宅配の最後の区間を担う地域で、荷物の受け取り場所を新しく作ります。複数の会社が荷物をまとめて運びます。そうした取り組みの費用の1/2以内を、国土交通省が補助する制度です。
二次公募は2026年9月4日17時必着で受付を終えています。二次公募で出せたのは受取拠点の整備と共同配送の2枠で、上限は合わせて1,000万円でした。次の公募があるかは、事務局が「現段階では伝えられない」としています。申請の条件は、地方自治体・荷主・物流事業者のうち2者以上が、協議会に参画していることです。
ラストマイル配送効率化促進事業の要点まとめ
正式名:ラストマイル配送効率化促進事業
だれが
- 申請者
- 協議会(自治体・荷主・物流事業者のうち2者以上が参画)
- 対象業種
- 物流事業者・荷主・地方自治体
- 利用目的
- 受取拠点の整備、貨客混載・共同配送の資機材導入
- 対象地域
- 全国
- 従業員数
- 規定なし(公式ページに記載なし)
いくら
- 補助上限額
- 最大2,000万円(二次公募は①②合計1,000万円)
- 補助率
- 1/2以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 二次公募は2026年9月4日17時必着で終了(受付開始は7月29日)
- 事業の完了
- 令和9年(2027年)2月12日まで
うちは申請できる?
次の4つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
物流事業者だけ、荷主だけの組み合わせでも、2者以上いれば足ります。「自治体+荷主」「荷主+物流事業者」など、組み合わせに決まりはありません。同じグループ会社同士でも構いません。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 協議会の参画者が1者だけ
- ✕ 国交省の補助金等停止措置中
- ✕ ドローン活用だけの計画
- ✕ 暴力団排除の誓約事項に当たる
荷主とは、自分の事業のために運送会社へ荷物の運送を任せている者のことです。運送会社や倉庫業者は含みません。ドローン等を使う拠点整備は一次公募だけの枠で、二次公募では募集していませんでした。
いくら補助される?
補助率は、対象経費の1/2以内です。上限額は、取り組みの種類ごとに決まっています。
| 取り組み | 上限額 |
|---|---|
| ① 地域の受取拠点の整備等 | 500万円 |
| ② 貨客混載・共同配送の資機材導入等 | 500万円 |
| ③ ドローン等を使う拠点整備等 | 2,000万円(一次公募のみ) |
①と②は組み合わせて申請できます。交付申請額の合計は2,000万円までですが、二次公募で出せるのは①と②だけなので、実際の上限は合わせて1,000万円でした。補助額は千円未満を切り捨てます。総事業費から寄付金などの収入を引いた額が、補助の計算のもとになります。
消費税は、補助対象の経費に含めずに計算します。免税事業者や簡易課税事業者、自治体などは、含めて計算できます。以下は税抜の事業費で計算した例です。
- 住民向けの受取拠点を整える(税抜800万円):800万円 × 1/2 = 400万円
- 受取拠点を大きく整える(税抜1,400万円):1,400万円 × 1/2 = 700万円 → 上限の500万円
- 共同配送に使う荷役機器を入れる(税抜600万円):600万円 × 1/2 = 300万円
- ①の400万円と②の300万円を組み合わせる:400万円 + 300万円 = 700万円
①が上限に届くのは、事業費が1,000万円以上のときです。
何に使える?
