鉱山は、採掘をやめた後もお金がかかり続けます。休廃止鉱山からは坑内水(坑廃水)が流れ出し続けるため、これを処理する施設を止めるわけにはいきません。処理を続ける限り電気代などのエネルギーコストもかかり続け、鉱業権が消滅した後でも誰かがその費用を負担し続けています。
経済産業省の「休廃止鉱山の鉱害防止に係るエネルギー使用合理化事業費補助金」は、この坑廃水処理にかかるエネルギーコストの負担を軽くするための補助金です。地方公共団体や坑廃水処理事業者が行う省エネルギー化の取り組みに対し、上限8,000万円、補助対象経費の3/4を補助します。この記事で扱うのは経済産業省北海道産業保安監督部が実施する令和8年度分で、受付期間は令和8年5月19日から令和9年3月31日までです。
この補助金は監督部(地方支分部局)ごとに別の公募として実施されます。 対象となる鉱山が北海道以外にある場合は、この記事の内容ではなく、それぞれの地域を管轄する産業保安監督部の公募をご確認ください。
休廃止鉱山の鉱害防止に係るエネルギー使用合理化事業費補助金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者・地方公共団体(法人)等 |
| 制度名 | 休廃止鉱山の鉱害防止に係るエネルギー使用合理化事業費補助金(令和8年度)【北海道監督部】 |
| 対象業種 | 鉱業、採石業、砂利採取業 |
| 利用目的 | 安全・防災対策(坑廃水処理施設等の省エネルギー化) |
| 対象地域 | 全国(実施は経済産業省北海道産業保安監督部。対象の休廃止鉱山は同監督部の管轄区域内) |
| 従業員数 | 規定なし |
| 補助上限額 | 8,000万円 |
| 補助率 | 補助対象経費の3/4 |
| 申請受付 | 令和8年5月19日〜令和9年3月31日 |
| 公式サイト | jGrants「休廃止鉱山の鉱害防止に係るエネルギー使用合理化事業費補助金(令和8年度)【北海道監督部】」 |

自分は対象になる?個人事業主向けの補助金ではない
この補助金は、通常の中小企業向け補助金とは申請者の顔ぶれが異なります。対象になるのは次の3者です。
- 地方公共団体: 休廃止鉱山のうち、鉱害防止義務を負う者が無資力または現存しない鉱山について、鉱害防止に係るエネルギー使用合理化事業を実施する自治体
- 坑廃水処理事業者: 次のいずれかの鉱山で坑廃水処理を実施し、関係地方公共団体が必要と認めた事業者
- 鉱業権が消滅している鉱山
- 鉱業権は存続しているが採掘活動を終了後、長期間が経過し、再開の見込みがない鉱山
- 指定鉱害防止事業機関
一般の製造業者やサービス業者が単独で申請できる補助金ではありません。自社が鉱業・採石業・砂利採取業に関わり、休廃止鉱山の坑廃水処理を担っている、あるいは自治体からその事業を委ねられている立場かどうかが、まず確認すべきポイントです。
いくら戻る?
補助対象経費の3/4が補助され、上限は8,000万円です。坑廃水処理事業者が申請する場合、補助の対象になるのは自己の採掘活動に係る部分を除いた費用である点に注意してください。すでに採掘を終えた鉱山の処理費用のうち、自社の採掘活動そのものに紐づく部分は対象外になります。
動く順番
- 対象となる休廃止鉱山が、経済産業省北海道産業保安監督部の管轄区域内にあるかを確認する
- 自社(または自治体)が補助対象者の3区分のいずれかに該当するかを確認する
- 坑廃水処理施設の省エネルギー化計画(設備・工事内容)を整理する
- 経済産業省北海道産業保安監督部 鉱害防止課に事前相談する
- 令和8年5月19日〜令和9年3月31日の受付期間中に申請する
よくある質問
Q. 北海道以外の休廃止鉱山でも、この記事の内容で申請できますか?
いいえ。この補助金は産業保安監督部ごとに別の公募として実施されています。対象の鉱山が北海道以外にある場合は、それぞれの地域を管轄する産業保安監督部の公募要領を確認する必要があります。
Q. まだ採掘を続けている鉱山でも対象になりますか?
対象になりにくいと考えられます。坑廃水処理事業者としての対象は、鉱業権が消滅している鉱山、または採掘活動を終了して長期間が経過し再開の見込みがない鉱山が中心です。
Q. 問い合わせ先はどこですか?
経済産業省北海道産業保安監督部 鉱害防止課です(北海道札幌市北区北8条西2丁目 札幌第一合同庁舎、電話011-709-2465)。
