土地代が、いちばん重い。工場立地でつまずくのは、たいていここです。
長野市の「工場用地等取得事業助成金」は、その土地代に効きます。市等が分譲する産業団地で用地を取得し、3年以内に操業を開始すれば、取得費の30%以内・上限3億円を助成。しかも3年間の分割交付です。単年度でドンと出るわけではありません。
長野市工場用地等取得事業助成金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主) |
| 制度名 | 長野市工場用地等取得事業助成金 |
| 対象業種 | 業種指定なし(産業団地に工場・事業所を設置する事業者) |
| 利用目的 | 産業団地の用地取得費の負担軽減(企業立地促進) |
| 対象地域 | 長野県長野市(市等が分譲する産業団地) |
| 従業員数 | 規定なし |
| 補助上限額 | 3億円 |
| 補助率 | 用地取得費の30%以内 |
| 申請受付 | 随時(公式ページに具体的な受付期間の記載なし。認定申請→交付申請の2段階) |
| 公式サイト | https://www.city.nagano.nagano.jp/n140900/contents/p003897.html |

対象は「市等の産業団地」限定。民間の土地は別枠
この助成金、対象がはっきり決まっています。
- 対象:市等が分譲する産業団地に工場または事業所用地を取得
- 条件:取得後3年以内に操業開始
民間の売地や、産業団地以外の土地を取得する場合は対象外。長野市には、こちらとは別に「事業用地取得事業助成金」という制度もあります。1,000㎡以上の事業用地が対象で、指定業種向け、助成率は20%。同じ「用地取得」でも、産業団地限定か、それ以外かで制度が分かれます。
| 工場用地等取得事業助成金 | 事業用地取得事業助成金 | |
|---|---|---|
| 対象用地 | 市等が分譲する産業団地 | 1,000㎡以上の事業用地(指定業種) |
| 助成率 | 30%以内 | 20% |
| 上限額 | 3億円 | 業種ごとに異なる |
| 交付方法 | 3年間分割 | 3年間分割 |
産業団地の土地を買うなら、こっちの方が助成率が高い。先にどちらの対象になるか、確認しておく必要があります。
助成額のシミュレーション:用地取得費別に見る
助成率30%・上限3億円なので、取得費10億円で上限に到達します。
| 用地取得費 | 助成率30%の計算 | 助成額(3年分割) |
|---|---|---|
| 5,000万円 | 5,000万円×30% | 1,500万円 |
| 3億円 | 3億円×30% | 9,000万円 |
| 10億円 | 10億円×30%=3億円 | 3億円(上限到達) |
| 15億円 | 上限を超過 | 3億円(上限のまま) |
10億円を境に、それ以上は助成額が頭打ちになります。大規模な工場移転ほど、上限3億円のインパクトが効いてくる制度です。
建物にも別枠がある。組み合わせ次第で総額が変わる
工場を建てるとき、動くお金は土地代だけではありません。長野市には、建物・設備側の助成金も揃っています。
- 工場等設置事業助成金:固定資産税相当額を助成。最低投下固定資産額は工場で5,000万円以上(対象16業種は2,000万円以上)。1・2年目は100%、3年目は80%
- 事業所税相当額の助成(3年間)
- 工場敷地緑化工事費助成
用地取得と工場設置、両方の助成金は別制度・別申請です。土地を買って終わりではなく、建物を建てる段階でも別の手続きが必要になる、という前提で計画を立てる必要があります。
手続きの順番。認定申請が先、契約はそのあと
助成金の手続きは、次の2段階です。
- 認定申請:用地取得計画の内容を市に申請し、認定を受ける
- 交付申請:認定後、実際の取得・操業状況にもとづき助成金を申請する
順番は、認定が先、土地の契約はそのあとが基本の流れです。産業団地の担当窓口はどのみち市なので、土地を探す段階から企業立地課に相談しておくと、認定のタイミングを逃しません。
よくある質問
民間業者から購入した工場用地でも対象になりますか?
対象外の可能性が高いです。市等が分譲する産業団地の用地が条件のため、民間業者からの購入は「事業用地取得事業助成金」など別の制度を確認してください。
3年以内に操業開始できなかった場合はどうなりますか?
対象外になる可能性があります。用地取得後3年以内の操業開始が条件として明記されているため、操業スケジュールに余裕を持たせる必要があります。
助成金は一度にまとめて振り込まれますか?
いいえ。3年間の分割交付です。取得初年度に全額が入るわけではないため、資金計画は分割前提で組んでください。
