AIやIoTを入れたい。でも、いきなり数百万円の投資は怖い。そう感じて足が止まる事業者は少なくありません。
岡山市の「IoT・AI等先端技術導入支援補助金」は、この壁を2段階に分けています。まず小さく試す「事前検証事業」が補助率1/2・上限150万円。効果が確認できたら本格導入する「検証済み先端技術導入事業」が補助率1/3・上限750万円です。令和8年度は現在、第2期の募集期間中(8月31日締切)です。
岡山市IoT・AI等先端技術導入支援補助金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主) |
| 制度名 | 岡山市IoT・AI等先端技術導入支援補助金 |
| 対象業種 | 業種指定なし(工場・店舗等のIoT化、AI技術・ロボット活用を行う中小企業者) |
| 利用目的 | IoT・AI・ロボット等の先端技術導入(検証〜本格導入) |
| 対象地域 | 岡山県岡山市 |
| 従業員数 | 中小企業者(岡山市内に本社または主要な事業所を有すること) |
| 補助上限額 | 事前検証事業:150万円/検証済み先端技術導入事業:750万円 |
| 補助率 | 事前検証事業:1/2/検証済み先端技術導入事業:1/3 |
| 申請受付 | 第2期:〜令和8年8月31日(月曜日)/第3期:11月まで毎月末(予算残額時のみ) |
| 公式サイト | https://www.city.okayama.jp/jigyosha/category/5-7-15-6-15-0-0-0-0-0.html |

この補助金でできること
対象は、工場・店舗のIoT化、AI技術の導入、ロボット活用です。岡山市が示す活用イメージは次の3つです。
- IoT: 工作機械をネットワークでつなぎ、一部の生産ラインで稼働データを検証。効果が見えたら他ラインへ展開する
- AI: 目視で行っていた点検工程を、AI画像センサーによる自動検知に置き換えられるか検証する
- ロボット: 金属加工の工程間をロボットでつなぎ、加工時間を短縮する
「事前検証事業」から始めるのが基本ルート
2つの事業区分は、単独では選べません。検証済み先端技術導入事業は、前年度に事前検証事業を実施した事業者、または同等の検証を実施済みの事業者だけが対象です。いきなり750万円の枠だけを申請することはできません。
| 区分 | 目的 | 補助率 | 補助上限額 |
|---|---|---|---|
| 事前検証事業 | 導入前に効果・実現性を検証する(実証実験・PoC) | 1/2 | 150万円 |
| 検証済み先端技術導入事業 | 検証済みの技術を本格導入する | 1/3 | 750万円 |
「同等の検証」がどこまで認められるかは、公式ページに詳しい基準の記載がありません。 自己資金で行った実証実験の記録がどこまで通用するかは、産業振興課へ事前に相談しておくのが確実です。
対象になる事業者と対象経費
対象になるのは、次を満たす中小企業者です。
- 岡山市内に本社または主要な事業所(工場・オフィス・店舗等)があること
- その岡山市内の事業所で取り組みを実施すること
- 市税を滞納していないこと
- みなし大企業(大企業が株式の一定割合を持つ等で中小企業と同等に扱われない会社)でないこと
- 風俗営業・暴力団関係者でないこと
対象経費は、事前検証事業・検証済み先端技術導入事業に共通です。
- 外注費・手数料・報酬費: システム設計・構築の委託費、コンサルティング費、技術指導費など
- 機器・システム等購入費: センサー、Wi-Fi機器、ロボット、ソフトウェア等の購入費
- 賃借料・使用料・利用料: 機器のリース料、クラウドサービス利用料、ライセンス料など
- 原材料費: IoT設備等を自社で製作する場合の材料費
- 運搬費: 導入する機器等の運搬料
同じカテゴリでも、段階によって中身は変わります。検証段階は外注費と試験用の機器費が中心。本格導入は機器購入費と構築費が主になります。
補助額のシミュレーション
- 金属加工業(本格導入): 搬送ロボットを導入し、人手で運んでいた工程間をつなぐ。機器購入費・構築費900万円なら、1/3の300万円が補助され、自己負担は600万円
- 食品製造業(事前検証): 目視検品をAI画像センサーに置き換えられるか検証。費用200万円なら、1/2の100万円が補助される(上限150万円の内側)
- 小売・卸売業(事前検証): 在庫管理をIoTセンサーで自動化できるか試す。費用350万円なら1/2は175万円だが、上限150万円で頭打ちになる
小さく試し、手応えがあれば翌年度に上限750万円で本格導入します。これがこの補助金の基本ルートです。
令和8年度の募集スケジュール
令和8年度は、複数回の募集が設定されています。
- 募集①: 令和8年6月30日(火曜日)締切(受付終了)
- 募集②: 令和8年8月31日(月曜日)締切(現在募集中)
- 募集③: 募集②終了後、令和8年11月までの毎月末(土日祝の場合は直前の平日)締切。予算残額がある場合のみ実施
締切とは別に、1年前倒しの隠れ期限があります。来年度に本格導入の補助(上限750万円)を使いたいなら、今年度中に事前検証事業へ申請しておく必要があります。検証実績がないまま来年申請すると、対象外になりかねません。
よくある質問
事前検証事業を経ずに、いきなり検証済み先端技術導入事業だけ申請できますか?
できません。対象は前年度に事前検証事業を行った事業者、または同等の検証を実施済みの事業者です。まず事前検証事業から申請するのが基本ルートです。
対象になる業種に制限はありますか?
公式ページの対象は「工場や店舗等のIoT化、AI技術の導入、ロボット活用」です。製造業に限らず幅広い業種の中小企業者が対象になり得ますが、個別の取り組みが対象経費に当たるかは申請前に産業振興課へ確認するのが確実です。
令和8年度の募集はいつまでですか?
募集①(6月30日締切)は受付終了しました。現在は募集②(8月31日締切)が受付中です。募集②の後は、予算が残っていれば11月まで毎月末締切で募集③が続きます。締切は変更されうるため、申請前に必ず岡山市公式ページで最新情報を確認してください。
