県内のスタートアップが持つ新しい技術やサービスを、自社の課題解決に使いたい。そんな地場企業を後押しするのが、長崎県の「スタートアップトライアル補助金」です。
委託・外注費や機器のリース料、備品の購入費など、県内スタートアップと連携するためにかかる経費の2分の1、最大200万円が補助されます。製造業・建設業・小売業・卸売業・飲食業など、業種は問いません。
長崎県スタートアップトライアル補助金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主) |
| 制度名 | 令和8年度長崎県スタートアップ共創促進事業費補助金(長崎県スタートアップトライアル補助金) |
| 対象業種 | 業種指定なし(製造業、建設業、小売業、卸売業、飲食業など全業種対象) |
| 利用目的 | 県内スタートアップとの連携による新事業創出・協業・新製品/新サービス開発 |
| 対象地域 | 長崎県内に主たる事務所・事業所を有する事業者 |
| 従業員数 | 規定なし(公式ページに記載なし) |
| 補助上限額 | 200万円 |
| 補助率 | 2分の1以内 |
| 申請受付 | 令和8年7月29日(水)〜9月18日(金)消印有効。審査会で選定し5件程度を採択予定 |
| 公式サイト | 長崎県「令和8年度長崎県スタートアップ共創促進事業計画(長崎県スタートアップトライアル事業計画)の募集について」 |

対象になるのは「県内スタートアップと組む」取り組みだけ
この補助金の対象者は、県内に主たる事務所・事業所を有し、県内スタートアップと連携して新たな事業創出等に取り組む事業者です。
ポイントは、単独での新規事業開発では対象にならないという点です。連携する相手が長崎県内のスタートアップであることが条件になっています。県外のIT企業に発注するだけの案件や、自社単独でのシステム開発は、この枠組みには当てはまりません。
「新しい技術・サービスを活用して新事業を始めたい」「スタートアップとの協業で課題解決や生産性向上を図りたい」「新たなビジネスモデルで市場開拓したい」という3つの狙いのいずれかに当てはまれば、業種を問わず申請できます。
対象経費は5区分。委託費だけでなくレンタル・消耗品も含まれる
対象経費は、次の5区分です。
- 委託・外注費: 県内スタートアップに業務を委託・外注するための経費
- 借料及び損料: 県内スタートアップからの機械器具等のリース・レンタル代
- 備品費: 県内スタートアップからの物品購入費
- 消耗品費: 県内スタートアップからの物品購入費(備品費に該当しないもの)
- その他諸経費: 上記に含まれないその他の必要経費
いずれも「県内スタートアップから」の調達・委託であることが条件です。同じ内容の発注でも、相手が県外企業であれば対象外になります。
補助額のシミュレーション
補助率は2分の1、上限200万円です。異なる業態で試算します。
- 製造業が生産管理システムの開発を委託: 県内スタートアップに委託費80万円を支払った場合、補助額は40万円
- 小売業がスタートアップのPOSレジ・在庫管理システムを導入: リース料・初期設定費で合計120万円かかった場合、補助額は60万円
- 飲食業がスタートアップの予約・顧客管理システムを共同開発: 委託費300万円をかけた場合、2分の1は150万円で上限200万円以内に収まります
- 物流業が倉庫の在庫最適化AIを本格導入: 委託費450万円をかけた場合、2分の1は225万円ですが、上限200万円で頭打ちになります
対象経費が400万円を超えるあたりから、上限額が効いてきます。大きな投資になるほど、自己負担分の割合も大きくなる点に注意してください。
申請のタイミングと必要書類
申請書類には、認定申請書(様式第1号)、補助事業計画書(様式第2号)、納税証明書等(様式第3号)が必要です。個人事業主は確定申告書の写し、法人は法人登記簿謄本または直近の貸借対照表・損益計算書の提出が求められます。
申請方法は郵送(書留郵便等)または持参で、受付時間は平日9時〜17時です。締切は令和8年9月18日(金曜日)消印有効で、これを過ぎると受け付けられません。
提出後は審査会による審査を経て、5件程度の選定が予定されています。予算の範囲内での採択となるため、申請すれば必ず採択される制度ではありません。事業計画の中で「なぜ県内スタートアップとの連携が必要か」を具体的に書けるかどうかが、審査で見られるポイントになります。
よくある質問
県外に本社があり、長崎県内に支店だけがある場合でも申請できますか?
要件は「県内に主たる事務所、事業所を有すること」です。長崎県内に事業所があれば申請できる可能性がありますが、「主たる」の解釈は個別判断になるため、申請前に長崎県産業労働部新産業推進課へ確認してください。
連携するスタートアップが県外にある場合はどうなりますか?
対象外になります。対象経費のすべてが「県内スタートアップから」の調達・委託であることを前提にした制度です。県外企業への発注分は補助対象に含まれません。
交付決定前に契約や発注を進めても大丈夫ですか?
公式ページには交付決定前の契約可否について明記がありません。一般的にこの種の補助金は交付決定後の契約・発注が原則となることが多いため、契約を進める前に必ず新産業推進課スタートアップ担当へ確認してください。
