が組まれることがあります。令和5年度補正第1回公募は令和6年1月30日〜3月1日、これとは別に第2回公募も実施されており、同じ年度・同じ「災害対策分」という名称でも、公募時期がずれています。
過去に類似の制度で申請を検討したことがある事業者は、どの年度の第何回公募の情報を見ているかを都度確認したほうが安全です。古い回の締切情報のまま動くと、実際の公募には間に合いません。
次回公募に備えてやっておくこと
- 経済産業省の公募ページを年度の切り替わり時期(1〜3月)に定期チェックする
- 自施設の坑廃水処理設備のうち、災害時に停止リスクがある箇所(電源・貯水設備等)を事前に洗い出しておく
- 過去の採択事例(非常用発電機・燃料タンク等の導入実績)を参考に、対象になりやすい工事内容を把握する
よくある質問
今から申請できますか?
できません。令和5年度補正第1回公募は2024年3月1日で募集を終了しています。次回公募の有無・時期は経済産業省の公式ページで確認してください。
第2回公募とは何が違いますか?
同じ「休廃止鉱山鉱害防止等工事費補助金(令和5年度補正・災害対策分)」ですが、公募の回が異なります。第1回は2024年1月30日〜3月1日、第2回は別の時期に実施されました。募集内容が完全に同一とは限らないため、該当する回の公募要領を確認する必要があります。
通常の鉱害防止工事も対象になりますか?
この「災害対策分」は、災害時の防災機能強化に絞った工事が対象です。通常の坑廃水処理施設の維持・更新工事は、別の枠組みで公募されている可能性があります。
