工場を建てる前に、まず土地代で数億円が動きます。長野市は、市等が分譲する産業団地で用地を取得した事業者に、用地取得費の30%以内(上限3億円)を助成します。
助成は3年間の分割交付です。対象は市等が分譲する産業団地の用地だけで、民間の売地や産業団地以外の土地は入りません。
長野市 工場用地等取得事業助成金の要点まとめ
正式名:長野市工場用地等取得事業助成金
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- 業種の指定なし(産業団地に工場・事業所を置く事業者)
- 利用目的
- 産業団地の用地取得費の負担軽減
- 対象地域
- 長野県長野市(市等が分譲する産業団地)
- 従業員数
- 公式ページに記載なし
いくら
- 補助上限額
- 3億円(3年間の分割交付)
- 補助率
- 用地取得費の30%以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 公式ページに受付期間の記載なし(認定申請→交付申請の2段階)
- 事業の完了
- 用地取得後3年以内に操業を開始
- 公式サイト
- 長野市「工場用地等取得事業助成金」
うちの計画は対象になる?
次の3つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 3
「貸付特約付分譲制度」や「事業用定期借地権制度」を使って取得した場合も、公式ページは適用できるとしています。買い方が分譲でなくても、その制度で入るなら確認する価値があります。
次のどれかに当たると対象外の見込みです。
- ✕ 民間の売地を取得する
- ✕ 産業団地以外の土地を取得する
- ✕ 取得後3年以内に操業できない
「市等」の「等」に、市以外のどの団体が入るかは、公式ページに書かれていません。市以外が分譲する団地を考えているときは、企業立地課に先に確かめてください。
いくら助成される?
用地取得費の30%以内です。上限は3億円。上限に届くのは、取得費が10億円のときです。
- 用地取得費5,000万円:5,000万円 × 30% = 1,500万円
- 用地取得費3億円:3億円 × 30% = 9,000万円
- 用地取得費12億円:12億円 × 30% = 3.6億円 → 上限の3億円
助成は3年間の分割交付なので、土地代を払う時期に全額が戻るわけではありません。年ごとの交付額の割り方は、公式ページに書かれていません。資金計画は、取得時にいったん全額を自社で出す前提で組みます。
何に使える?
対象は用地の取得費です。建物や設備、固定資産税は別の制度になります。
対象にならないもの
- 工場や事業所の建物の建築費
- 固定資産税や事業所税の負担
対象になるもの
- 市等が分譲する産業団地の用地取得費
建物側には、同じ長野市に別の助成金があります。たとえば「工場等設置事業助成金」は、新設・増設で投下した固定資産額が5,000万円以上(情報処理サービス業など一部の業種は2,000万円以上)のとき、固定資産税相当額を助成します。割合は1年目と2年目が100%、3年目が80%です。申請も別になります。
産業団地以外の用地なら「事業用地取得事業」があります。1,000平方メートル以上の事業用地が対象で、助成は用地取得価格の20%、3年間の分割交付です。限度額は、指定業種ごとの適用要件の表で決まります。この事業は、実施期間が令和8年度までと公式ページにあります。
申請の流れ
- 市に認定を申請する(事業者→企業立地課。助成事業の着手前に出す)
- 認定の通知を受け、用地を取得する(長野市→事業者)
- 取得後3年以内に操業を始める(事業者)
- 交付を申請する(事業者→企業立地課。完了後すみやかに、完了報告書とあわせて出す)
- 交付決定の通知を受け、交付請求書を出す(長野市→事業者→企業立地課)
- 助成金が3年間に分けて交付される(長野市→事業者)
認定の申請は、助成事業の着手前に出す決まりです(施行規則第2条)。この助成事業は用地の取得そのものなので、土地の契約より先に認定を受ける順番で動きます。「着手」が契約の日か引渡しの日かは、公式ページにも規則にも書かれていません。売買契約を結ぶ前に、企業立地課へ確かめてください。土地を探す段階から相談する手もあります。
必要な書類
認定を申請するとき
準備できた 0 / 7
認定申請書と同じ様式に、市税の納付状況を市が確認することへの同意書が付いています。公図の写しは、用地の取得を含む場合に出します。登記事項証明書と定款の写しは、法人の場合に出します。このほか、市長が必要と認める書類を求められることがあります。
交付を申請するとき
| 書類 | どこで手に入るか |
|---|---|
| 交付申請書(様式第3号) | 市に確認 |
| 完了報告書(様式第4号) | 市に確認 |
| 交付請求書(様式第5号) | 市に確認 |
交付請求書は、交付決定の通知を受けたあとに出します。認定を受けた年度と交付を申請する年度が違うときは、市税の納付確認の同意書もまた出します。このほかに指定される書類があります。公式ページに載る様式は、認定側だけです。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 産業団地以外の用地を取得した:民間の売地などは、この助成金の対象にはなりません。
- 3年以内に操業できなかった:取得後3年以内の操業開始が条件です。工事の遅れを見込み、余裕を持った計画にします。
- 認定の前に動いた:認定の申請は着手前に出す決まりです。認定を受けずに用地を取得すると、対象にならない恐れがあります。
- 事業を途中でやめた:助成の対象にした事業の全部か一部を中止すると、決定の取り消しや、交付済みの助成金の返還を求められることがあります。
- 予算の範囲を超えた:予算の定めは、この助成金のページには書かれていません。同じ分野の事業用地取得事業は「予算の範囲内で実施」とあるため、確認が要ります。
よくある質問
民間業者から買った工場用地でも対象になりますか?
