奈良市の「ふるさと起業家支援事業」は、ふるさと納税の仕組みで寄附を集め、全額を事業資金にできる制度です。令和8年度の募集は2026年8月3日に終了しました。
一般枠の目標額は100万〜150万円で、成長投資枠は300万〜400万円です。目標額に届かなくても、集まった寄附は全額受け取れます。ただし市の既存の返礼品を使うと、その分から30%が引かれます。
奈良市ふるさと起業家支援事業の要点まとめ
正式名:奈良市ふるさと起業家支援事業
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- 業種の指定なし
- 利用目的
- 創業・第二創業、まちづくり・地域振興
- 対象地域
- 奈良県奈良市
- 従業員数
- 規定なし(創業後10年未満であること)
いくら
- 補助上限額
- 400万円
- 補助率
- 集まった寄附額の100%
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年7月1日〜2026年8月3日
- 事業の完了
- 奨励金の受領から1年以内に事業報告
うちは対象になる?
次の4つにすべて当てはまれば、応募できる見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 市税を滞納している
- ✕ 暴力団等と関わりがある
- ✕ 両方の枠に同時に申請する
要件は、公募開始日の2026年7月1日の時点で満たしている必要があります。事業は次の3つのどれかに当たる内容です。
- 観光・環境・教育・福祉などの地域課題の解決に役立つ事業
- 地域資源を活用した事業
- 地域の活性化や雇用創出に役立つ事業
枠は2つあります。一般枠は新規事業全般が対象です。成長投資枠は店舗の改修工事や固定資産の取得を伴う事業が対象で、備品の購入だけでは該当しません。個人事業主は市内に住所があること、法人は市内に事業所があることが条件です。
募集は一般枠と成長投資枠で各1事業者の、合計2事業者でした。
いくら受け取れる?
集まった寄附は、全額が奨励金(市が交付するお金)になります。市の既存の返礼品を使った寄附分だけ、その額の30%が引かれます。
- 返礼品がすべて自社のオリジナル:100万円 × 100% = 100万円
- 返礼品がすべて市の既存品:100万円 × 70% = 70万円
- 自社品40万円分と既存品60万円分:40万円 + 60万円 × 70% = 82万円
目標額に届かなかった場合も同じ計算です。一般枠で80万円しか集まらず、返礼品がすべて自社品なら、80万円を受け取れます。
ふるさとチョイスへの掲載手数料は、全額を市が負担します。自社品を返礼品にするときの発送作業と送料は、事業者の負担です。
公式ページには、過去に挑戦した6事業の結果が載っています。6事業とも目標額を上回りました。載っていない事業の結果は、記載がありませんでした。
| 募集期間 | 目標額 | 集まった寄附額 |
|---|---|---|
| 令和7年9月〜11月 | 150万円 | 174万7,000円 |
| 令和7年9月〜11月 | 150万円 | 153万1,000円 |
| 令和6年11月〜令和7年1月 | 100万円 | 150万8,000円 |
| 令和5年11月〜令和6年2月 | 100万円 | 131万円 |
| 令和4年11月〜令和5年1月 | 100万円 | 117万5,000円 |
| 令和3年12月〜令和4年2月 | 100万円 | 123万円 |
何に使える?
使い道は募集要項で特に定められていません。ただし時期には条件があります。
対象にならないもの
- 認定通知書を受け取る前に始めた事業の費用
- すでに行った事業への充当
- 使い切らずに残した分(貯蓄)
対象になるもの
- 新規事業の実施に必要な費用全般
- 成長投資枠の店舗改修、設備導入、固定資産の取得
申請の流れ
令和8年度の日程で書きます。
- プレエントリーする(事業者→市のフォーム。募集期間は7月1日から8月3日)
- 応募書類を出す(事業者→提出フォーム。8月3日23時59分まで)
- プレゼン審査を受ける(事業者→審査委員会。8月27日の午後に予定)
- 認定の通知を受ける(市→事業者。選定も不選定もメールで届く)
- 寄附を募る(事業者と市→ふるさとチョイス。90日間で、11月2日に開始予定)
- 奨励金の交付を申請する(事業者→市。募集が終わった日の翌日から1か月以内)
- 受け取って報告する(事業者→市。受領から1年以内か、事業の完了時のいずれか早い日)
プレエントリーをすると、応募書類を出すフォームのURLがメールで届きます。応募書類を出した時点で応募は完了です。出したあとの差し替えや追加はできません。
必要な書類
準備できた 0 / 11
市税の納税証明書は前年度分を出します。事業計画書はA4で10ページ以内です。個人事業主は、決算書の代わりに確定申告書の写しを出し、定款と履歴事項全部証明書の代わりに開業届出書と住民票を出します。役員等名簿は不要です。
決算を迎えていない場合は、直近3か月の売上がわかる資料を任意の様式で出します。法人で創業後1年未満なら、納税証明書は不要です。店舗・設備の内容資料は成長投資枠のみで、建物のパースや機材のカタログでかまいません。
審査ではどこを見られる?
