特許出願は「思い立ったときが締切」ではありません。同じ技術を他社が先に出願すれば、そこで権利は取れなくなります。開発が一段落したタイミングで動けるかどうかが、そのまま権利化できるかを左右します。
公益財団法人宮崎県産業振興機構の「中小企業特許出願等支援事業」は、県内中小企業が国内特許・意匠・PCT国際出願・外国特許出願にかかる費用の一部を補助する制度です。年2回の公募枠があり、第1回は令和8年5月1日から9月30日、第2回は10月1日から12月28日まで受け付けます。ただし第1回で予算上限に達した場合、第2回は中止になります。
中小企業特許出願等支援事業の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主) |
| 制度名 | 中小企業特許出願等支援事業 |
| 対象業種 | 全業種(オンリーワンモノづくりや海外販路開拓に取り組む中小企業者) |
| 利用目的 | 知的財産の出願費用(国内特許・国内意匠・PCT国際出願・外国特許出願) |
| 対象地域 | 宮崎県内 |
| 従業員数 | 中小企業基本法第2条第1項に規定する中小企業者に限る(業種ごとに資本金・従業員数の上限があり、どちらか一方を満たせば該当します) |
| 補助上限額 | 国内特許出願・国内意匠出願:出願費用の2分の1(上限15万円)/PCT国際出願・外国特許出願:出願費用の2分の1(上限25万円) |
| 補助率 | 出願費用の2分の1以内 |
| 申請受付 | 第1回:令和8年5月1日~9月30日/第2回:令和8年10月1日~12月28日(第1回で予算上限に達した場合、第2回は中止) |
| 公式サイト | 公益財団法人宮崎県産業振興機構「中小企業特許出願等支援事業」 |

この補助金でいちばん多い失敗は「出願タイミング」
補助金の申請と特許の出願は、別のスケジュールで動いています。補助金の交付決定を待ってから出願しようとすると、その間に他社に先を越されるリスクがあります。逆に補助金の交付決定前に出願を済ませてしまうと、対象外になる可能性があります。この2つの締切をどう両立させるかが、この制度でいちばんつまずきやすい点です。窓口に事前相談し、出願と申請の順番をすり合わせておくという進め方が安全です。
自分が対象になるか確かめる
対象は、中小企業基本法第2条第1項に規定する中小企業者です(業種ごとに資本金と従業員数の上限が決まっており、製造業その他は資本金3億円以下または従業員300人以下、卸売業は1億円以下または100人以下、小売業は5,000万円以下または50人以下、サービス業は5,000万円以下または100人以下。どちらか一方を満たせば該当します)。公式ページでは「オンリーワンモノづくりや海外販路開拓に取り組む企業」という表現もあり、単なる規模要件だけでなく、事業の方向性も見られている可能性があります。
いくら戻るかを出願の種類ごとに見る
補助率は出願費用の2分の1以内で共通ですが、上限額は出願の種類で分かれます。
- 国内特許出願・国内意匠出願:出願費用の2分の1、上限15万円
- PCT国際出願・外国特許出願:出願費用の2分の1、上限25万円
海外展開を視野に入れている場合は、PCT国際出願を選ぶことで上限額が10万円上がる計算です。ただし国際出願は手続きも費用も大きくなりやすいため、まず国内出願で権利の骨格を固めてから海外へ広げるという考え方も選択肢になります。
予算切れに備えて早めに動く
第1回の受付総額が予算上限に達すると、第2回の公募は行われません。年度後半に出願を予定している場合でも、予算が残っているうちに第1回で申請しておくほうが確実です。
よくある質問
Q. 個人事業主でも申請できますか?
A. 中小企業基本法上の中小企業者であれば、法人・個人事業主を問わず対象になります。詳しくは新事業支援課(0985-74-3850)へご確認ください。
Q. 出願前に補助金の交付決定を受ける必要がありますか?
A. 出願と交付決定の前後関係は制度上の重要なポイントです。事前に新事業支援課へご相談ください。
Q. 第2回の公募は必ず実施されますか?
A. 第1回の採択総額が予算上限に達した場合、第2回は中止となります。予算の残り状況は窓口にお問い合わせください。