対象外と見るのが安全です。対象は、市等が分譲する産業団地の用地を取得した場合です。民間の売地を買う場合は、この助成金ではなく「事業用地取得事業」など別の制度を確かめます。事業用地取得事業は、1,000平方メートル以上の事業用地が条件です。どちらの制度が合うかは、企業立地課に相談するとはっきりします。
3年以内に操業を開始できなかったらどうなりますか?
条件を満たさなくなるため、助成を受けられない可能性があります。公式ページは、市等が分譲する産業団地に工場や事業所を設置するための用地を取得し、3年以内に操業を開始した場合を対象としています。建築や設備の納期が延びる可能性を見込んで、スケジュールに余裕を持たせます。延びそうなときは、早めに企業立地課へ相談します。
助成金は一括で振り込まれますか?
一括ではありません。公式ページは、用地取得費の30%以内を3年間の分割で交付するとしています。取得した年に全額が入る形ではないので、資金計画は分割を前提に組みます。1回あたりの金額や時期は、公式ページに書かれていません。認定を受けるときに、企業立地課へ確かめておくと安心です。
上限の3億円に届くのはいくらの土地ですか?
用地取得費が10億円のときです。助成率が30%以内なので、10億円 × 30% = 3億円になります。それを超える土地でも、助成額は3億円までです。逆に取得費が5,000万円なら、助成額は1,500万円。実際の額は、市の認定を受けた計画にもとづくため、申請前に目安を企業立地課で確かめてください。
貸付特約付分譲や定期借地でも使えますか?
使えます。公式ページには、「貸付特約付分譲制度」や「事業用定期借地権制度」を適用して用地を取得した場合も適用できると書かれています。ただし助成の対象になる金額の数え方は、公式ページに書かれていません。借地の場合の取得費の扱いは、契約の前に企業立地課へ確かめておくと確実です。
建物を建てる費用も助成されますか?
この助成金の対象は用地の取得費です。建物の費用は入りません。ただし長野市には、建物や設備に関わる別の助成金があります。「工場等設置事業助成金」は、新設・増設で投下した固定資産に係る固定資産税相当額を助成する制度で、申請も別になります。用地と建物は、それぞれの制度の条件を並べて計画します。
事業用地取得事業とは何が違いますか?
対象の土地が違います。工場用地等取得事業助成金は、市等が分譲する産業団地の用地が対象で、助成率は30%以内、上限3億円です。事業用地取得事業は、1,000平方メートル以上の事業用地が対象で、助成は用地取得価格の20%、限度額は指定業種ごとの適用要件の表で決まります。どちらも3年間の分割交付です。
申請の受付期間はありますか?
この助成金のページには、受付期間が書かれていません。手続きは認定申請と交付申請の二段階で、それぞれ必要書類が決まっています。受付の時期や予算の状況は公式ページからは分かりません。産業団地の取得を考え始めた段階で、企業立地課に連絡して、認定を申請する時期を確かめます。
個人事業主でも申請できますか?
公式ページの対象者は、市等産業団地に工場または事業所用地を取得した方です。法人か個人かの限定は書かれていません。施行規則は、登記事項証明書と定款の写しを「法人にあっては」出す書類としています。個人事業主は、この2点は要りません。認定申請書は個人名で書く様式で、設計図、資金計画書などは法人と同じように出します。細かい扱いは企業立地課に確かめてください。
問い合わせ先はどこですか?
長野市 経済産業振興部 企業立地課(第二庁舎5階)です。電話は026-224-6751。対象の土地かどうか、認定申請の時期、必要書類などは、土地を契約する前に聞いておくと手戻りを防げます。この助成金は根拠が長野市商工業振興条例で、ページから条例と施行規則のPDFも見られます。
