令和8年度の受付は、2026年8月31日で終わりました。旅館・ホテル・簡易宿所・民泊の予約管理や自動チェックインなどの導入費の2/3(1施設300万円まで)を県が補助する制度で、交付決定の通知より前に発注した費用は、すべて対象外です。次の募集に備えるときは、この線引きから確認してください。
令和7年度にもDX投資支援事業の募集があり、令和8年度に再び募集されました(県の案内ページに両年度の記載があります)。令和9年度に募集があるかは、公式ページに書かれていません。
宿泊事業者のDX支援事業補助金の要点まとめ
正式名:宿泊事業者のDX支援事業補助金(DX投資支援事業)
だれが
- 申請者
- 県内の宿泊施設の経営者(法人・個人)
- 対象業種
- 宿泊業(旅館・ホテル・簡易宿所・住宅宿泊事業)
- 利用目的
- 生産性向上のためのDX投資
- 対象地域
- 長野県内
- 従業員数
- 規定なし
いくら
- 補助上限額
- 300万円(1施設あたり)
- 補助率
- 2/3以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年4月20日〜2026年8月31日(受付終了)
- 事業の完了
- 2026年11月30日まで(実績報告は12月31日まで)
自分の施設は対象になる?
次の4つにすべて当てはまれば、対象の見込みでした。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 既存システムの宿泊税対応の改修だけ
- ✕ 自社でシステムを開発する
- ✕ 交付決定の前に発注した
本社が県外でも、宿泊施設が県内にあれば申請できます。松本市・軽井沢町・白馬村・阿智村の施設も、DX投資支援事業は申請できます。この4市町村(要綱の別表には野沢温泉村も載っています)が外れるのは宿泊税対応の改修事業のほうで、令和8年4月以降は、その事業自体を募集していません。
民泊は、住宅宿泊事業法の届出番号の通知か標識の写しを出せば対象です。休業中の旅館業の許可を引き継いで、いま許可を受けている事業者も対象です。
1施設の数え方は、旅館業法の許可や届出に記載された単位です。敷地内の5棟のコテージを1件の許可でまとめて受けている場合は1施設で、上限は300万円です。同じ事業者が県内に複数の施設を持つときは、まとめて1回で申請します。
いくら補助される?
補助率は2/3以内で、上限は1施設あたり300万円です。消費税と地方消費税は対象外なので、税抜の金額に2/3をかけます。千円未満は切り捨てです。
- 税抜200万円の予約管理システムを導入する:200万円 × 2/3 = 133万3千円(千円未満切り捨て)
- 税抜100万円の自動チェックイン機を導入する:100万円 × 2/3 = 66万6千円(千円未満切り捨て)
- 税抜600万円ぶんのシステムと機器を導入する:600万円 × 2/3 = 400万円 → 上限の300万円
上限に届くのは、対象経費が税抜450万円以上のときです。申請は1施設につき1回だけで、1回目に上限へ届かなくても後から追加の申請はできません。複数のシステムを入れるなら、最初の申請にまとめて入れます。
何に使える?
