この補助金でいちばん多い勘違いは、金額の話ではなく「いつ動くか」です。前橋市の6次産業化ステップアップ事業補助金は、思い立ってすぐ申請できる制度ではありません。今年度に動くのは「要望調査」への回答で、実際の補助金申請は原則として来年度に回ってきます。

6次産業化とは、農家が自ら生産した農産物を、加工(2次産業)や直売・商品開発(3次産業)まで自分の手で広げていく取り組みです。前橋市はこれを、加工施設や備品の整備で最大120万円、商品開発やホームページ制作で最大30万円まで後押しします。

対象は、市内で経営耕地面積30a以上を持つ農業者、または直近1年間の農林水産物販売金額が50万円以上ある事業者・団体です。令和8年度の要望調査は7月21日から9月1日までで、ここに回答しておかないと翌年度の補助金申請の土台に乗れません

前橋市6次産業化ステップアップ事業補助金の要点まとめ

項目内容
申請者事業者(法人・個人事業主・団体)
制度名前橋市6次産業化ステップアップ事業補助金
対象業種農業(自ら生産した前橋産農林水産物を活用し6次産業化に取り組む農林漁業者)
利用目的加工施設・販売施設の整備、備品購入(ハード事業)/商品開発、パンフレット・ホームページ制作、デザイン、成分分析等(ソフト事業)
対象地域前橋市内
従業員数規定なし(経営耕地面積・農林水産物販売実績で判定)
補助上限額ハード事業:対象経費の10分の3以内・上限120万円/ソフト事業:2分の1以内・上限30万円/デザイン業務:3分の2以内・上限30万円/イベント出展料:2分の1以内・上限5万円
補助率事業区分ごとに10分の3〜3分の2(上記参照)
申請受付令和8年度は「要望調査」を7月21日〜9月1日に実施中。実際の交付申請は原則、前年度の要望調査に回答した事業者が対象
公式サイト前橋市「6次産業化に取り組みませんか」
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前橋市6次産業化ステップアップ事業補助金の対象・金額・締切の概要

なぜ「要望調査」からしか動けないのか

前橋市はこの補助金を、単年度の公募ではなく2段階の仕組みで運用しています。まず希望する事業者を要望調査で把握し、その回答をもとに翌年度の予算を組む、という流れです。

現に令和8年度の補助金ページには「原則、前年度に実施した要望調査に回答した事業者が対象です」とはっきり書かれています。つまり令和9年度に補助金を使いたいなら、今回(令和8年7月21日〜9月1日)の要望調査への回答が入口になります。

ただし要望調査票を出したからといって、必ず予算が確保されるわけではありません。前橋市も「この要望調査は、令和9年度以降の予算確保と交付決定を確約するものではありません」と注記しています。あくまで希望者を把握するための調査、という位置づけです。

自分が対象になるか確かめる

対象になるのは、次のどちらかに当てはまる農業経営者・団体です。

  • 申請日時点で市内の経営耕地面積が30a以上ある
  • 申請年度の直近1年間で、農林水産物の販売金額が50万円以上ある

そのうえで、自ら生産した前橋産の農林水産物を活用して加工品をつくる事業であることが条件です。仕入れた他産地の農産物を加工する事業や、生産を伴わない販売だけの事業は対象になりません。

いくら・何に使えるのか

補助対象経費は、大きく2種類に分かれます。

  • ハード事業:加工施設整備費、販売施設整備費、冷蔵庫・冷凍庫や餅つき機などの備品購入費。対象経費の10分の3以内、上限120万円
  • ソフト事業:商品開発費、販促用パンフレット作成費、ホームページ制作費など。対象経費の2分の1以内、上限30万円(デザイン業務は3分の2以内・上限30万円、イベント出展料は2分の1以内・上限5万円)

例えば、加工施設の設備投資に400万円かかる場合、ハード事業の上限120万円に達するには400万円×3/10=120万円と、対象経費が400万円あれば上限いっぱいまで補助を受けられる計算です。逆に対象経費が400万円に満たない場合は、上限額まで届かないことになります

令和8年度に動くべきこと

今すぐできるのは、要望調査票への記入と提出です。

  1. 要望調査票の準備(〜令和8年9月1日):農政課ブランド推進係の様式に、取り組みたい事業の内容を記入する
  2. 提出:郵送・持参・電子申請いずれかの方法で農政課へ提出
  3. 翌年度の交付申請:予算が確保された場合、令和9年度に「令和9年度前橋市6次産業化ステップアップ事業補助金交付要綱」にもとづき正式に申請する

要望調査の段階では、事業内容が固まりきっていなくても構いません。ただし記入例が公式ページで公開されているので、目を通しておくと提出時に迷いにくくなります。

よくある質問

令和8年度中に補助金をもらうことはできますか?

原則できません。令和8年度に実施されるのは要望調査で、実際の交付申請は令和9年度以降に、前年度の要望調査に回答した事業者を対象に行われます。

農業経営者ではなく、加工品の製造・販売だけを行う事業者も対象になりますか?

対象条件は「経営耕地面積30a以上」または「直近1年間の農林水産物販売金額50万円以上」のいずれかです。自ら生産していない農産物を仕入れて加工・販売するだけの事業者は対象になりません。自ら生産した前橋産の農林水産物を使うことが前提です。

要望調査に回答すれば、必ず補助金を受け取れますか?

いいえ。前橋市は「令和9年度以降の予算確保と交付決定を確約するものではありません」と明記しています。要望調査はあくまで希望者を把握するための調査で、実際の交付は翌年度の予算状況や審査によって決まります。

免責事項: 本記事の内容は2026年7月時点で確認できた情報にもとづきます。補助上限額・補助率・対象要件・受付状況は変更される場合があるため、申請前に必ず前橋市の公式ページで最新の内容をご確認ください。

出典(一次情報)