対象にならないものを先に示します。
- 申請のための事務作業費
- 家賃・光熱費・人件費などの常時かかる運営費
- 業務費・事務費に含まれない保守費・運用費
- 用地の取得費
- 法令で義務づけられた設備の工事費
- 他の国の補助金が出ている経費
- 振込手数料
- レンタル事業に使う機器の経費
- 協議会への出資金や初期投資
- 交付決定の日より前に契約・発注した経費
車両の登録時にかかる自賠責保険、任意保険、税金、収入印紙、リサイクル費用も対象外です。月額のサブスクリプション費用の扱いはFAQで示されていますが、迷う場合は事務局に確かめてください。
対象になるものは次のとおりです。
- 工事費(材料費・労務費・機械器具費・測量及試験費など)
- 設備費(設備・機器の購入と運搬・据付け)
- 整備費(土地や施設の整備)
- 業務費(調査・設計・製作・試験・検証)
- 事務費(工事費・設備費・整備費・業務費の合計の5,000万円以下の部分に6.5%まで)
中古品とファイナンスリースも使えます。調査・設計だけの単独申請はできず、ほかの経費と組み合わせる必要があります。
申請の流れ
- 協議会を作り、事業計画を固める(自治体・荷主・物流事業者。事業計画は当年度を含む3年間分)
- 見積書を相見積で取る(協議会→業者。申請日に有効なもの)
- メールで書類を送り、事務局へ電話する(協議会→事務局。締切の17時必着)
- 審査を受け、交付決定を待つ(事務局→協議会。二次公募は9月下旬〜10月上旬の予定)
- 交付決定の日から事業を始め、令和9年2月12日までに終える(協議会)
- 実績報告をして確定検査を受け、補助金を受け取る(協議会→事務局。支払いは3月下旬の予定)
メールを送っただけでは申請になりません。メールが届いているかを、事務局に電話して確かめる必要があります。締切までにメールの到着と電話確認の両方がないと、審査の対象外です。
補助金は、事務局から幹事者にまとめて払われます。構成員への分配は幹事者の仕事です。概算払い(事業の途中での前払い)はありません。
必要な書類
準備できた 0 / 9
構成員別の配分額の書面は、経費内訳(別紙2)の様式に添付の指示がある別添で、構成員ごとの金額を示します。内訳書は、見積書が公募要領の経費区分に沿っていないときに出します。リース料計算書は、リース会社の設備購入費を対象にするときだけです。パンフレットは、導入する設備や機器があるときに出します。
見積書は、同じ仕様で複数の業者に出して相見積を取ります。取れないときは理由書が要ります。協議会の規約や約款は出す必要がありません。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に契約・発注した:その経費は対象外です。契約・発注は交付決定の日以降にします。
- 期限内に検収と支払いが終わらない:令和9年2月12日までに終わらない経費は対象外です。着工が期限内でも、検収と支払いが2月12日に間に合わなければ対象になりません。
- 電話確認を忘れた:メールの到着と事務局への電話確認が、期間内にそろわないと審査されません。
- 自社や関係会社から調達した:利益を含んだ金額は対象になりません。原価で計上します。
- 採択の枠に入れなかった:二次公募は予算の都合で、採択数に数件程度の上限がありました。
この制度は申請してから審査があり、不採択もあります。協議会の関係者との合意に時間がかかるため、次の公募に備えるなら早めに参画先を探しておくことを勧めます。
よくある質問
物流事業者1社だけで申請できますか?
申請できません。地方自治体、荷主、物流事業者のうち2者以上が参画した協議会が対象です。ただし組み合わせに決まりはなく、「荷主+物流事業者」「地方自治体+荷主」のどれでも構いません。荷主や物流事業者が同じグループ会社同士でも認められます。協議会のメンバー探しは、事務局が関係先を紹介してくれる場合があります。
荷主とはどんな事業者ですか?
自分の事業のために、運送会社へ継続して荷物の運送を任せている者が、第一種荷主です。運転者から継続して荷物を受け取る者は、第二種荷主にあたります。運送会社と貨物利用運送事業者、倉庫業者は荷主に入りません。定義は物資の流通の効率化に関する法律(新物効法)と同じです。当てはまるか迷う場合は、事務局に確かめてください。
個人事業主は協議会に入れますか?
入れます。協議会に参画する事業者は、法人格を持っていなくても構いません。個人事業主も参画できます。産業団体、経済団体、設備機器メーカー、システムベンダー、リース事業者、コンサル事業者なども参画できます。ただし2者以上という必須要件は、自治体・荷主・物流事業者の中で満たす必要があります。
メールで書類を送れば申請は完了しますか?
完了しません。メールの送信後に、事務局へ電話して、メールと書類が届いているかを確かめる必要があります。応募期間内にメールの到着と電話確認の両方ができなかった場合は、審査の対象外です。ネットワーク障害や、締切間際の問い合わせの集中が起きることもあります。時間に余裕をもって送ってください。
ドローンを使う拠点整備は対象ですか?