対象にならないもの
- システムのレンタル・リース・サブスクリプションの月額費用
- ホームページの作成・改修費
- ウイルス対策ソフトなどのセキュリティ対策費
- Wi-Fi単体の導入
- 中古品、オークション品
- 自社でのシステム開発
- 広告宣伝費、印刷費(紙のパンフレットを含む)
- 人件費、役員報酬、コンサルティング費用
- 補助金の申請代行費、セミナーの受講費
- 消費税・地方消費税
対象になるもの
- システム(ハードウェア・ソフトウェア)、デジタルツール、機器の購入・導入・改修の費用
- 設置工事費と、機器の配送費
- 既存機器の処分費(申請時に実施計画へ載せた場合だけ)
- 導入するツールの保守・サポート費(導入費と一緒に申請する場合)
県のQ&Aでは、予約管理システム(PMS)の入れ替えや自動チェックイン、サイトコントローラー、自動翻訳機の本体、直営レストランの配膳ロボット、ロボット草刈り機が、目的に合えば対象になり得るとされています。AIで温度を自動調整するエアコンも、業務の効率化につながる場合は対象です。ただし翻訳機の月額利用料は対象外です。
パソコンやタブレットは、システム導入に必要な最小限の台数だけです。保護フィルムやケースは原則として対象外です。
宿泊税への対応が目的でも、PMSを新しく入れるなら対象です。すでに使っているシステムを宿泊税に合わせて改修する費用は、別の事業の扱いでした。
申請の流れ
令和8年度の流れです。
- 見積書を取る(事業者→販売業者。単価50万円以上の経費は原則2社以上)
- 交付申請を出す(事業者→事務局。原則は電子申請で、郵送も可。2026年8月31日まで)
- 交付決定の通知を待つ(事務局→事業者。申請から概ね1〜2か月)
- 発注・導入・支払いをする(事業者→販売業者。2026年11月30日までに銀行振込で完了)
- 実績報告を出す(事業者→事務局。事業完了から30日以内か12月31日の、早い日まで)
- 確定通知のあと、請求書を出して受け取る(事業者→事務局。精算払いで、概算払いはなし)
郵送の締めは、県のページが「申請期間最終日必着」で申請要領が「当日消印有効」と食い違っていました。予算の上限に達し次第終了で、事前の予告はないと明記されていました。
必要な書類
準備できた 0 / 8
許可書の写しは、旅館業法の許可書か住宅宿泊事業法の届出番号の通知か標識のどれかです。見積書が1社だけのときは、一者選定事由書(任意の様式)を足します。実績報告には実施結果がわかる写真と、取得財産等管理明細表(様式第11号)も要ります。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に発注した:通知を受ける前の発注・契約・支払いは対象外です。事前着手の届出もできません。
- 実績報告が期限に間に合わなかった:12月31日までに出せないと、補助金は受け取れません。一部だけ先に報告することもできません。
- 11月30日までに終わらなかった:事業の実施と支払いは、この日までに完了させます。
- 現金・手形・小切手で払った:支払いは銀行振込が原則です。現金払いは認められず、手形・小切手は自社振出でも対象外です。代金引換しかできないサービスなど、やむを得ない場合は、納品書・請求書・領収書をそろえます。
- 対象外の経費が混ざっていた:実績報告のときに見つかると、その金額を除いて支払われます。
- 導入した機器を勝手に処分した:単価50万円以上の機械・器具・ソフトは、法定耐用年数のあいだ処分が制限されます。承認なく処分すると、返還の対象です。
今年度の変更点・併用
- 令和8年度は、DX投資支援事業だけの募集でした。令和7年度にあった宿泊税対応の改修事業(補助率10/10)は、令和8年4月以降は受け付けていません。
- 令和8年度の事業は、概算払いも事前着手もありません。
- 国や県のほかの補助金で対象になっている経費は、この補助金の対象外です。経費を切り分けて機器ごとに別の補助金を使うのは問題ありません。
- 消費税は補助の対象外のため、仕入税額控除の対象にできます。
よくある質問
令和8年度の募集はまだ受け付けていますか?
受付は終了しています。交付申請の期間は2026年4月20日から8月31日までで、県のページにも「受付終了しました」と載っています。予算の上限に達した時点で、期間内でも終わる仕組みでした。令和9年度の募集は、現時点で公式ページに予定が出ていません。県の山岳高原観光課(026-235-7254)のページを、定期的に確認してください。
本社が県外でも申請できますか?
申請できます。長野県内に宿泊施設があることが条件で、本社の所在地は問われません。外資系の法人でも、旅館業法の許可か住宅宿泊事業法の届出があれば対象です。県内に複数の宿泊施設を持つ場合は、各施設の申請をまとめて1回で出します。施設ごとに分けることもできますが、審査に時間がかかるため県はまとめて出すよう求めています。
松本市や白馬村の施設は対象外ですか?
DX投資支援事業は申請できます。県のQ&Aでは、松本市・軽井沢町・白馬村・阿智村(独自の宿泊税を予定または検討中の市町村)が対象外になるのは、宿泊税対応の改修事業のほうだと説明されています。令和8年度はその改修事業を募集していません。DX投資支援事業なら、ほかの市町村の施設と同じ条件で申請できました。
民泊でも申請できますか?
