特許や商標を出願すると、弁理士費用や出願料はどれくらい戻ってくるのか。大分市中小企業者経営力強化促進補助金(知的財産権取得促進事業)を使えば、特許権・実用新案権は出願1件につき上限20万円、意匠権・商標権は上限10万円が戻ります。補助率はいずれも2分の1です。

対象は、大分市内に住所または事業所を持ち、市内で1年以上事業を続けている中小企業者(会社の規模の基準は業種によって異なりますが、大分市公式ページに具体的な資本金・従業員数の記載はありません)です。市税を滞納していないこと、暴力団関係者でないことも要件です。

ここでは、対象になる費用とならない費用の線引き、そして申請タイミングの注意点を整理します。

知的財産権取得促進事業の要点まとめ

項目内容
申請者事業者(法人・個人事業主)
制度名大分市中小企業者経営力強化促進補助金(知的財産権取得促進事業)
対象業種業種指定なし(大分市が定める中小企業者要件を満たすこと)
利用目的特許権・実用新案権・意匠権・商標権の日本国内出願費用の補助
対象地域大分市内に住所または事業所を有する事業者
従業員数公式ページに規模の数値基準の記載なし(中小企業者であることが要件)
補助上限額特許権・実用新案権: 20万円/件、意匠権・商標権: 10万円/件
補助率2分の1
申請受付通年(4月1日〜翌年3月17日)。予算額に達し次第終了
公式サイト大分市「知的財産権取得促進事業」
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知的財産権取得促進事業の対象・金額・締切の概要

対象になるもの・ならないもの

対象になる経費は、権利の種類で少し違います。

  • 特許権・意匠権・商標権: 出願料、電子化手数料、弁理士報酬
  • 実用新案権: 上記に加えて登録料(3年間分のみ)

一方で、次の費用は対象になりません。

  • 消費税、源泉徴収税
  • 1取引10万円(税抜)を超える現金払い(原則対象外)
  • 日本国内以外への出願

この制度名が示すとおり、支援の対象は国内の特許庁への出願です。海外出願やPCT出願の費用については公式ページに記載がなく、対象に含まれるとは言い切れません。海外展開もあわせて考えている場合は、事前に創業経営支援課へ確認してください。

よく誤解されやすいポイント

「もう出願してしまった特許も対象になる」とは限りません。原則は出願前の事前申請です。ただし事後申請の道もあり、出願完了日から30日以内、または令和9年3月31日のいずれか早い日までなら受け付けています。すでに数か月前に出願を終えている場合、対象外になっている可能性があります。

「自分で出願すれば補助はゼロになる」わけではありません。対象経費には弁理士報酬だけでなく出願料・電子化手数料も含まれます。弁理士を使わず自分で手続きしても、出願料等の実費は対象経費に残ります。

「消費税分も含めて2分の1が戻る」というのも誤解です。消費税・源泉徴収税は対象経費から除かれます。

申請の流れとタイミング

  1. 出願を検討し始めた段階で創業経営支援課へ相談
  2. 交付申請(事前申請が原則。出願予定日の14日前まで
  3. 交付決定(採択とは別に届く、正式な着手許可の通知)
  4. 出願手続き
  5. 実績報告

事前申請の必要書類は、交付申請書、出願概要書、収支予算書、市税完納証明書、誓約書です。法人は履歴事項全部証明書と決算書、個人事業主は開業届と確定申告書等も必要です。

交付決定より前に弁理士へ依頼したり出願料を支払ったりすると、その費用は補助の対象から外れます。出願を思い立ったら、まず相談の予約を先に取ることをおすすめします。

よくある質問

大分市外に本社がある企業でも対象になりますか?

要件は「大分市内に住所・事業所(法人は本社または支社等)を有すること」です。市内に支社や事業所があれば、本社が市外でも対象になり得ます。詳細な判定は創業経営支援課で確認してください。

出願が拒絶(不採択)になった場合、補助金は返還が必要ですか?

出願にかかった実費への補助という性質上、審査結果を問わず対象になる可能性がありますが、明確な記載はないため、事前に創業経営支援課へ確認することをおすすめします。

同じ年度に複数件出願した場合、それぞれ補助を受けられますか?

上限額は「出願1件につき」設定されています。複数件出願すれば、それぞれに補助が適用される可能性がありますが、予算の範囲内である点は変わりません。

免責事項: 本記事の内容は2026年7月時点で確認できた情報にもとづきます。補助上限額・補助率・対象要件・受付状況は変更される場合があるため、申請前に必ず大分市の公式ページで最新の内容をご確認ください。

出典(一次情報)