二次公募では対象外でした。ドローン等を使う拠点整備(③)は一次公募だけの枠で、上限は2,000万円でした。二次公募では①の受取拠点の整備等と、②の貨客混載・共同配送の資機材導入等だけを募集していました。交付申請額の合計の上限は2,000万円ですが、①と②では合わせて1,000万円までです。
交付決定の前に契約や発注をしてもいいですか?
しないでください。交付決定の日より前に契約・発注した経費は、補助の対象外です。事業期間内に契約・発注し、検収と支払いまで終えた経費だけが対象になります。事業の開始日は交付決定の日です。見積書は申請時に必要ですが、見積もりを取ること自体は、契約や発注とは別です。
事業はいつまでに終えればいいですか?
令和9年2月12日までです。交付決定の日から、この日までが事業期間にあたります。着工が期限内でも、検収と支払いが期限内に終わらない経費は対象になりません。完了後は、実績報告書や支出の証拠書類を出します。事務局の完了検査を経て補助金額が確定し、支払いは3月下旬の予定です。
リースは使えますか?
ファイナンスリースは使えます。リース契約の期間のうち、事業期間内に発生した分のリース料が対象です。リース会社の購入代金を補助対象にするときは、3つの条件があります。リース会社が協議会に参画して共同申請者になること、リース料から補助金相当額が減っていること、法定耐用年数まで使い続ける契約であること、です。
中古の設備でも対象になりますか?
対象になります。導入する設備や機器は、中古品でも構いません。ただし、通常求められる水準を超えたオプション品や規格外品は、法令で必要なものや用途上切り離せないものを除き、対象外です。導入した機器を、レンタルして貸し出す事業に使うこともできません。見積書には、設備ごとの仕様を分かるように書いてもらいます。
補助金はいつ、誰に払われますか?
事業が終わって実績報告を出し、補助金額が確定したあとに払われます。二次公募では、令和9年3月下旬の予定でした。原則として、協議会への補助金は事務局から幹事者にまとめて払われ、構成員への分配は幹事者が行います。事業の途中で払う概算払いはありません。口座への銀行振込です。
追加の公募はありますか?
公表されていません。事務局のFAQには、採択する協議会の数や予算の配分は、執行状況をみて決めるため、現段階では追加公募の予定の有無を伝えられないと書かれています。一次公募と二次公募で、あわせて10件が採択されました。次の動きは、国土交通省のページで確かめてください。
導入した機器は、あとで売ってもいいですか?
単価50万円以上の機械・器具・備品は、財産の処分が制限されます。制限される期間は事務局が別に定めます。期間内に売る、貸す、廃棄するなどの処分をするときは、あらかじめ財産処分承認申請書を出して、承認を受ける必要があります。導入した機器は台帳に記録して管理することも求められます。計画の段階で、使い続ける見通しを立てておいてください。
ほかの補助金と併用できますか?
同じ経費に、ほかの国の補助金を重ねて受けることはできません。「地域の事業者間連携を通じた物流生産性向上推進事業」も、同一の事業には重ねて使えません。ただし事業の内容が明確に分かれ、申請内容が重ならない形であれば、両方を使えるケースがあります。その場合は、申請の前に事務局へ個別に問い合わせてください。
協議会ができていなくても申請できますか?
申請時に、自治体・荷主・物流事業者のうち2者以上が参画する条件を満たしていれば、協議会の正式な設立前でも申請できます。採択のあとに協議会を正式に作ることや、構成員の変更・追加も可能です。名称が決まった場合や構成員が変わった場合は、計画変更申請を出す必要があります。
自社や関係会社から調達すると、どうなりますか?
利益を除いた原価で計上します。これを利益排除といいます。補助対象の経費に自社や関係会社の利益が含まれるのは、補助の目的にそぐわないとされているためです。協議会の構成員自身や、その関係会社から調達するとき(委託を含む)に必要です。構成員でも関係会社でもない業者から買うときは、不要です。