申請できます。住宅宿泊事業法第3条第1項の届出をした事業者が対象です。申請時には、届出番号の通知か標識の写しを出します。旅館業法の許可を受けた旅館・ホテル・簡易宿所とは、提出する書類が違うだけです。届出番号の書き方は、県のページに記載方法のPDFが載っていました。申請者名は届出に記載された法人名か個人名と一致している必要があります。
自動チェックインや配膳ロボットは対象になりますか?
導入の目的が補助事業の目的に合えば、対象になります。県のQ&Aには、自動チェックインやサイトコントローラー、PMS、自動翻訳機の本体が対象として挙がっています。配膳ロボットは、原則としてレストランが申請者の直営である場合に限ります。人員削減や事務効率化など生産性が上がる理由を、実施計画書に書く必要があります。
月額制のシステムは対象になりますか?
対象になりません。レンタル・リースの月額費用やサブスクリプションの費用は、対象外と定められています。翻訳機をクラウド型にした場合も本体や周辺機器は対象ですが、事業期間内の月額利用料は対象外です。月額で使うタイプを考えているなら、本体を買い取る方式に変えられないか販売業者に聞いてみてください。
ホームページの制作やセキュリティ対策は対象ですか?
どちらも対象外です。ホームページの作成・改修費は、事業の目的に直接関係のない経費とされています。ウイルス対策ソフトなど、サイバーセキュリティを強めるための費用も同じです。広告宣伝を目的にした経費や、印刷費も対象になりません。広告で集客を増やすだけの取組は、対象としない事業の例に挙がっています。業務の流れを変える導入かどうかが分かれ目です。
見積書は何社分必要ですか?
単価50万円以上(税抜)の経費は、原則として2社以上の見積書が必要です。契約の内容で相手が決まるなど1社だけにする相当の理由があるときは、一者選定事由書を添えれば1社でも通ります。単価50万円未満の経費は、1社でかまいません。見積書には発行日と発行者と商品名、単価と内訳が書かれている必要があります。「一式」だけの見積は、内訳を求められます。
交付決定の前に発注してしまいました。対象になりますか?
対象になりません。交付決定通知書を受け取る前の発注・契約・支払いは、すべて対象外です。見積を取るところまでは進められますが、契約や発注は通知のあとにします。審査には申請の受理から概ね1〜2か月かかるため、納期の長い機器は11月30日までに支払いまで終わるかを逆算して申請時期を決める必要がありました。
申請後にほしい機器を追加できますか?
原則としてできません。交付決定を受けた実施計画に載っていない新しい支出の追加や、補助額の増額は認められません。経費の増減が20%以内で補助額が増えない場合は、変更の承認が要りません。それ以外の変更は、発注や契約の前に計画変更承認申請書を出します。処分費は申請時に実施計画へ載せておかないと、あとから加えられません。
補助金はいつ振り込まれますか?
実績報告を出して審査を受け、補助金額が確定してから請求書を出して振り込まれる精算払いです。交付決定通知書を受け取っただけでは支払われません。概算払い(先払い)は、令和8年度の募集ではありませんでした。実績報告までの費用はいったん自己資金で立て替える必要があるため、資金繰りを先に確認してください。支払いは令和9年3月末までの予定でした。
導入した機器は売却や廃棄ができますか?
単価50万円以上の機械・器具・ソフトは、法定耐用年数のあいだ処分が制限されます。目的外の使用や譲渡や廃棄をするときは、事前に財産処分承認申請書を出して知事の承認を受けます。承認なしに処分すると、補助金の交付取消しと返還命令(加算金つき)の対象です。事業を譲渡する予定がある場合も返還になることがあるため、事前に事務局か県へ相談してください。
問い合わせ先はどこですか?
申請や手続きは、宿泊事業者のDX支援補助金事務局(東武トップツアーズ株式会社 長野支店)で、電話は050-8890-6413で平日9時30分から17時30分です。制度全般は、長野県観光スポーツ部山岳高原観光課の観光地域づくり係(026-235-7254)です。対象経費に当たるか迷ったときは、申請の前に事務局へ相談するよう申請要領にも書かれています。