審査は書類とプレゼンテーションで行われ、100点満点で採点されます。審査員の過半数が60点未満をつけるか、平均点が60点未満だと、選考の対象外です。
| 見られるところ | 配点 |
|---|---|
| 事業への熱意・想い | 15点 |
| 社会貢献性(地域課題の解決・地域資源の活用・活性化や雇用創出) | 30点 |
| 事業の継続性(コンセプトと実現性・財務) | 20点 |
| 将来性(成長の見込み・独自性) | 20点 |
| リスクの理解と対策 | 5点 |
| 寄附の共感性(多くの寄附が見込めるか) | 10点 |
成長投資枠では、将来性の見方が変わります。設備投資をきっかけにした成長と、新規事業展開につながるかが問われます。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 認定の前に事業を始めた:認定通知書を受け取る前に始めた事業の費用は、対象になりません。
- 審査に出なかった:プレゼン審査に出ないと、辞退したものとみなされます。
- 奨励金を使い切らなかった:受領から1年以内の事業報告までに、全額を使います。
- 報告をしなかった:状況報告をしないと、奨励金の返還を命じられます。
- 別の用途に転用した:認定が取り消され、返還を命じられることがあります。
令和8年度の変更点と次の募集
令和7年度から、採択数が2事業者に増えました。令和8年度は一般枠と成長投資枠に分かれ、目標額も引き上げられました。
次の募集の時期は、公式ページに記載がありません。奨励金の交付要領は、令和7年は5月23日に、令和8年は6月17日に改正されました。募集のたびに条件が変わる可能性があります。応募を考えるなら、決算書や事業計画書の下書きを先に用意しておくと動きやすくなります。
よくある質問
令和8年度の募集は終わっていますか?
終わっています。応募の締切は2026年8月3日の23時59分でした。市の案内ページにも「募集は終了しました」と出ています。次の募集の予定は公式ページに載っていません。事業を考えているなら、産業政策課 創業支援係(0742-34-4741)に、次の公募の見込みを聞いてみてください。
開業前でも応募できますか?
募集要項は「創業後10年未満の者」を対象にしています。応募書類には決算書や、個人事業主なら開業届出書の写しが要ります。開業前の人の扱いは、公式ページに記載がありませんでした。開業前に応募を考えている場合は、先に創業支援係に相談してください。
目標額に届かなかったらどうなりますか?
集まった寄附は全額が奨励金になります。目標に届いたかどうかで、受け取れるかどうかは変わりません。そのぶん「目標未達でも事業を実施する」ことが応募の条件です。事業計画書にも、届かなかったときの進め方を書く欄があります。不足分を自己資金や借入で補うか、寄附額に合わせて規模を縮めるかを選びます。
一般枠と成長投資枠はどちらを選べばいいですか?
店舗の改修工事や設備の購入を伴う事業なら、成長投資枠です。目標額は300万〜400万円です。それ以外の新規事業は一般枠で、目標額は100万〜150万円です。両方に同時に申請することはできません。複数の申請をすると失格になります。成長投資枠の「設備導入等」は、新規事業に必要な改修工事や固定資産の取得を指し、単なる備品の購入は含みません。迷う場合は、事業計画書を書く前に創業支援係へ確かめてください。
市の既存の返礼品を使うと、いくら引かれますか?
市の既存の返礼品を使った寄附分から、30%が引かれます。100万円の寄附がすべて市の既存品への返礼なら、受け取れる額は70万円です。自社の商品がすでに市の返礼品に登録されていて、それを使う場合も同じ計算です。自社のオリジナル品をどれだけ用意できるかで、手取りが変わります。
返礼品の発送費は誰が払いますか?
自社のオリジナル商品を返礼品にするなら、発送作業と送料は事業者の負担です。返礼品はふるさと納税の地場産品基準(その地域で作られた品などの基準)に当たるものに限ります。自社商品がすでに市の返礼品に登録されている場合は、市の通常のふるさと納税と同じ扱いです。返礼品がない事業でも、市の既存の返礼品を寄附のお礼にできます。
奨励金は何に使えますか?
使い道は募集要項で特に定められていません。条件は時期です。認定通知書を受け取ったあとに始める事業で、すでに行った事業の費用には充てられません。受領から1年以内の事業報告までに、全額を使い切ります。成長投資枠は、店舗整備や設備導入などの費用を含められます。
応募から奨励金の受け取りまで、どのくらいかかりますか?
令和8年度の予定では、応募の締切が8月3日で、審査会が8月27日でした。寄附の募集は11月2日に始まり、期間は90日間です。募集が終わった翌日から1か月以内に、奨励金の交付を申請します。交付の決定後に、市が速やかに奨励金を支払います。募集の終了から受け取りまでの日数は、公式ページに記載がありません。
個人事業主でも応募できますか?
応募できます。市内に住所がある個人事業主が対象です。決算書の代わりに確定申告書の写しを出します。定款と履歴事項全部証明書の代わりに、開業届出書と住民票の写しを出します。役員等名簿は不要です。創業後10年未満であることと、市税を滞納していないことは、法人と同じ条件です。
事業報告はいつまでにしますか?
奨励金を受け取った日から1年以内か、事業が完了したときの、どちらか早い日です。あわせて寄附者への経過報告も続けます。SNSでの発信などが例に挙げられています。報告をしないと、奨励金の返還を命じられます。計画を変更するときは、市長の承認が先に要ります。
問い合わせ先はどこですか?
奈良市役所 産業政策課 創業支援係です。電話は0742-34-4741で、メールは sogyo@city.nara.lg.jp です。開庁時間は9時から17時までで、土日祝日と年末年始を除きます。応募の前に、対象になるかどうかや返礼品の扱いを確かめたいときは、この窓口に問い合わせてください。
市税の納税証明書はいつの分を出しますか?
前年度分です。法人で創業後1年未満の場合は、提出が不要です。市税等を滞納していると、他の要件を満たしていても対象外になります。納税証明書の取得先は、公式ページに記載がありませんでした。市税の担当窓口で確かめてください。応募書類は出したあとに差し替えられないため、取得の方法は、出す前に窓口で聞いておくと安心です。書類がそろわないまま締切を迎えると、提出書類の不備で失格になることがあります。
